肺がんは依然として高い死亡率を示しており、より効果的な診断方法や治療法の開発が求められています。その中で、K-LABでは、肺がんのバイオマーカー研究とリキッドバイオプシーを活用した診断技術の開発を主軸として研究を進めています。
バイオマーカーとは、疾患の診断や治療の効果を予測する指標となる生体分子であり、がん治療において重要な役割を果たします。私たちは、特に難治性肺がんにおいて、治療開始前に効果を予測できるバイオマーカーを特定し、治療効果が期待できない患者さんに対し、新たな治療法を開発することを目指しています。旭川医科大学内科学講座と連携し、日本医療研究開発機構(AMED次世代がん医療加速化研究事業 2023年 - 2024年)に採択された研究テーマを基に、肺がんに対する新たな治療戦略の確立を目指しています。
また、血液検体を用いた非侵襲的な診断技術の確立にも取り組んでいます。がん細胞由来の血液中のDNA(セルフリーDNA, cfDNA)を解析することで、病状の変化や治療の効果をリアルタイムで把握することを目指しています。この研究が実現すれば、がん治療を受ける患者さんに対し、定期的な採血による耐性の早期発見や副作用のモニタリングが可能となり、より適切な個別化医療の提供につながります。この取り組みは、臨床薬理研究振興財団・研究奨励金(R6~R8)による支援を受けています。
これらの研究活動を通じて、私たちはがんの診断・治療技術の進歩に貢献し、一人でも多くの患者さんが最適な治療を受けられる未来を実現することを目指しています。これからも研究の発展に向けて挑戦を続け、がん医療の未来に貢献してまいります。
吉田 遼平
【専門分野】
呼吸器内科
【学会・資格】
日本呼吸器学会専門医 / 日本内科学会 認定内科医 / 日本呼吸器内視鏡学会 / 日本人間ドック学会 / 日本肺癌学会 / 日本がん分子標的治療学会 / 米国癌学会
梁田 啓
【専門分野】
呼吸器内科
【学会・資格】
日本内科学会 内科専門医 / 日本呼吸器学会 / 日本呼吸器内視鏡学会 / 日本肺癌学会 /日本結核・非結核性抗酸菌症学会
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