インフルエンザ情報

Eメールでの健康相談を受け付けております。
 
E-mail to keiyukai@keiyukai-group.com

特効薬(タミフル)に耐性の鳥インフルエンザウイルス

 ベトナムで今年2月に見つかった高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)患者から、強力なインフルエンザ治療薬「タミフル」に耐性を持つウイルスが検出されたことが、東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らの研究で分かった。

10月15日 日本経済新聞より

(05-10-17)


鳥インフルエンザ対策緊急会議(EU)

 今月7日にルーマニアで検出された鳥インフルエンザウイルスが、毒性の強いH5N1型であったことが確認されたことで、欧州連合(EU)は14日、専門家会合を開き対応策を協議するなど感染拡大防止に全力を挙げ、環境相理事会、緊急外相理事会でもこの問題を取り上げ、加盟国間の調整を図ることとなった。

10月16日 産経新聞、他より

(05-10-17)


Bird flu drugs are taking on second lives

  鳥インフルエンザ薬は第2の生命を引き受けている。

10月8、9日 International Herald Tribune

(05-10-11)


Bird flu preparation goes global

 鳥インフルエンザへの備えは世界的になる。

10月7日 International Herald Tribune

(05-10-11)


鳥インフルエンザ対策に米軍投入も

 米政府は鳥インフルエンザが米国内で大流行した場合、米軍が流行地域の隔離に出動する検討を始めた

10月6日 産経新聞

(05-10-11)


鳥インフルエンザと「スペイン風邪」酷似

 1918年に大流行した「スペイン風邪」のウイルスが、’97年以降に東南アジアなどで死者を出している鳥インフルエンザの「H5N1型」ウイルスとよく似た特徴を持っていることが、米国の複数の研究機関の研究でわかった。

10月6日 産経新聞

(05-10-11)


鳥インフルエンザ対策で軍動員

 ブッシュ米大統領は、鳥インフルエンザが米国内で広がった場合、流行地域隔離のための軍投入などを通し、危機管理対策を強化する方針を示した。

10月6日 読売新聞

(05-10-06)


鳥インフルエンザ 大流行懸念

 米大統領は9月13日、中国の胡錦涛国家主席との首脳会談で、鳥インフルエンザ問題を主要議題に取り上げた。

10月6日 日本経済新聞

(05-10-06)


Asian officials back UN in flu fight
アジアの当局は、インフルエンザ戦において国連を支持

 専門家は突然変異しているH5N1ウイルスの高い見込みがある、そして世界的な発生の深刻な可能性を無視すること間違いであると言う。
 ヒトインフルエンザの大流行を防ぐことになっているならば、鳥インフルエンザは抑えられなければならない。政府が現在行うことができないなら、500万から1億5000万の人々が大流行により死ぬ。計画は、2006年〜2008年の3年間に、8つの重要な地域に対して、病気を防いで、抑えて、根絶すると大臣が言った。

10月1日付 International Herald Tribune

(05-10-06)


Efficacy and effectiveness of influenza vaccines in elderly people
お年寄りのインフルエンザワクチンの有効性と効果について

 THE LANCET Vol.366 No.9492 に、お年寄りのインフルエンザワクチンの有効性とその効果についての調査研究報告が掲載された。それによると、家で家族と住んでいる老人に比べ、集団で生活している老人はワクチンの効果が より高いことがわかった。

 *上記アンダーラインの部分、記述ミスのご指摘を当ページを閲覧された方より受け、平成17年12月12日付けで訂正しました。(慶友会)

(05-10-06)


ヒトに感染した鳥インフルエンザ(H5N1型)について

 N Engl J Med Sep 29, 2005 に、世界保健機構(WHO)より報告された、鳥インフルエンザ(H5N1型)のヒトへの感染例についてまとめた内容が掲載された。

1.感染件数

  ベトナム タ  イ カンボジア インドネシア 合  計
感染例 死亡例 感染例 死亡例 感染例 死亡例 感染例 死亡例 感染例 死亡例
'03/12/26〜'04/3/10 23 16 12 8 0 0 0 0 35 24
'04/7/19〜'04/10/8 4 4 5 4 0 0 0 0 9 8
'04/12/16〜'05/8/5 63 20 0 0 4 4 1 1 68 25
合   計 90 40 17 12 4 4 1 1 112 57


2.感染症状 ・・・ 件数 (%) 

