健康トピックス 2004

Stem cells: Hidden key to growth of tumors ?
癌の幹細胞は、癌成長への隠れた鍵なのか?

 癌の幹細胞の発見により、この幹細胞に対する研究が盛んになっているという。この幹細胞は癌治療における新たな展開と変化をもたらすとされ、研究がすすめば癌の先端治療になる可能性が高いという。

12月27日付 International Herald Tribune

(04-12-28)


Drug quandary: When do risks outdo benefits ?
薬の困惑:リスクはいつ利益にまさるのか?

 メルク社の関節炎治療薬「ヴィオックス」が心臓発作のリスクを増大させることを明らかにしたのと同じ研究で、前癌状態であった大腸ポリープの癌化を予防する作用もあったことが明らかにされた。

 しかし、心臓発作リスクの問題が取りざたされたため、癌化予防の研究も中止されたという。 

12月23日付 International Herald Tribune

(04-12-24)


Heart risk in another drug
心発作のリスクが他の薬にある

 最新の研究結果によると、米国で一般的に販売されているバイエル社の鎮痛剤「アレブ」が、心臓発作のリスクを増大させる問題があることが判明した。
 これを受け米国厚生当局は、患者に向けて推奨されている服用量を超えていないか、あるいは医師への相談なく10日以上の服用を続けていないかなどの注意を喚起すべく警告をした。

12月22日付 International Herald Tribune

(04-12-24)


これも医療改革の前兆か?

 医療に関するなかで、今まであまり耳にしなかった単語が最近頻繁に目にするようになりました。医療に携わる我々でも充分に理解しているとは思えませんので、一般の方々には尚更、難解でしょう。
 例えば、混合診療、特定療養費制度、認定医療法人、医療機関債などなど。
 平成18年の第5次医療改革を前にして、改革の潮流(トレンド)が顕正化しはじめたということでしょうか。
 今現在のなかに、とくに変化を感じるところには未来を窺うヒントが隠されているのかも知れません。

慶友会

(04-12-20)


Hormone blocker holds hope in breast cancer
乳ガンの治療で期待されるホルモン抑制剤

 閉経後の女性の乳癌再発防止には、現在多くの医師が処方投薬している「タモキシフェン」よりも、ホルモン抑制剤の一種であるアロマターゼ阻害薬のほうがより効果的であると、イギリスの医学誌「LANCET」で発表された。

 この報告をした研究者らは、約5年間にわったて20ヵ国、9,000人以上の女性を追跡調査をした。その結果アリミデックス(アロマターゼ阻害薬のひとつ)を使用した女性のほうが、タモキシフェンを使用した女性よりも乳癌の再発率が低く、副作用も少なかったという。

12月10日付  International Herald Tribune

(04-12-13)


Some say fat index is too hefty
肥満指数の基準は厳しすぎるという

 健康体で知られている米国大統領ジョージ・ブッシュ氏の肥満指数(BMI)を計測したところ、結果は26.3で基準値である25を超えていたという。そこでこの26.3という数値が果たしてどれくらい彼の健康に影響を及ぼす 数値なのかという議論が起き ているという。

 ペニントン・バイオメディカルリサーチセンター(ルイジアナ州立大学)のジョージ・ブレイ氏によると、BMI値の数値の意味は、時代、性別、身体的活動、人種、主な肥満部位など、他の要素を考慮して判断しなけれなならないという。そういう意味では必ずしもブッシュ氏のBMI値が健康状態に影響する値ではないだろうと述べている。

 1998年以前はBMIの基準で肥満は男性で27.8以上、女性で27.3以上とされていた。しかし国立心臓研究所の委員により太りすぎはBMI値で25以上と再定義されたという。
 この定義の裏付けは、BMI値が25より上昇するにつれて死亡率が徐々に上昇してゆくという研究結果によるもの。しかし、この研究結果によるBMI値と死亡率の関係は、緩やかな「U」カーブを描くグラフとなっており、BMI値が25より下降しても死亡率が上昇してゆくという問題点が指摘されている。

11月29日付  International Herald Tribune

(04-12-01)


Fat teens face the knife
太った十代はナイフに向かう

 多数の肥満者にとって、運動や食事、薬物によるダイエットが失敗した際に、痩せるための最後の切り札として胃を小さくする外科的手術がある。この手術を受ける米国内の肥満者は1993年に16,000件だったのが、2003年には10万件に昇っており、なかでも10代の若い世代の肥満者がこの手術を受ける例が増えている 。一方でこの外科的手術により200人に1人が死亡していることが、11月27日付の International Herald Tribune に掲載されている。

 日本人もきちんとウエイトコントロールを心がけないと、米国と同じことになりかねない。

(04-11-29)


カウンセリング+薬物で禁煙成功率2倍

 米国のNewJersey 医科歯科大学タバコ依存症プログラム(http://tobaccoprogram.org) の精神科医や心理学者は、医師による短時間のカウンセリングと薬物療法により、患者の禁煙成功率を2倍にすることができると言っている。

JAMA 日本語版 2004年11月号 より

(04-11-25)


緑茶の多量飲用によるがん予防

 緑茶多量飲用によるがん予防の効果について、「最新医学」11月号の特集の中で菅沼 (埼玉県立がんセンター)、藤木(後串間文理大学薬学部)教授らにより発表されている。

 同教授らは、疫学調査の結果を参考に、1日10杯、緑茶エキス2.5gという緑茶によるがん予防の有効量を導き出した。

(04-11-24)


Key drug for malaria in critically short supply
危機的供給不足を起こしているマラリア治療薬

 世界的な需要の増加により、マラリアに対しての著効薬が世界的供給不足になっていることが、11月15日付のInternational Herald Tribune で報じられている。

(04-11-18)


第45回日本熱帯医学会
マラリア予防ガイドライン案を発表

 国内の専門家らによる編成された「マラリア予防専門家会議」により、マラリア予防ガイドラインの作成作業がすすめられていたが、第45回日本熱帯医学会のワークショップでほぼ完成した案が提示された。

