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リハビリテーション課

リハビリテーション課

リハビリテーション課の理念

リハビリテーション課では、各スタッフ、各部署と連携して、患者さまの機能の回復、退院へ向けての支援をさせていただきます。

  • 患者様の尊厳を大切にし、安心の出来るリハビリを提供する。
  • 退院後も安心して生活が送れる様、地域と連携する。
  • 最良のリハビリを提供できるように自己研鑽をする。

リハビリテーション(Rehabilitation)とは

リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)+ habilis(適した、ふさわしい)+ation(にすること)を基にしています。すなわちリハビリテーションとは、人間が何らかの原因によって人間にふさわしくない、望ましくない状態に陥ったときに「再び人間にふさわしい状態にする」ことを意味します。日本では「リハビリテーション」を「リハビリ」と略して、歩行訓練や機能回復訓練を指すことが多いのです。
世界保健機構(WHO、1981年)よれば、リハビリテーションは、能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。
リハビリテーションは障害者が環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、障害者の社会的統合を促す全体として環境や社会に手を加えることも目的とする。
そして、障害者自身・家族・そして彼らの住んでいる地域社会が、リハビリテーションに関するサービスの計画と実行に関わり合わなければならない。

お硬く書いていますが、障害を持って人間としてふさわしくない状態になった時、障がい者の訓練ばかりでなく暮らしている環境や社会保障制度など様々な手段を用いて「再び人間にふさわしい状態にする」ことになります。リハビリテーションは、医学的、教育的、職業的、社会的と多面的なアプローチを必要とします。
病院で行うリハビリテーションは、おもに医学的リハビリテーションになります。

疾患別リハビリテーション

脳血管疾患等リハビリテーション

脳血管リハビリでは脳梗塞、脳出血などを中心とする脳血管障害の患者さまに対して機能訓練、ADL訓練、高次脳機能訓練、嚥下訓練、言語訓練などの訓練を理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚療法士(ST)で行っております。
発症して間もない時からのリハビリは、病室においても廃用性症候群(使わない事で起こる二次的合併症:筋力低下・関節拘縮・体力低下・意欲低下など)を防ぐ事を行います。
また、今後の生活に必要な日常生活の行為動作、つまり坐る、食べる、排泄する、移動する等の方法を早く覚える事ができます。その結果、日常生活行為の自立が早まる、自宅復帰までの期間が短くなる等の効果を挙げています。

脳血管疾患等リハビリテーションの対象患者

  1. 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血その他の急性発症した脳血管疾患又はその手術後の患者
  2. 脳腫瘍、脳膿瘍、脊髄腫瘍、脊髄腫瘍その他の急性発症した中枢神経疾患又はその手術後の患者
  3. 多発性神経炎、多発性硬化症、末梢神経障害その他の神経疾患の患者
  4. パーキンソン病、脊髄小脳変性症、その他の慢性の神経筋疾患の患者
  5. 失語症、失認、失行症、高次脳機能障害の患者
  6. 難聴や人口内耳埋込術等に伴う聴覚・言語機能の障害を有する患者
  7. 顎・口腔の先天異常に伴う構音障害を有する患者
  8. 外科手術又は肺炎等の治療時の安静による廃用症候群その他のリハビリテーションを要する状態の患者であって、一定以上の基本動作能力、応用動作能力、言語聴覚能力の低下及び日常生活動作能力の低下を来している患者

運動器疾患リハビリテーション

運動器リハビリでは主に整形外科疾患の患者さまに対して全身状態や痛み等を考慮しながら関節可動域訓練や筋力維持増強訓練などを行う。そして、起居動作訓練、車椅子乗り移り訓練、トイレ動作訓練、車椅子駆動訓練、病室内での日常生活動作訓練などの各訓練を進めていきます。

運動器疾患リハビリテーション対象となる患者

  1. 上・下肢の複合損傷、脊椎損傷による四肢麻痺その他の急性発症した運動器疾患又はその手術後の患者
  2. 関節の変性疾患、関節の炎症性疾患その他の慢性の運動器疾患により、一定程度以上の運動機能及び日常生活能力の低下を来している患者

最近は、転倒の危険が大きい運動器不安定症といわれる患者様のリハビリも重要になってきています。

呼吸器リハビリテーション

呼吸器リハビリテーションの対象となる病気は、肺気腫、慢性気管支炎のような慢性閉塞性肺疾患、肺炎、神経や筋肉の病気による呼吸機能の低下、人工呼吸器をつけた状態、手術後で痰を出しにくい状態などです。