  香 港
1997
(N=18)
タ イ
2004
(N=17)
ベトナム
2004
(N=10)
ホーチミン市
2005
(N=10)
カンボジア
2005
(N=4)
発熱(38℃↑) 17(94) 17(100) 10(100) 10(100) 4(100)
頭 痛 4(22) NS NS 10(100) 4(100)
筋肉痛 2(11) 9(53) 0 2(20) NS
下 痢 3(17) 7(41) 7(70) NS 2(50)
腹 痛 3(17) 4(24) NS NS 2(50)
嘔 吐 6(33) 4(24) NS 1(10) 0
せ き 12(67) 16(94) 10(100) 10(100) 4(100)
NS 13(76) 5(50) 3(30) NS
咽頭炎 4(33) 12(71) 0 0 1(25)


3.抗ウイルス療法 ・・・ 件数(%)

  香 港
1997
(N=18)
タ イ
2004
(N=17)
ベトナム
2004
(N=10)
ホーチミン市
2005
(N=10)
カンボジア
2005
(N=4)
アマンタジン 10(56) 0 0 0 NS
リバビリン 1(6) 0 2(20) 0  
オセルタミビル 0 10(59) 5(50) 10(100)  

4.ヒトの鳥インフルエンザ感染予防戦略

 などが挙げられる。

(05-10-05)


鳥インフルエンザの脅威

 インドネシアの新聞、バンコク・ポストによると、タイは、ベトナム、マレーシアとカンボジアに加えて、ブッシュ米大統領が呼びかけた鳥インフルエンザ対策の国際協力プロジェクトに署名した15ヵ国のうちの1つとなった。

9月30日付 International Herald Tribune

(05-10-04)


新型インフルエンザ発生 秒読み?

 9月26日付の産経新聞に、発生が秒読み段階といわれている新型インフルエンザについて地球規模での対策が急がれるとして記事が掲載された。
 記事中では、一時おさまっていた鳥インフルエンザによる死亡者が再び増加傾向であることを指摘している。また、日本で新型インフルエンザが発生した場合、最大2500万人がかかり、16万人が死亡すると厚労省により見積もられていること、米国の場合では8000万人がかかり、1600万人が死亡し、致死率は20%に及ぶとCDC(疾病対策センター)により推定されていることを指摘。それに伴い、新型インフルエンザの唯一の抑止策とみられている抗ウイルス剤「タミフル」の備蓄が各国で始まっており、その注文数は製薬会社の生産能力の4倍にのぼっているが、その薬の価格が高いことから、東南アジアなどの発展途上国では備蓄できる国は少ないことを指摘している。
 「新型インフルエンザという地球規模の感染症の危機には、自国内の対策だけでなく、国際協力という”両輪”がなければ克服は不可能」と結んでいる。

(05-09-28)


鳥インフルエンザの死亡6人に・・・インドネシア

 インドネシア保健省は26日、高病原性鳥インフルエンザ・ウイルス(H5N1型)に感染した疑いがある27歳の女性が同日朝、死亡したことを明らかにした。また、21日に死亡した5歳の女児について、血清検査で鳥インフルエンザ陽性と判定されたことを明らかにした。

 これにより、同国基準による死者数は6人となった。 

9月26日 時事通信、他

(05-09-27)


10人が鳥インフルエンザの疑い・・・インドネシア

 インドネシアの保健当局者によると、同国で鳥インフルエンザに似た症状を訴えている患者が10人発生し、監視下におかれている。
 同国では、7月以来4人が、病原性の高いH5N1型鳥インフルエンザウイルスで死亡したことが確認されている。

 保健当局者によると、昨日鳥インフルエンザに感染して死亡したとみられる5歳の女児を含めて、現在11人について検査が行われているという。

9月22日 ロイター

(05-09-24)


Global fight on bird flu redoubled
鳥インフルエンザの世界的戦いが強化された

 WHO(世界保健機構)により繰り返される、致命的な鳥インフルエンザの大流行や、ジョージブッシュ米国大統領による鳥インフルエンザに対しての国際協調の提案により、先進各国は自国民を守るため実験段階のワクチンや抗ウイルス薬の購入するための努力が強まっている。

 フランスの製薬会社、サノフィ-アベンティスで実験開発段階のワクチンに対し、アメリカは1億ドル相当の注文をしたと発表。イタリアでは3500万の投与量のワクチン、および薬品を注文する契約をしたと発表した。