【個人的防蚊対策】

 マラリアは世界の感染者数と死亡者数からすると、エイズ、結核と並ぶ三大感染症。とはいえ、蚊に刺されなければマラリアには感染しないことから「個人的防蚊対策」はマラリア予防策の基本である。
 服装は長袖、ピレスロイド系の殺虫剤、昆虫忌避剤を浸すとより効果的。主な昆虫忌避剤はDEET(N, N-diethyl-3-methylbenzamide)。汗により効果が薄れるので、3〜4時間毎に塗る必要がある。

【予防内服】

 感染リスクが高い地域では、防蚊対策だけでは限界があり、予防内服が必要になることもある。熱帯熱マラリアの高度流行地に数日以上滞在する場合、予防内服が推奨される。
 マラリア予防薬は国内ではメフロキンのみで、毎週決まった曜日に1錠服用する。流行地に入る1週間前から開始し、流行地を離れてから4週間は服用する。予防目的なので健康保険の適用にはならない。
 発生頻度5%以上の副作用として、めまい・頭痛・ふらつき、嘔気・腹部膨満感・胃部不快感、蕁麻疹、肝機能低下など。多くの地域で予防効果は90%以上を示す。一方、予防効果は多くの地域で90%以上を示している。 

【スタンバイ治療】

 スタンバイ治療とは、マラリア感染の疑いがあり医療機関による迅速な処置を受けることができない状況下で、緊急避難的に抗マラリア薬を服用することである。国内においてスタンバイ治療薬として処方しうる薬剤は、キニーネ経口薬、スルファドキシン/ピリメタミン合剤、メフロキンである。
 スタンバイ治療についてのWHOの原則は、@マラリア流行地に入って6日以上たっていること、A37.5℃以を超える発熱、あるいはマラリアを疑わせる症状があること、B24時間以内に医療機関を受診できないこと、Cスタンバイ治療を行った後でも、可及的速やかに医療機関を受診すること、である。

【実施基準】

 マラリア予防ガイドラインの目標は、第1にマラリア感染による日本人旅行者の重症化や死亡を回避すること。第2に不必要な化学的予防による副作用の発生を防ぐことである。
 ガイドラインの主な構成は、@感染の実態とリスクを知るための概説Aすべての人が行う防蚊対策B必要に応じて実施する化学的予防対策、となっている。

 予防内服の実施基準

 強く予防内服を勧める「絶対的適応」は、@熱帯熱マラリアの高度流行地域に滞在し、A発症後に滞在先に適切な医療機関がなく、日本に帰国するまでの期間が7日以上ある場合、である。「相対的適応」は、絶対的適応以外の場合で、旅行者の希望に基づき、感染リスクと副作用の発生を勘案したうえで実施する。

Medical Tribune Vol.37 No.34

 

(04-11-17)


No benefit found from high doses of vitamin E
ビタミンEの大量摂取は不利益になる

 美容や不老長寿のために摂取されている「ビタミンE」だが、あまり大量に摂取すると、かえって体によくないことが11月12日付の International Herald Tribune の記事で報じられている。

(04-11-12)


'Normal' blood pressure may not be low enough
正常血圧値は必ずしも十分に低い値とは言えない

 11月11日付の International Herald Tribune の記事によると、国のガイドラインによる正常血圧値のレベルでは、高血圧が引き起こす様々な疾患になるリスクを必ずしも下げないらしい。つまりは、ガイドラインによる正常血圧レベルよりもさらに低いレベルが望まれるということだ。

(04-11-12)


Vaccines that offer hope
希望を与えるワクチン

 11月8日付のInternational Herald Tribune では、グラクソ社が開発したマラリアのワクチンや、メルク社が開発したヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチンが効果を上げていることが述べられいる。

(04-11-08)


米国における実際の死因、2000年

 米国における2000年の主たる実際の死因は、タバコ(435,000件;米国全死亡の18.1%)、不健康な食事と運動不足(400,000件;16.6%)およびアルコール摂取(85,000件;3.5%)であった。その他の実際の死因としては、微生物性病因(75,000件)、毒性病因(55,000件)、自動車事故(43,000件)、銃器を伴う事件(29,000件)、性行動(20,000件)、および違法薬物使用(17,000件)があった。

 これらの結果は、喫煙が以前として死因の第一位であることを示している。しかし、不健康な食事と運動不足は間もなくタバコに追いつき、死因の第一位に浮上する可能性がある。これらの知見は、医療費の高騰および人口の老齢化とともに、米国の医療・公衆衛生システムにおいてより予防を重視した方向性の確立が必要かつ急務であることを主張している。

JAMA 日本語版 2004年9月号より 

(04-11-05)


Prostate cancer vaccine shows promise
前立腺癌ワクチンがいい結果を予想させている

 前立腺癌ワクチンが末期前立腺癌に延命効果があることを、米国のDendreon社により発表された。

10月30、31日 International Herald Tribune

(04-10-30)


高血圧治療ガイドライン2004年版
降圧目標は高齢者で140/90mmHg

 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会は、高血圧治療ガイドライン(GL)2004年版をまとめた。

■ 降圧目標

*1
 旧ガイドライン(2000年版)では140〜160/90mmHg以下であった。

 
*2
 旧ガイドライン(2000年版)では130/85mmHg未満であった。

■ 初診時の治療計画

■ 合併症による降圧薬の選択

【糖尿病】 第1次薬はACE阻害薬、ARB、長期作用型Ca拮抗薬(労作性狭心症、陳旧性心筋梗塞合併時はβ遮断薬、前立腺肥大、高脂血症合併時はα遮断薬も使用可能)

【高脂血症】 α遮断薬、ACE阻害薬、Ca拮抗薬、ARBのような脂質代謝改善効果を有するもの、あるいは憎悪作用のない薬剤が適応。

【肥満】 食事療法や運動療法による減量療法とともに薬物治療。降圧薬は代謝面での特徴からACE阻害薬、ARB、α遮断薬が適応。

【痛風、高尿酸血症】 ACE阻害薬、Ca拮抗薬、α遮断薬は尿酸に影響しない。ARBのロサルタンは尿酸を低下させる。利尿薬は尿酸値を上昇させ、痛風では急性痛風発作を誘発することがあり、禁忌。

(04-10-30)


10年後の介護利用者は?

