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『アルコール』の過剰摂取の影響、適正量について

今年も終わりに近づき、忘年会シーズンとなりました。

お酒を飲む機会も増えるのではないでしょうか。

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楽しくお酒を飲むことは、ストレスの解消や人との親睦を深めることができるなど、心身の健康を保つための一つの方法です。しかし、適量を超えると体に様々な影響が現れます。

 

お酒の過剰摂取による影響、お酒の適正量を知って、飲み過ぎを予防しましょう。

 

飲酒による体への影響

◆脂肪肝 

 体の中に入ったアルコールは肝臓で解毒され、体外へ排出されますが、この

解毒の過程で肝臓の働きに異常が生じることにより、肝臓中に脂肪が溜まります。

脂肪肝の状態で飲酒を続けると肝炎を引き起こす可能性があります。

脂肪肝

◆急性アルコール中毒

多量の飲酒により意識レベルが低下し、嘔吐、呼吸状態が悪化するなど危険な状態に陥ることがあります。アルコールの一気飲みにより死亡に至る事件も毎年のように報道されています。飲酒の機会が増える12月は急性アルコール中毒による搬送者数が年間を通して一番多くなる時期です(※1)。

他人事とは思わずに、飲みすぎ・飲ませすぎには注意しましょう。

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◆がんとの関係

飲酒は口腔・咽頭・喉頭・食道・肝臓・大腸・女性の乳房のがんの原因になるとされています(※2)。アルコールそのものに発がん性があり、特に少量の飲酒で顔が赤くなる体質の方はアルコールの代謝により生成されるアセトアルデヒドの分解能力が低いため飲酒による発がんリスクが高くなります。

がん

 

◆女性・高齢者は飲酒量を少なめに

一般的に女性は、男性に比べアルコールの分解速度が遅いと言われています。

女性は男性より臓器障害を起こしやすく、乳がんや妊婦の飲酒による胎児の発育障害など、女性特有の疾病リスクも高まります(※3)。

高齢者は若い世代に比べ、アルコールの分解速度が遅くなり血中アルコール濃度が上昇しやすくなります。また、過度な飲酒は脳血管障害・骨折・認知症など健康寿命に関わる病気の強力なリスク因子となります(※4)。

上記のことから、女性や高齢者は飲酒量を少なくすることが推奨されます。量としては、ビール350ml以下/日を目安にしましょう(※3)。

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◆睡眠の質を下げる

習慣的にお酒を飲んでいる方の中には、お酒を飲まないと眠れない方がいます。確かにアルコールには眠りを誘発する作用があります。しかしその反面、睡眠途中で目が覚める中途覚醒や早朝に目覚める早朝覚醒を引き起こし、睡眠の質を著しく低下させてしまいます。また、アルコールの利尿作用により、夜間にトイレへ行くことも結果として睡眠の妨げになります。不眠症を抱えている方は、お酒に頼るのではなく、不眠の原因を取り除くことが重要です。原因が分からない、自分で解決できない、という方は一度病院へ受診することをお勧めします。寝酒

 

 

 

 

 

~お酒の適正量について~

お酒の適正量は1日1合、アルコール量にすると20g程度です。(※5)

 

お酒の適量

表

❖“適量”はお酒の種類やアルコール度数によって変わります。表には無い種類・度数のお酒は、こちらの計算式で適量を計算できます。

計算式

例 ビール500ml5%)の場合

  500ml × (5÷100) × 0.8 = 20g

飲酒量を減らすためには…

*飲酒する時間を決める

*飲酒量を決める

*1週間に何日か休肝日を作る

*飲むお酒の種類を変える(度数の低いものなど)

*周囲に目標を宣言し協力してもらう

*断る勇気も大切

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できることから取り組んでみましょう!

 

適度な飲酒で楽しく健康な年末年始を

お過ごしください

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土曜 8:30~12:30     TEL 0166-25-9587

※日曜・祝日はお休みです。     FAX 0166-25-1116

 

 

参考記事・文献

※1東京消防庁資料

※2世界保健機関(WHO)2007年評価

※3厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット

※4老年医学テキスト 財団法人日本老年医学 2008年

※5厚生労働省〈健康日本21(アルコール)「節度ある適度な飲酒」について〉

 

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