9月17、18日付 International Herald Tribune

(05-09-20)


Bird Flu Death 'Likely'

 インドネシアの37歳の女性が、鳥インフルエンザに極めて似た症状で死亡したことが健康当局より発表された。鳥インフルエンザであることが確認されれば、インドネシアで4例目となる。

9月13日付 International Herald Tribune

(05-09-14)


Can Russia cope with avian influenza?
ロシアは鳥インフルエンザに対処できるか

 アジア中部で蔓延している鳥インフルエンザは、既にウラル山脈まで到達してロシアを経てヨーロッパにその勢力を伸してくることが危惧されている。ヨーロッパの国々では1990年代初めよりエイズの蔓延を防ぐための管理 の経験があるが、ロシアにはそれがない。ロシアは鳥インフルエンザに対処する能力があるか?

THE LANCET Vol.366 No.9487 より

(05-09-03)


鳥インフルエンザのワクチン・・・インドネシアで生産

 動物用薬品メーカーのシゲタ動物薬品工業は、インドネシアにH5N1型鳥インフルエンザ用ワクチンの生産基地を設ける。既にインドネシアの政府機関から二億羽分を受注しており、タイ、ベトナム、フィリピンにも輸出する。

9月2日付 日本経済新聞

(05-09-02)


New disease is not SARS, China says.
中国は新しい病気がSARSでないと報告する

 中国は、南西部で少なくとも17人の人が亡くなったことに関して、原因がSARS、鳥インフルエンザのどちらかであることを否定し、ブタの中で作られたバクテリアによって引き起こされた病気(ブタ連鎖球菌感染症)によるものだと報告した。

7月26日付 International Herald Tribune

(05-07-27)


Indonesia destroys pigs in effort to halt bird flu.
インドネシアは鳥インフルエンザを止める努力としてブタを処分する

 インドネシアは鳥インフルエンザの急速な広がりを止めるため、ブタを処分し始めた。鳥インフルエンザはアジアで少なくとも57人が命を落とし、また家禽家畜をも混乱させた。 H5N1によって検査で陽性と出た18頭のブタが、ジャカルタの西およそ40kmのタンゲラン農場で処分された。

7月25日付 International Herald Tribune

(05-07-27)


UN health experts warn of global bird flu crisis.
国連の健康専門家は世界的鳥インフルエンザの危機を警告。

 鳥インフルエンザウィルスが世界的大流行になる可能性と、制御しきれないほど広まる危険性があるため、世界中から専門家が召集され国連会議が行われた。 昨年は44のケースが報告されており、今年は既に6ヶ月以内で64のケースが報告されている。これまでのところ、鳥インフルエンザウィルスにより50人以上の死者がでており、鳥も1億4000万羽処分した。先月中国でも、6000羽の渡り鳥を処分した。ウィルスはアジアで非常に確立しており、ベトナムでは40人以上の死者が出ている。

7月5日付 International Herald Tribune

(05-07-08)


茨城での鳥インフルエンザ

 茨城県内の養鶏場で発生した鳥インフルエンザは、精密検査の結果H5N2型鳥インフルエンザであることが発表された。昨年、国内で発生が確認された鳥インフルエンザは、いずれも強毒性のH5N1型で、海外では鳥から人への感染や人の死亡例がある。一方、H5N2型は感染力や毒性が弱いタイプで、人への感染例は海外でも報告されていない。

慶友会

(05-06-30)


中国、鶏に対人治療薬乱用

 18日付のワシントンポストによると、中国が鳥インフルエンザ流行を抑えるために、本来、人のインフルエンザ治療に使う「アマンタジン」を鶏に大量投与していたという。
 これにより、鳥インフルエンザウイルスが「アマンタジン」に対する耐性を獲得し、人に鳥インフルエンザが感染しても「アマンタジン」がもう効かない恐れが強いとしている。

コメント:

 新型インフルエンザの世界規模の流行が懸念され、世界保健機構(WHO)が中心となり世界各国がその対策に真剣に取り組もうとしている中で、中国が行ったこのような行為は断じて許されることではない。ましてや、鳥インフルエンザの発祥国な訳なのだから。

慶友会

(05-06-20)


ワクチン需要を4000万人分と予測
(インフルエンザで厚労省)

 厚生労働省の検討会は、次の冬に必要なインフルエンザワクチンを、2057万〜2154万本と予測した。大人だと4000万人強に接種できる量。昨シーズンの需要予測は1705万〜1898万本であった。