 厚生労働省は、第3期の介護保険事業計画(2006年度から実施)を策定する際の10年後の目標値を示した。
 それによると、介護保険3施設(介護療養型施設、介護老人保健施設、介護老人福祉施設)の利用者を要介護度2以上に限定し、重度である要介護度4および5の入所者全体に占める割合を70%以上とする方針を打ち出した。ちなみに現在の要介護度4および5の入所者全体に占める割合は59%である。

(04-10-29)


糖尿病はガンの危険因子

 糖尿病はガンになるリスクを有意に高めることが、愛知県がんセンターの栗木清典氏らにより第63回日本癌学会で報告された。

 同氏らの報告によると、糖尿病の現病・既往歴を有する人はそうでない人と比べて、ガン全体で男女ともに1.4倍ガンになるリスクが高まるという。ガンの部位別で見てリスクが特に高いのは、男性の咽頭ガン(2.3倍)、膵臓ガン(2.3倍)、肝臓ガン(2.2倍)など。女性は歯肉ガン(4.2倍)、喉頭ガン(3.2倍)、肝臓ガン(2.3倍)など。

コメント:

 糖尿病にならない、或いはもしなってもきちんとコントロールしてゆくことが、上手に生きて行くために必要なこと。

慶友会

(04-10-28) 


病院の倒産

 1999〜2004年の間、年間33〜47件の病院が倒産していることが 10月27日付の Japan Medicine で報じられている。病院の倒産は統計的にみて3月と5月に多い。病院も非常に厳しい時代に入っていることのあらわれだ。

慶友会

(04-10-28)


 ガン、1ミリ以下も発見

 理化学研究所の田代英夫主任研究員らの研究グループは、特殊な光を利用して、ガンを診断するための装置を開発した。
 装置はレーザー光をガン細胞などに照射したときに発生する「ラマン散乱光」と呼ばれる特殊な微弱な光を検出する。分子レベルでガン細胞の様子が分かり、内視鏡に組み込めば直径1ミリ以下の超早期ガンも発見できる可能性がある。3年後をメドにこの装置を組み込んだ内視鏡を試作する考え。

10月22日 日本経済新聞

(04-10-22) 


ヒト遺伝子 2万2000個 だった

 人間の遺伝子の数が2万2千個程度と見られることが、日米英など六ヵ国の国際研究チームによる解析でわかった。1万数千〜2万個とされるハエの遺伝子と接近することになり、高等生物ほど遺伝子の数が多いと考えられてきた遺伝子の理解のあり方に、見直しが迫られる可能性があることが、10月21日付の読売新聞で報じられた。

 この研究成果は21日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載される。
 今回は、タンパク質を作る情報を持つ遺伝子の数に関して、動物の遺伝子などの様々な知識が蓄積した結果、これまで複数と思われていた遺伝子が1個であることなどが判明。人間の遺伝子の総数は新たに21,787個と推定された。

10月21日 読売新聞

(04-10-21)


Vaccine for malaria is effective in children
マラリア用ワクチンは子供に有効

 マラリアに対するワクチンの使用により、マラリアの感染と死から子供たちを救うことができることを、研究者らにより初めて確認されたことが 10月15日付の International Herald Tribune で報じられた。

 アフリカ・モザンビークでの数千人の子供に対するワクチン接種試験の結果、30%の子供が感染から免れることができ、58%の子供は感染後の重症化を防止できたという。

 世界では年間100万人以上のマラリアによる死亡がおり、そのうちの70万人は子供であることから、部分的にでもワクチンによる予防は公衆衛生上、重要な効果がある。

(04-10-17)


 禁煙用ワクチン

 ニコチンが脳に侵入し快感をもたらさないように防ぐワクチンが開発されている。
 これまで、いくつかの製薬会社がワクチンの開発に乗り出しているが、その中でもナビ・バイオファーマスーティカルズ社の「ニックバックス」が最も進んでいる。
 このワクチンのしくみは、ワクチン注射によって体内にニコチンの抗体が生成され、それがニコチンと結合すると脳関門でブロックされる大きさになり、大脳へのニコチンが到達するのを防ぎ、中毒症状をなくすというもの。
 今年後半には63人を実験対象とした結果が出る予定。もし成功すれば、禁煙への強力な武器となることが期待される。

Forbes 日本版 11月号より

(04-10-15)


心筋梗塞を引き起こす遺伝子変異

 これまで心筋梗塞の“犯人”はコレステロールと考えられ、治療薬等の開発がすすめられてきたが、最近になって別の“真犯人”の存在が有力視されてきた。

 アイスランド国民を対象として病気に関連した遺伝子研究を行っているデコード・ゲネティクス社は、心臓病患者数千人分のDNAを分析した結果、これまでは喘息の原因に関係すると思われていた2種類の遺伝子変異の存在を突き止めた。これらが動脈壁の炎症を招く分子を活発化させることによって、心筋梗塞の危険度が約2倍に跳ね上がるという。

 デコード社はこの研究結果を基に、喘息治療薬の投与で心筋梗塞の危険度を減らすことができるかどうかの臨床試験を開始した。同社の設立者でCEOのカリ・ステファンソン氏は、「もしこの実験が成功すれば、心筋梗塞に高コレステロールが関係している事実を突き止めたのに匹敵するほどの重要な発見になるだろう」と語っている。

Forbes 日本版 11月号より

(04-10-15)


 たった1人が全人類の祖先?

