私が吉田病院に来ることになったきっかけは、看護学校の先輩でもあった前看護部長からの誘いでした。丁度、前任病院を定年退職したところでしたので2~3年のつもりでお受けしました。
総合病院での勤務経験しかなく、退職前13年間は骨髄(造血幹細胞)移植中心の分野でしたので、当時、療養病床、老健、特養、グループホームを持つ慶友会は、私にとりまして、介護保険分野での新たな経験の場となりました。
凄まじいばかりの医療現場から急角度での方向転換から見えてきたものは、年を重ね病気を抱えながら穏やかに生きる人たち、「生活者」という言葉を身近に感じられたことでした。
当院での在籍は、私に日本の医療・介護の全体像を知る機会を与えてくださったと思っています。 そのころの慶友会は年間行事がびっしりと組まれており、お花見、自然の中での山菜取り、運動会、餅つき、雪像づくり、医療講演会などがあり、利用者・職員とのつながりも深くより濃厚でしたが、それらも時代や社会情勢の変化で少しずつ形が変わってきています。
病院の創設者・理事長でありました吉田 威 前院長からの「看護部長!思う通りにやってください。責任は僕が持ちます」、「これからの病院は看護が中心になります。看護師教育にお金をかけてください」の熱いメッセージに支えられ12年が経ちました。
振り返ってみますと、263床全床の一般病床化、10:1看護に耐えうる看護師数、専門性の高い看護師の教育も進み、量・質共に向上の一途をたどっています。
慶友会は保健、医療、福祉が一体となって「生活者」の生涯にわたる「安心圏」の確立を目指しています。健診受診者年間15万人、病院、老健、特養、グループホーム、そして、在宅訪問診療患者250名と多岐にわたり活動を行っています。
病院では「がんの予防から緩和ケア」までを掲げ、医師・コ・メディカル一丸となってチーム医療を行なっています。
当院でご自分の目指す医療を行いたいとお考えの医師のみなさん!是非"お声をかけてください"!看護師は研鑽努力し、その意に添って協力いたします。