2008年11月26日
最近のデータでは、スタチンを使用することにより、進行前立腺がんのリスク低下と関係することが示唆されているが、スタチンのPSA値への影響は明らかにされていない。
米デューク大学のハミルトンRJらのグループは1990?2006年にダラム退役軍人局医療センターでスタチンの処方を受けた男性1,214例を対象とし、スタチン使用前後の血清PSA値の変化、またPSA値の変化とコレステロール値の変化との関係を検討した。
被験者の平均年齢は60.3歳で、前立腺がんおよび前立腺手術歴やアンドロゲン値に影響を与える薬剤使用歴がなく、スタチン使用前の2年以内と使用開始後の1年以内に1回PSA検査を受けている。
PSA値の変化は、スタチンの用量およびLDL-C値の変化と強く関係していた。スタチン使用後のLDL-C値10%低下ごとに、PSA値は1.64%低下した。スタチン使用前のPSA値が2.5ng/mL以上で前立腺生検が考慮される可能性がある188例のうち、スタチン使用後のLDL-C値低下が41%を超える群はPSA値が17.4%低下した。
同グループは、「スタチンによるPSA値低下の臨床的意義を明らかにするにはさらに研究が必要だが、スタチンの使用は前立腺がんを発見しにくくする可能性がある」と指摘している。
J Natl Cancer Inst 2008;100: 1511