 現生人類はすべて、今から10万年前にアフリカをあとにしたヒト集団の子孫であるという説がある。しかし、地理的に現実味をもたせたシミレーションをしたところ、わずか2,000〜3,000年前に生きていた1人の人間が全人類の祖先だという結果になるという興味深い研究報告がnature 30 SEP 2004 Vol431に掲載されている。
 報告によると、そのさらに2,000〜3,000年前になれば、当時の世界の誰もが現在生きている人々全員の祖先か、あるいは誰の祖先でもないかのどちらかになるのだという。
 これらの研究結果は、祖先のネットワーク構造や人類の血縁関係についての見方を根底から変えてしまいかねない可能性を秘めているという。

(04-10-12)


炎症と癌

 慢性的な炎症と癌発生の関連についての研究報告が、nature 23 SEP 2004 Vol431に掲載された。

 ヒトの癌の約20%は慢性炎症が原因だと考えられているが、そのメカニズムは明らかになっていなかった。
 今回の報告では、肝炎と肝臓癌を自然発症する遺伝子操作マウスの実験により、症状が悪化するにつれて炎症によって肝細胞のシグナル伝達蛋白質NF-κBの活性化が促されることが判明した。また、NF-κBの働きを遮断すると本格的な癌への進行を妨げることもできたという。
 NF-κBは炎症に関連した癌の進行に不可欠であり、慢性炎症性疾患における癌の予防に役立つ標的となる可能性がある。

(04-10-12)


ガンワクチンの臨床試験

 三重大学医学部内科学の珠玖洋教授らは、免疫療法の主役となってガン細胞を攻撃するキラーT細胞、その働きを増強したりするヘルパーT細胞(ともにリンパ球の一種)を両方とも活性化できるガンワクチンの第1相臨床試験の中間結果を第63回日本癌学会で発表。
 同教授らによるガン抗原「HER2」を用いたガンワクチンの第1相臨床試験では、十分な回数のワクチン投与を受けた3例(乳ガン2例、肺ガン1例)中、2例で両方のT細胞が活性化されていることを確認した。また、岡山大学でもガン抗原「NY-ESO-1」を用いたガンワクチンの第1相臨床試験が進行中。
 この二つの第1相臨床試験で安全性やT細胞の活性化を確認した後、05年度には、これら2つの抗原を混合したワクチンの第1/2相試験が、まず乳ガンを対象として三重大、愛知県がんセンター、北海道大、岡山大、九州大の5施設共同でスタートするという動きになっている。 

Japan Medicine 9月27日 より

(04-10-07)


ガン免疫療法

 人の体にもとから備わる働きを利用してガン細胞をやっつける免疫療法。患者の体を傷つけず、抗ガン剤や放射線療法のような副作用も少なく、「第四のガン治療法」として期待されており、日本人研究者による有望な成果も相次いでいる。

 慶応大学医学部の川上裕教授は1990年代前半、免疫療法ががん治療に有効なことを裏付ける証拠を突き止めた。がん細胞はもともと“身内”のため、通常のの免疫細胞の攻撃を受けないのだが、ガンにも攻撃の標的となる目印(ガン抗原)があることが分かり、同教授はその代表的な二種を発見し、免疫療法がすすむ大きなきっかけとなった。
 東京大学医科学研究所の田原秀晃教授は、ガン抗原となるタンパク質断面(ペプチド)を患者に投与して免疫力を高める「ペプチドワクチン療法」の第一人者。政府の「第三次対ガン10ヵ年総合戦略」の重点研究課題として採択が内定、官民挙げた研究が進んでいる。
 理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センターの谷口克センター長は80年代後半、ガン細胞への強い殺傷力と、ほかの免疫細胞の働きを刺激する力を併せ持つ「NKT細胞」と呼ぶ免疫細胞を発見し、肺ガン患者を対象にこの細胞を使った臨床研究をてがけ、成果が上がりはじめている。

日本経済新聞 9月29日

(04-09-30)


妊娠初期のインフルエンザ感染・・・統合失調症の可能性7倍に

 母親が妊娠後の早い時期にインフルエンザにかかると、生まれた子供が成長してから精神病の一種である統合失調症になる危険性が高まることを米ニューヨーク州精神医学研究所エズラ・スサー博士らの研究グループが突き止めた。

 報告によると、妊娠後3ヶ月以内にインフルエンザにかかったことがある母親の子供は、かからなかった母親の子供に比べて成長後に統合失調症となる可能性が7倍高かったという。また、妊娠1ヶ月半後から4ヶ月半後の間にインフルエンザになった場合だと、統合失調症の可能性はは同3倍だった。

日本経済新聞 8月30日

(04-09-06)


痛くない注射針

 岡野工業(東京・墨田)の金型プレス職人、岡野雅行さんにより開発された「刺しても痛くない注射針」が、発注元のテルモから来年にも病院向けに出荷が始まる。

 この注射針は外径わずか0.2ミリ。糸のように細い針の中に直径0.06ミリの穴が通っている。販売量は年間10億本を超える見通しとのこと。

日本経済新聞 8月29日

(04-09-06)


糖尿病女性で心血管疾患リスク上昇

 ニューヨーク長老派教会病院女性保健センター・コロンビア大学医療センターの Elsa-Grace Giardina博士らは、糖尿病女性は糖尿病男性や非糖尿病者よりも心血管疾患(CVD)のリスクが高いと、Archives of Internal Medicine(2004;164:934-942)に発表した。

 同博士らによると、糖尿病女性の心筋梗塞リスクは非糖尿病女性よりも150%高いが、これに対し糖尿病男性では非糖尿病男性よりも50%高いにすぎない。また、糖尿病女性は糖尿病男性よりも高血圧を有する率が高いという。
 糖尿病女性の多くは、非糖尿病女性よりも早期にCVDを発症する。65〜79才の糖尿病女性における重大な機能障害のリスクは非糖尿病女性の2倍で、CVDがこの機能障害の大きな要因であるという。この差は65〜69才の女性で最大となるという。

Medical Tribune Vol.37 No.35

(04-08-31)


癌検診におけるコンピュータ支援診断

 第12回日本がん検診・診断学会のシンポジウム「がん検診におけるCADの現状と将来」で、コンピュータ支援診断(CAD)システムの新知見が発表された。

■ 胃X線二重造影像のCAD ・・・ 9割の病変の検出を確認

 九州大学大学院芸術工学研究院応用情報部門の吉永幸靖氏らは、胃X線二重造影像を用いたCADシステムの構築を目標に、ひだ集中を伴う悪性陥凹型病変部の検出方法の開発を試みている。同氏によると「90.2%の病変を検出できることが確認でき、有効性を示すことができた」と述べている。