慢性閉塞性肺疾患の呼吸リハビリテーションの最も基本的な方法は、エルゴメーター等による下肢運動です。その他、病気によって変わってきますが、呼吸に合わせて理学療法士が胸郭を押すことによって、胸郭を動かしやすくする呼吸介助手技もあります。また、痰は重力に引かれて身体の下の方にたまりやすくなるので、痰がたまっている部分を上にして体外に痰を出しやすくします(体位排痰法)。呼吸筋の筋力増強訓練、リラクセーション、腹式呼吸訓練などが行われます。呼吸器の病気自体が改善しにくい場合でも、在宅酸素療法を行ったり、日常生活動作をするときの姿勢や動作の方法を工夫することによって、呼吸困難を改善できる場合があります(日常生活動作の効率化)。また、全身の軽い運動が胸郭全体の動きを良くしたり、使わないために廃用になっている筋肉を強めることによって、呼吸器の症状も改善する場合があります。その意味で、呼吸器のリハビリテーションは、肺という臓器のリハビリテーションよりも、全身的に広く包括的に行われます。

心大血管等リハビリテーション

これまで、心疾患のリハビリテーションの発展は心筋梗塞を中心に進んできました。そのために、当初は心疾患治療や長期臥床に伴う運動耐容能低下に対する早期離床や機能回復訓練が中心でした。しかしその後、患者さんの生活の質(QOL)や長期予後の改善、あるいは循環器病の発症予防までを含めて、より多面的・包括的に考えられるようになりました。現在では、他の心臓・血管の病気や、心臓の手術後などにも広く行われるようになっています。心血管疾患患者の身体的・心理的・社会的・職業的状態を改善し、基礎にある動脈硬化や心不全の病態の進行を抑制あるいは軽減し、再発・再入院・死亡を減少させ、快適で活動的な生活を実現することをめざして、個々の患者の「医学的評価・運動処方に基づく運動療法・冠危険因子是正・患者教育およびカウンセリング・最適薬物治療」を多職種チームが協調して実践する長期にわたる多面的・包括的プログラムをさします。
また、高齢者に多い重度の慢性心不全に対するリハビリテーションも多くなり、退院後の生活を安心して送れるよう介護との連携が大切になっています。

がん患者リハビリテーション

がん患者リハビリテーションの対象となる患者は、入院中のがん患者であって、以下のいずれかに該当する者をいい、医師が個別にがん患者リハビリテーションが必要であると認める患者。

食道がん、肺がん、縦隔腫瘍、胃がん、肝臓がん、胆嚢がん、膵臓がん又は大腸がんと診断され、当該入院中に閉鎖循環式全身麻酔によりがんの治療のための手術が行われる予定の患者又は行われた患者
舌がん、口腔がん、咽頭がん、喉頭がんその他頸部リンパ節郭清を必要とするがんにより入院し、当該入院中に放射線治療若しくは閉鎖循環式全身麻酔による手術が行われる予定の患者又は行われた患者
乳がんにより入院し、当該入院中にリンパ節郭清を伴う乳房切除術が行われる予定の患者又は行われた患者で、術後に肩関節の運動障害等を起こす可能性がある患者
骨軟部腫瘍又はがんの骨転移に対して、当該入院中に患肢温存術若しくは切断術、創外固定若しくはピン固定等の固定術、化学療法又は放射線治療が行われる予定の患者又は行われた患者
原発性脳腫瘍又は転移性脳腫瘍の患者であって、当該入院中に手術若しくは放射線治療が行われる予定の患者又は行われた患者
血液腫瘍により、当該入院中に化学療法若しくは造血幹細胞移植が行われる予定の患者又は行われた患者
当該入院中に骨髄抑制を来しうる化学療法が行われる予定の患者又は行われた患者
在宅において緩和ケア主体で治療を行っている進行がん又は末期がんの患者であって、症状増悪のため一時的に入院加療を行っており、在宅復帰を目的としたリハビリテーションが必要な患者

スタッフ

理学療法士 10名
作業療法士 6名
言語聴覚士 4名
マッサージ師 1名
助手 1名

(令和2年7月現在)

訓練・治療時間

受付時間
平日 8:30~17:00
土曜 8:30~12:30
日曜 ※日曜日、祝日、年末年始はお休みとなります

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