日本経済新聞(6月17日)

 (05-06-17)


new cases of bird flu
鳥インフルエンザの6つの新しい症例

 ベトナムで先週6つの新しいケースの鳥インフルエンザを記録した。6人はすべて北側の州から発生し(鳥インフルエンザと診断され)ハノイの病院に入院していた。

 昨年の12月から発生している鳥インフルエンザの症状は大変重く、高熱、咳や呼吸困難を伴う。

International Herald Tribune (’05.6.16)

(05-06-17)


小児のインフルエンザワクチン接種について
厚労省の「予防接種に関する検討会」 (座長:聖マリアンナ医大小児科 加藤達夫 教授)

要 約

@1歳未満の接種(有効性が認められない)
A1〜6歳未満(20〜30%の有効率)
B小児のインフルエンザワクチンは脳炎・脳症を防止するワクチンではない。

 ただし、インフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザにかかる人は減り、脳炎になる可能性の人口が減るという意味で、間接的に脳炎・脳症になる人も減るだろうという議論もあった。

はしかワクチンについて

 はしかに羅患する人は3年前までは年間10〜20万人。死亡は20人いたが、日本医師会、小児科医会が「1歳になったらワクチン接種を」とキャンペーンを行い、その結果、ここ1〜2年は年間8〜10万人に半減している。
 今後も生後12〜15ヶ月の2回接種と接種率を上げてより強固な集団免疫の獲得を図るという。

6月9日付 Medical Tribune

(05-06-15)


An avian flu pandemic could kill millions.
世界的流行の鳥インフルエンザは100万人殺すことができる。

 今、鳥インフルエンザに対して専門家たちが恐れる先例は、1918年に大流行したインフルエンザである。早めの鳥インフルエンザ対策が求められている。

  1. 特に東南アジアで国際的な監視体制を強化する。

  2. 人口の大きいところはリスクが高い。重要な労働者を援護するために、十分な抗ウイルス薬を備蓄すること。

  3. 鳥インフルエンザワクチンと抗ウイルス薬の研究。

  4. 早急に完全な鳥インフルエンザの発生を特定すること。

6月7日付 International Herald Tribune

(05-06-08)


Wary about flu, country pays for suspect birds
インフルエンザに関する用心、国は疑わしい鳥を買い取る

 中国上海近くの地方では、鳥インフルエンザの拡がりが危惧される中、漁師らによる、病気あるいは死んだ鳥の提供に対してわずかながらの報酬を彼らに与えているという。
 地元マスコミのレポートによると、鳥一羽に対し10元(約1.20ドル)、より大きな鳥に対しては20元の報酬で、当局によると最大20羽を上限とし、病気であるか、あるいは負傷または死体で発見されたものだけに対価を支払うという。

6月7日付  International Herald Tribune

(05-06-08)


Flu in wild birds sparks fears of mutating virus
野鳥へのインフルエンザ感染は、ウイルスを変異させることへの恐怖をかきたてる

 中国で、渡り鳥にH5N1型インフルエンザ感染が広がり、ヒトへの感染拡大が懸念されていることが、nature 2 Jun 2005 Vol. 435 に掲載された。

 

 

 

 

(05-06-08)


鳥インフルエンザ ・・・ nature Vol.435より

 

(今週の表紙より)
 インフルエンザの前回の世界的流行からほぼ40年経った今、こうした流行には時間的な規則性はないと考えられているにもかかわらず、次回の流行が起こるのは単に時間の問題であり、しかも近々起こりそうだと考えている人は多い。

Pandemic flu: are we ready?
世界的大流行のインフルエンザ:準備は出来ているだろうか?

 1918と1919年に起きたインフルエンザでは、第一次世界大戦において虐殺等で亡くなった人より、もっと多くの人が亡くなった。そして近いうち再びそれが起こると考えられる。全ての目は今H5N1ウィルスにある。既にベトナムでは50人以上の方が亡くなり、タイやカンボジアでもそれは起こっている。