■ 仮想化内視鏡システム ・・・ 種々の癌検診・診断に応用可能

 名古屋大学大学院情報科学研究科の森健策助教授は、CADシステムとしての仮想化内視鏡システムとその癌検診・診断への応用について「仮想化内視鏡システムは種々の癌検診・診断への応用が可能」と述べている。
 同氏は仮想化内視鏡システムに関して、「気管支鏡検査ナビゲーションシステム」、「大腸ポリープ診断支援システム」、「仮想胃展開像生成法」といった最新研究成果を報告した。

 

■ 肺癌のCAD ・・・ 肺癌の早期発見の促進に有用

 徳島大学工学部応用工学科の仁木登教授らはデジタル診断環境の構築とともに、肺癌のCADについて研究開発を進めてきた。同教授はこのCADの概要とともに臨床評価についての研究成果を紹介。「CADは肺癌の早期発見の促進に結うようであった」と述べている。

Medical Tribune Vol.37 No.34

(04-08-25)


平均寿命 男性78.36年 女性85.33年

 厚生労働省統計情報部が16日に発表した「2003年簡易生命表」によると、平均寿命は男性が78.36年(前年比0.04年増)、女性が85.33年(同0.10年増)となり、男女とも過去最高を更新した。平均寿命は女性は世界一位、男性はアイスランド、香港に次いで3位。

 平均寿命の延びを死因別に分析すると、ガン、心疾患、脳血管疾患の3大死因のうち、男女ともにガンや脳血管疾患などの死亡率が改善され、平均寿命の延びに寄与した形。一方で、肺炎による死亡や自殺の増加が平均寿命の延びを抑えている。肺炎に関しては、インフルエンザの流行が影響したとみられる。

 3大死因による死亡確率は男女とも5割以上。3大死因が克服されれば平均寿命は、男性8.71年、女性7.90年延びて、男性87.07年、女性93.23年となる。

 全出生者のうち半数が生存する年数を示す「寿命中位数」は、男性81.35年、女性88.09年で、男女とも前年比で0.07年増となった。

日本人の平均寿命の推移 (単位:年)
  平均寿命
男女差
1990年 75.92 81.90 5.98
1995年 76.38 82.85 6.47
2000年 77.72 84.60 6.88
2001年 78.07 84.93 8.86
2002年 78.32 85.23 6.91
2003年 78.36 85.33 6.97

Japan Medicine 7月23日 より

(04-07-28)


「にがり(苦汁)」ブーム

 健康ブームに乗って「にがり(苦汁)」市場が急拡大している。マグネシウムを主成分とした各種ミネラルがダイエット促進や免疫力向上などに効果があるとされ、女性を中心に安価な「天然サプリメント」として人気が高い。

 にがりとは、「海水を煮詰めて製塩した後に残る苦い液」。製法次第で塩化・硫酸マグネシウムや塩化カリウム、塩化カルシウムなど百以上の無機塩類(ミネラル)を含む。
 にがりブームで特に注目されているのは、主成分であるマグネシウムの効用。厚労省が今年4月に栄養機能食品成分のミネラル類にマグネシウムを追加し、1日当たりの摂取目安量を80〜300mgと設定した。現代人のマグネシウムの平均摂取量は1日約200mgといわれているが、通常は100mg程度は摂取不足しており「にがり」で補うのが効率がよいという。

 日本衛生学会などに報告されたマグネシウムの学術効用は、@飲料中マグネシウム含量を増加させても安全で、コレステロール関連値が減少Aマグネシウムが欠乏するとビタミンB1の栄養状態が悪化B血流の改善効果C白内障遅延効果、などがある。また、食事と一緒に摂取すると、マグネシウムが脂質や糖分を腸で吸収しにくくするダイエット効果が得られるなどの研究や、骨や歯の形成を促すなどの効果も報告されている。

産経新聞7月4日より

(04-07-05)


脳卒中、月曜日ご用心

 脳卒中が最も起きやすいのは月曜日で、特に働き盛りの40〜50代は日曜日より発症リスクが1.3〜1.5倍に跳ね上がることが、鳥取大医学部の倉鋪桂子教授(看護学)らのグループの調査で分かった。

 週明けに仕事に取りかかるストレスや土日のレジャー疲れが影響しているとみられ、倉鋪教授は「脳卒中を発症しやすい40代になったら、日曜日は早く寝て、月曜日の仕事はゆっくり始動を」と呼びかけている。

産経新聞7月4日より

(04-07-05)


ラジオ波熱凝固療法の新たな可能性

 波動エネルギーであるラジオ波は、太陽光線をレンズで集めるように一点に集中させれば大きな熱エネルギーを発生する。この原理を利用したのがラジオ波熱凝固療法(RFA)で、肝癌に対する治療に現在広く実施されている。
 一方、肺ガンに対する根治療法としては切除術が行われているが、低肺機能や肺切除例などの手術困難例にはRFAが施行され始めている。

 岡山済生会病院放射線科の安井光太郎医長らは、転移性および原発性の肺腫瘍例に対するRFA実施後、1年以上経過観察できた30例について「第33回日本血管造影・IVR学会」で報告。転移性肺腫瘍患者でも病変数が少ないなどの好条件に恵まれれば比較的長期の無病生存率が得られる場合があること、低侵襲性を生かして局所コントロールに積極的に用いることができると説明した。

Medical Tribune Vol.37 No.23

(04-06-30)


日本医療機能評価機構
認定病院数1200件を超える

 日本医療機能評価機構がまとめた4月30日現在の「病院機能評価事業の現況」によると、病院機能評価の認定病院は1234件となった。また、受審の申請病院数は2082件で、全国の病院に占める申請率は22.7%となっている。

 現況によると、全病院に占める認定病院の割合は13.4%。審査終了件数のうち、80.9%が認定を受けている。

Japan Medicine 6月21日 より

(04-06-30)


