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リハビリテーション課

理学療法(PT)

  • 理学療法
  • 理学療法

理学療法(Physical Therapy)とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。
理学療法の直接的な目的は運動機能の回復にありますが、日常生活活動(ADL)の改善を図り、最終的にはQOL(生活の質)の向上をめざします。病気、けが、高齢など何らかの原因で寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなどの動作が不自由になると、ひとりでトイレに行けなくなる、着替えができなくなる、食事が摂れなくなる、外出ができなくなるなどの不便が生じます。誰しもこれらの動作をひとの手を借りず、行いたいと思うことは自然なことであり、日常生活活動の改善はQOL向上の大切な要素になります。理学療法では病気、障害があっても住み慣れた街で、自分らしく暮らしたいというひとりひとりの思いを大切にします。

心臓に対してのリハビリテーションとは!?

リハビリテーションというと運動を思い浮かべる方が多いと思いますが、それだけではありません。正確には包括的心臓リハビリテーションと言い、運動だけでなくさまざまな職種の人間が協力して薬物療法や栄養指導などを行い、患者さんがよりよい体調を獲得した上で病院から退院すること、また再入院を予防するようにサポートすることを言います。では心臓に対するリハビリテーションとはどのようなことをするのでしょうか?

Q内容は?

医師の指示のもとにこれらの事を行ないます。

  • 薬物療法:お薬で心臓の負担を軽くするようにしていきます。
  • 栄養指導:塩分や必要な栄養素をどのようにとるか指導していきます。
  • 運動療法:下肢を中心とした筋肉を鍛えて心臓の負担を軽くするため、適度な強度の運動をしていきます。
  • 生活習慣病の修正
    心臓病は生活習慣の乱れから来ることが多いです。そのため、以前の生活習慣を変えて、
    健康的な生活習慣にすることが、再発予防となります。

Q運動の強さは?

強さを決めるにはいくつかの方法があります。医師または理学療法士立会いの下で決定してきます。

  • 機械を使って、心臓に負担のかかりにくい強さを決める。
  • 心拍数から強さを決める。
  • 運動する人の自覚症状で決める。

    運動して「ややつらい」と感じる強さで休憩をとります。
    息切れを感じる手前で、運動しながら話すことが苦しくない程度

一番安全かつ確実なのは1の方法ですが、時間と労力がかかります。
実施できない方は2・3の方法も循環器学会から勧められています。

Q運動の種類は?

運動の種類には以下のものがあります。

  • 有酸素運動:散歩、自転車(エルゴメータ)など長時間継続して行うことができる運動
  • 抵抗運動:軽いおもりをつけて筋力をつける運動

Q運動の頻度は?

1回30分~60分くらいを週3~5回行います。運動の習慣がない方は、自分の身体に合わせて、軽い運動・短い時間の運動を実施して、徐々に強くしていきます。

これらのことを、医師と理学療法士が相談して実施していきます。
心臓病でない方も、これらの方法で運動することで心臓病予防のみではなく、生活習慣病(高脂血症・高血圧など)を予防するといわれています。
※運動だけでは効果は少なく、他の栄養指導や薬を実施することでさらに効果的です。

実施する際には、必ず医師に相談してください

最後に・・・

心臓病というと、安静第一と思われがちですが、安静にしていると筋肉や体の調整する機構がくずれてきます。運動することで効率の良い筋肉が保たれ、体の調整する機構もはたらくため、心臓の負担が軽くなってきます。

運動だけでは効果は少なく、薬の効果、バランスのとれた栄養の効果、精神面での充実が揃ってこそ、心臓に対するリハビリテーションは効果的になります。

当院では、入院中の方で心臓に対するリハビリテーションを効果的にするため、医師、管理栄養士、社会福祉士、作業療法士、理学療法士、当法人の老健さくら館の社会福祉士、理学療法士で対応していくように取り組んでいます。

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