キャリア開発ラダーなどは、大病院のシステムには及びませんが、現在の医療の進歩についてゆくための人事考課や目標管理のシステムは整っています。人事考課では到達目標を設定し、研修や育成面接による支援で成長を促します。組織の中での役割達成や自らのチャレンジ成果をアピールし、評価を受けられるシステムもあります。
病院の中・長期目標に基づく経営方針、年間目標、これらを受けた部門・部署目標、更に、個人目標と一連の流れの中で部署や病院目標の達成に参加している実感も得られます。安全管理、感染管理、褥瘡・NST、身体抑制適正化委員会、記録検討、教育の委員会活動も活発に行なわれています。看護業務は標準化をはかり、質の追求を心掛けています。このような環境で自らの考えを表出でき、周りと協調できる人材育成を心掛けています。
院内勉強会は必要に応じて毎月行われています。多くは日常行われている業務の再確認、標準化の確認、新しい知識・技術の習得が中心です。業務時間の17時までには終了するように1回30分以内に設定しています。コロナ禍ということを考慮し、最近は研修用の動画を院内のパソコンや自分のスマホで視聴するという形式を増やしました。自分の都合の良い時間に何度も視聴することが出来ると好評です。全職員参加対象の必須勉強会として医療安全・感染管理・BLS・個人情報保護については100%の参加を目標に全職員が知識を得られるように取り組んでいます。
エキスパートナースの育成など系統立てたシステムの構築には至っておりませんが、等級目標達成のための研修、現在の医療レベルに対応可能な研修が仕組まれており、感染・安全などの研修は進んでいます。
認定看護師について
認定看護師は、特定の看護分野における熟練した看護技術及び知識を用いて、看護を必要とする対象に、水準の高い看護実践と、看護ケアの広がりと質の向上を図ることを目的とし、①実践、②指導、③相談の役割を果たしています。(社団法人日本看護協会ホームページより引用)
皮膚・排泄ケア認定看護師の役割
皮膚・排泄ケア認定看護師は、「創傷ケア」、「ストーマケア」、「失禁ケア」の3つを専門としています。
創傷ケアでは、褥瘡チームと協力し多職種の様々な視点から患者様をアセスメントし褥瘡予防や治癒促進のための処置やケア提案を行っています。また、健康な皮膚の維持や加齢や治療により生じる脆弱な皮膚へのスキンケア、医療関連機器圧迫創傷、スキン-テア、失禁関連皮膚炎の予防やケアも行います。
ストーマケアでは、ストーマや瘻孔周囲の皮膚障害へのケアや退院に向けてのセルフケア指導、相談を行っています。退院後にケアに難渋した場合の相談も受けさせていただいております。
排泄ケアでは、2020年度より排尿自立指導を開始しました。排尿ケアチームや病棟看護師と協力し、患者様が快適な排尿を行えるよう日々ケアを行っています。床上排泄の場合でも患者様が安心して排泄を行える様、排泄用具の適切な選択や使用方法に関する学習の場を設けています。
スキンケアや排泄ケアは患者様が生活の質を維持・向上していく上で重要となります。患者様の「健康な皮膚」や「快適な排泄」を維持する事が、治療や入院により生じる苦痛を緩和するケアの一つとなると考えます。
皮膚・排泄ケア認定看護師として、その重要な役割を担い、多職種と連携して全ての患者様に対し真心のある、より質の高い看護を提供していきます。
また病院内に限らず、関連施設や地域の皆様にも貢献して参ります。
認定看護師・専門看護師 資格取得支援
専門分野の資格取得を目指す方への支援、援助を積極的に行っています。長期で学校へ通うため、在学中の勤務調整や勤務実績により費用の一部負担などを行っています。