糖尿病が腸がんリスクを最高3倍に

 糖尿病は腸がんの発症リスクを最高3倍にまで上昇させる可能性が、英キャンサー・リサーチUKと医学研究審議会の研究で明らかになった。糖分の代謝異常による高血糖がリスクを増加させるかもしれないという。

 研究グループは、糖尿病と診断されるほど深刻ではなくても、高血糖値は腸がんリスクの上昇に関係する可能性があり、予防策の構築が重要であると指摘。糖尿病と腸がんは共通した素因をもつ可能性もあるとし、高繊維の食事と定期的な運動が両疾患の予防促進につながることは、周知の事実だと説明している。

Japan Medicine 6月18日 より

(04-06-30)


男性の乳ガン発症率が上昇

 男性の乳ガン発症率が近年上昇していることが、米テキサス大 M・Dアンダーソンがんセンターの大規模研究で明らかになった。男性の乳ガンは、女性のものとは生物学的に重要な点が異なる可能性があり、男性患者は女性患者に比べ、腫瘍が大きくなってすでに転移しているまで発見されない傾向があるという。

 研究グループによると、男性の乳ガン発症率は過去25年間で10万人中0.86人から1.08人へと著しく増加したが、依然、乳ガン全体の1%に満たない。しかし、研究リーダーのジョルダーノ医師は、女性の増加率ほど加速していないものの、男性は自分も発症する可能性があることを認識すべきだと警告している。

Japan Medicine 6月18日 より

(04-06-30)


腎臓ガン・・・尿検査で検出の可能性

 簡単な尿検査で、腎臓ガンの可能性を検出できるかもしれないことが明らかになった。
 米フォックス・チェースがんセンターの研究グループによると、腎臓ガン患者50人を調べた結果、44人の尿の中にガンのDNAが発見され、完治するとDNAが消滅することがわかったという。また、尿検査は非常に正確で、研究中偽陽性は全くなかったという。

Japan Medicine 6月2日 より

(04-06-02)


白衣の着用・・・医師は敬遠、患者は好む

 医師の白衣着用について、医師が不快で不潔と考える一方で、患者は依然、好ましいと感じる傾向にあることが、英国ロンドンのロイヤル・フリー病院の研究グループによる調査で明らかになった。
 それによると、医師の白衣の着用を好む患者は、医師の2倍にも及んだ。主な理由は、医師を見つけやすいというもので、とくに70才以上の患者の好みが顕著だった。逆に着用を好まない割合は、30才から39才までの患者が最も多かった。
 また、医師の7割が、白衣が感染症をまん延させると考えており、6割が着用することを不快と感じていた。

Japan Medicine 6月2日 より

(04-06-02)


アスピリン、乳ガン発生率抑制の可能性

 アスピリンがある種の乳ガン発生率を抑制する効果をもつ可能性があるという研究報告が米国でされ、ニューヨークタイムズ紙でも報道された。
 報告によると、アスピリンを最低、1日1回服用している女性は、していない女性に比べ26%もガンにかかる率が少ないらしい。アスピリンは、乳ガンを引き起こす女性ホルモンの一種であるエストロゲンを作り出すある種の酵素をブロックするのではないかと推測されている。

International Herald Tribune
May 27, 2004

(04-06-02)


CRPの上昇・・・結腸直腸癌リスクと関連

 ジョンズホプキンス医学研究所(メリーランド州ボルティモア)の Thomas P. Erlinger 博士らの研究で、血中のC反応性蛋白質(CRP)の上昇が結腸直腸癌梨sくの増加と関連することがわかり、JAMA(2004;291:585-590)に発表された。これに続いて、ハーバード大学(ボストン)の Johanna M. Seddon 博士らは、他施設ランダム化比較試験から抽出された930例を対象としたケースコントロール研究を行い、CRPの上昇は加齢黄斑変性(AMD)の独立した危険因子で、炎症がその病因となっている可能性を認め、JAMA(2004;291:704-710)に発表した。

Medical Tribune Vol.37 No.21

(04-06-02)


メスで切らない乳ガン手術開始

 医療法人ブレストピアなんば病院(宮崎市)は先月、メスで切らない新しい乳ガン手術をスタートさせた。MRIで病巣を見ながら、虫眼鏡で太陽のエネルギーを集めるように超音波を集束して乳ガンを焼灼する手術機器を用いるもので、皮膚を傷をつけずに手術と同じ効果を得ようという新治療法。MRIを使い集束超音波で乳ガンを治療するのは国内で始めてという。

Japan Medicine 5月21日 より

(04-06-02)


人口動態 保健所・市町村別統計

 厚生労働省は5月14日、1998年から5年間の人口動態の保健所・市町村別統計をまとめた。東京都三宅村を除く全国3355市区町村のうち、5年間の平均合計特殊出生率が最も高いのは沖縄県多良間村の3.14で、最低だった東京都渋谷区の0.75と比べて2.39の差があることがわかった。また合計特殊出生率が高い市区町村は山間島しょに多く、都市部の市区町村は低い傾向があった。

市区町村別にみた合計特殊出生率の上位・下位10位
上位10位 下位10位
順位 都道府県 市区町村 合計特殊
出生率
人口 順位 都道府県 市区町村 合計特殊
出生率
人口
沖縄県 多良間村 3.14 1,331 東京都 渋谷区 0.75 190,467
鹿児島県 天城町 2.81 7,175 東京都 目黒区 0.76 244,794
東京都 神津島村 2.51 2,143 東京都 中野区 0.77 302,658
鹿児島県 伊仙町 2.47 7,765 東京都 杉並区 0.77 514,607
沖縄県 下地町 2.45 3,157 京都府 京都市東山区 0.79 44,096
鹿児島県 和泊町 2.42 7,696 東京都 世田谷区 0.82 805,031
鹿児島県 徳之島町 2.41 13,099 福岡県 福岡市中央区 0.82 149,828
長崎県 美津島町 2.39 8,399 東京都 新宿区 0.82 270,221
長崎県 上県町 2.39 4,479 東京都 豊嶋区 0.83 240,329
10 長崎県 石田町 2.39 4,748 10 東京都 文京区 0.84 171,799

 

市区町村別にみた標準化死亡比の上位10位
 男  女
順位 都道府県 市区町村 標準化
死亡比
人口 順位 都道府県 市区町村 標準化
死亡比
人口
北海道 洞爺村 71.1 2,226 北海道 大滝村 50.0 2,094
岐阜県 明宝村 75.1 2,114 北海道 壮瞥町 56.5 3,745
島根県 瑞穂町 75.3 5,287 北海道 洞爺村 64.3 2,266
岐阜県 和良村 76.3 2,263 沖縄県 北中城村 65.1 15,374
神奈川県 横浜市青葉区 76.6 268,054 山口県 美東町 67.9 6,414
熊本県 清和村 77.2 3,278 山口県 由宇町 68.9 9,638
岐阜県 国府町 77.4 8,086 沖縄県 豊見城市 69.7 50,125
北海道 壮瞥町 77.7 3,745 滋賀県 愛東町 70.2 5,850
群馬県 上野村 79.3 2,271 兵庫県 猪名川町 70.8 28,996
10 北海道 大滝村 79.6 2,094 10 山口県 平生町 72.6 14,489

 

市区町村別にみた標準化死亡比の下位10位
 男  女
順位 都道府県 市区町村 標準化
死亡比
人口 順位 都道府県 市区町村 標準化
死亡比
人口
大阪府 大阪市西成区 172.8 130,524 北海道 泊村 152.6 2,038
神奈川県 横浜市中区 142.9 113,494 東京都 奥多摩町 149.6 7,555
東京都 奥多摩町 141.5 7,555 大分県 弥生町 142.0 7,071
福岡県 川崎町 140.0 20,129 長野県 長谷村 135.9 2,225
青森県 大鰐町 137.8 12,878 山形県 真室川村 135.4 10,563
大阪府 大阪市港区 136.6 85,647 茨城県 神栖町 133.3 47,423
北海道 泊村 133.8 2,038 長崎県 豊玉町 132.5 4,676
岩手県 大船渡市 132.9 36,342 山梨県 明野村 132.0 4,746
長崎県 新魚目町 132.8 4,992 大阪府 大阪市西成区 131.7 130,524
10 青森県 藤崎町 132.7 10,322 10 愛知県 飛島村 130.8 4,458

    ●合計特殊出生率

合計特殊出生率とは、15才から49才までの女子の年齢別(年齢階級別)出生率を合計したもので、1人の女子が仮にその観察期間の年齢別(年齢階級別)出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当し、人口動態の出生の傾向をみるときの主要な指標になっている。

    ●標準化死亡比

標準化死亡比とは、各地域の年齢階級別人口と全国の年齢階級別死亡率により算出された各地域の期待死亡数に対するその地域の実際の死亡数の比をいい、年齢構成の違いの影響を除いて死亡数を全国と比較したものであり、主に小地域の比較に用いる。
標準化死亡比が基準値(100)より大きいということは、その地域の死亡状況は全国より悪いということを意味し、基準値より小さいということは、全国よりよいということを意味する。

 

Japan Medicine 5月17日 より

(04-06-02)


たばこ吸う人、ぼけやすい?

 65歳以上の喫煙者は、たばこを一度も吸ったことがない非喫煙者に比べ、認知機能の低下が平均5倍以上も早く進行することが、オランダ・エラスムス大医療センターなどが欧州で行った大規模調査でわかった。
 調査はオランダ、デンマーク、フランス、英国で、65歳以上の痴呆症でない男女計約9200人を対象に実施。喫煙習慣の聴取と「ミニ・メンタルステート検査」と呼ばれる簡易知能検査を行った。同検査は簡単な計算や記憶力を試す質問などで構成され、30点満点で24点以下だと痴呆症が疑われる。

 その結果、全くたばこを吸ったことがない人(全体の41%)の検査成績が年平均で0.03点低下したのに対し、喫煙者(22%)は同0.16点と5倍以上早く認知機能が低下。以前吸っていて禁煙した人(37%)も同0.06点と、2倍早かった。
 全体の平均成績は最初が27.4点で、約2年3ヶ月後には0.2点低下した。

Japan Medicine 3月26日 より

(04-03-26)


 怒りっぽい男性・・・脳卒中や死亡リスク上昇

 3月1日のAPニュースによると、怒りっぽい男性は脳卒中や発達リスクや死亡リスクが高いことが、米ボストン近郊のフラミンガムで1948年に開始された「フラミンガム研究」の調査結果により明らかになった。

 結果によると、攻撃的な男性は、非攻撃的な男性より心房細動を発達させるリスクが10%、心拍異常のリスクは30%高く、原因に関係なく死亡する確率も20%高いことがわかった。しかし一方で、心疾患リスクが高いとされるせっかちで競争心の強いタイプA性格の男性や、攻撃的で敵対心の強い女性にリスクの上昇はみられなかったという。

Japan Medicine 1月14日 より

(04-03-22)


食事要因と痛風のリスク

 様々な高プリン食や高蛋白食の摂取が、痛風の危険因子と考えられ、同様に、乳製品の摂取が痛風の予防因子であると考えられているが、N Engl J Med Mar 11, 2004 に H. K. Choi らによる痛風の既往歴のない男性約47000例においての12年間の前向き調査を実施した結果が掲載された。
 それによると、肉類または魚介類の摂取によって痛風リスクが上昇するのに対し、乳製品の摂取によってリスクが低下する可能性があることを示し、プリン体を多く含む野菜や蛋白の適度な摂取は、痛風のリスクの上昇に関連しないことがわかった。

(04-03-12)


平成15年度 人口動態統計

 出生数 112万1000人(前年比 3万3000人減)
 死亡数 102万5000人(前年比 4万3000人増

    *15年に死亡が増加したのは、インフルエンザが流行したため 

    三大死因

ガン 30万9000人(30%)
心疾患 16万3000人(16%)
脳血管疾患 13万5000人(13%)

 因みに、出生は28秒ごと、死亡は31秒ごとに発生している。自然増加数は過去最低の9万6000人。

平成14年度 国民栄養調査から

男性: 20年前と比べると、いずれの年齢層も肥満の割合が1.5倍増加。
30〜69歳では約3割が肥満。
女性: 60歳以上で肥満が増加しているが、30歳代では低体重の者が20年前
の2倍に増加している。

    ◆ 自分の体重に対する認識

男性では適正に把握しているものが多いのに対し、女性では現実の体型が普通であるにも関わらず「太っている」と自己評価している者が多かった。

    ◆ ストレスの状況

7割の男性、8割の女性が普段の生活でストレスを感じている。またストレスを感じている男性の3割、女性の5割で食事量に明らかな変化がある。

    ◆ エネルギー摂取量

20〜40歳代で成人の適正率の上限を25%上回っている。

    ◆ 食塩摂取量

15歳以上の男性、20歳以上の女性で1日10グラムを超えて摂取している。

 

(04-03-04)


超長寿は遺伝の影響大きい

 ボストン大学内科の Thomas Perls 准教授らは、「ニューイングランド百寿者調査」の最新知見を発表した。それによると、超長寿にはライフスタイル因子も関係しているが、遺伝因子の影響が大きいことをあらためて指摘している。

 同准教授は論文で、百寿者には若年死に関係 する遺伝子変異が存在しない。これが長寿の理由の一つであるとしている。長寿遺伝子は4番染色体上にあることが最近の研究で指摘されている。
 同准教授の実施した調査で超高齢まで生存するケースには、環境因子よりも遺伝因子が関係していることがつきとめられており、百寿者の兄弟が百寿者になる可能性は一般人口の17倍、姉妹も8.2倍であることが確認されている。

 「ニューイングランド百寿者調査」では、超高齢まで生きられる可能性について、肥満よりも痩身体型であること、ストレス対処能力に優れること、非喫煙者であること、一親等に超高齢者がいることなど、いくつかの予測因子を特定している。また、女性の超高齢者には、35歳や40歳を超えてからの出産経験がある人が多いという。 Perls 准教授は「40歳を過ぎて自然分娩した女性は、そうでない女性に比べて100歳まで生きる可能性が4倍である」と述べている。

Medical Tribune Vol.37 No.8

(04-03-05)


日本のハンセン病患者について ・・・ THE LANCET

 英国の医学雑誌「THE LANCET  Vol.363 Feb 14, 2004」に、黒川温泉(熊本県)の宿泊施設が、ハンセン病元患者であることを理由に宿泊を拒否した件などを紹介し、「社会的汚名と戦い続ける日本のハンセン病患者」と題して記事が掲載されている。

 




(04-03-01)


タマネギなどが前立腺癌リスクを低減

 William Grant博士(米バージニア州ニューポートニューズ)は、世界保健機関(WHO)により示されている前立腺癌死亡率の数値を用いて新たに多国間調査を行い、動物性食品の摂取が前立腺癌死亡に対する最大の危険因子であることを European Urology に報告した。

 調査結果によると、肉食が前立腺癌死亡率の高さに関与することが再確認された。その一方で、最大のリスク低減因子は、タマネギ、ニラ、ニンニクといったネギ科の野菜や穀物、果物、その他の野菜に含まれる複合糖質および抗酸化物質を多量に摂取することであった。

 肉製品や脂質が広く多量に摂取されている米国や北欧では、そうでない日本、香港、イラン、トルコなどと比べて前立腺癌が約5倍高い。同博士は「今回の食事調査は、総エネルギー摂取量の増加により増大する前立腺癌の重要な危険因子としてのインスリン様成長因子(IGF-1)の役割を示唆するものである」と述べている。

Medical Tribune Vol.37 No.7

(04-02-18)


ゲームで老化予防

 五感から伝わる刺激が老人病予防には、かなりの効果が期待でき、その意味でテレビゲームは最適なリハビリ器具であると考えられる。
 前頭葉(頭脳)を使いながら触覚、視覚、聴覚を同時に刺激することが有効で、同じ理屈で「楽器の演奏が最適」との学会報告もある。テレビゲームについての報告はまだ確認していないが、同じ効果は十分に期待できるはず。ただ楽器に比べるとより気軽にできるのはこちら。実際にやってみると効果がわかる。ストレス解消にもなるから、それだけでもプラスではないだろうか。
 ただし、注意しなければならないのは「やりすぎ」。眼精疲労を引き起こし、肩こりや頭痛の原因にもなる。1時間画面に向かったら、十分程度の休憩をとるのが理想的である。

慶友会健康相談センター所長 武田 寛樹 医師
メディアあさひかわ 2月号より

(04-02-18)


虚血性心疾患・脳血管障害
2型糖尿病は発症率3倍

 2型糖尿病患者を対象とする日本初の大規模臨床介入試験JDCSの6年次中間報告が、筑波大学臨床医学系内科の曽根博仁、山田信博両氏らの研究グループから発表された。
 JDCSは、全国59ヵ所の糖尿病専門施設の外来に通院中の2型糖尿病患者2205人を対象に、1996年度から継続されている。

 全患者の追跡調査では、日本の2型糖尿病患者における虚血性心疾患の発症頻度は、1000人あたりで年間6.7人、脳血管障害は同6.5人で、糖尿病でない人より約3倍高いことがわかった。また、LDLコレステロール、性別、ヘモグロビンA1C、トリグリセライドが、虚血性心疾患の収縮期血圧、インスリンが脳血管障害の有意な危険因子であることもわかった。さらに、軽症や若年の患者の血糖コントロールが将来、憎悪しやすいことも判明し、これらの患者への対策が必要なことが示された。そのほか、研究開始時と比較してヘモグロビンA1Cが1%以上改善した患者の場合、1%以上憎悪した患者と比較して摂食量は変わらないのに、スポーツ活動による身体活動量が有意に高いことも明らかになり、日本人2型糖尿病患者の血糖コントロールにおける運動療法の重要性も示唆された。

Japan Medicine 1月14日 より

(04-01-16)