Bird flu spreads among Java’s pigs
鳥インフルエンザはジャワ島の豚たちにも蔓延している

 ジャワ島でも多数の豚がH5N1ウィルスに感染している。今年のはじめに国際監視システムによって初めて観察された。それらの豚はどんな症状もでていない。 豚のH5N1感染は、2001年、2003年に既に中国では見られている。2004年に8457頭で検査した結果は全て陰性だった。
 5月18日、WHO、北ベトナムで人から人への感染が確認されている。北ベトナムのH5N1はタミフルに耐性ができていた。
 5月19日、WHO、H5N1に感染した97人中5月4日までに53人がベトナム、タイ、カンボジアで死亡したと報告している。
 先週、ベトナムのメディアは更に3人が感染し、1人が死亡したと報じている。 インドネシアで79人の家禽従事者を検査したH5N1は1人が陽性。ただしこの1人は何も症状はなかった。

On a wing and a prayer
かすかな望みを持って

 科学者はインフルエンザ大流行が今にも始まると云い続けていたが、その徴候は鳥インフルエンザで既に5年前からアジアでは始まっている。これは決してデマを飛ばしたり、狼が出ると叫んでいるのではない。実際に始まっている。地震などと違って、警戒のサインがアジアで既に赤になっている。H5N1がそれである。
 1918年のスペイン風邪で5000万人が死亡した時代と今は違うという。ワクチンもあるというが、そのワクチンを生産するには6ヶ月が必要で、それでは遅すぎる。
 最悪のシナリオはこの2年以内に間違いなくはじまるだろう。ワクチン生産能力も4億5000万人分しかない。
 先ずやるべきことは、動物で始まっている時にその動物を絶滅し、その場所から拡がるのを徹底的に防ぐこと。
 世界の鳥インフルエンザ対策には不備や矛盾がある。その中で、nature 或はその関連雑誌で訴えているように訴え続けること。結局はトップレベルの政治的な行動が必要である。
 しなければならないのは、それを支持し、行動に移すことだけだ。

nature 26 May 2005 Vol. 435

(05-06-06)


鳥インフルエンザ・・・ヒト感染への危険性拡大

 強い毒性をもった鳥インフルエンザ(H5N1型)が東南アジアで感染を広げている。
 ベトナム北部では、ウイルスの変異によりヒトに感染しやすくなった可能性が5月初めに世界保健機構(WHO)や専門家会議で指摘されている。
 今月3日のWHOの報告によると、ベトナムでの鳥インフルエンザ発生の波は三度あり、’03年12月から’04年8月までの間に起きた一度目と二度目の波の両方ではヒトへの感染による致死率が74%と高かったが、’04年12月から’05年4月の第三波の致死率は36%と低下している。その後も発生は続いており、今月に入って2人の感染者が出ている。また、ベトナムでは最近、鳥と接触していない1歳未満の乳児が感染したり、ウイルスに感染しても発症しない「不顕性感染」も報告されており、感染のパターンが変化してきているという。
 一方、インドシナ半島では既に2億羽以上のニワトリが感染やその疑いで処分されており、鳥インフルエンザが様々な形で定着していることが示唆されており、ブタを介してヒトに感染しやすいウイルスに変化した可能性が高いことが指摘されている。

5月20日付 産経新聞

(05-05-25)


Bird flu identified in China
中国で鳥インフルエンザを確認した

 今月、中国の西側で鳥インフルエンザウィルスに感染し、死んだ渡り鳥が発見された。保健機関は家禽との接触を避けるよう呼びかけている。また、渡り鳥のルートがシベリアからニュージーランドで、中国を渡っていくので、あひるやガチョウ、その他家庭で飼われている鳥に鳥インフルエンザが影響しないか心配している。

5月23日付  International Herald Tribune

(05-05-25)


鳥インフルエンザ・・・中国、昨夏以来の発生

 中国農業省は5月21日、青海省海北チベット族自治州剛察県の村で死んだ渡り鳥から、鳥インフルエンザ(H5N1型)の発生を確認したと発表した。中国で鳥インフルエンザが確認されたのは昨年7月以来。

5月22日付 日経新聞、読売新聞

(05-05-23)


鳥インフルエンザの封じ込め

 人間がH5N1型の鳥インフルエンザウイルスに感染した例は、アジアですでに数十人になる。このウイルスがヒトからヒトへ伝染するように変異すると、世界的な大流行を招くと言われている。
 ウイルスの変異によるヒトからヒトへの世界的大流行を防ぐため、専門家の間では、感染集団をいち早く検出し、地域で抗ウイルス薬を集中的に投与して新ウイルスの拡大を抑え、鎮圧するという「封じ込め策」の構想が浮上しており、シミュレーションが行われている。

 この封じ込め戦略の採用を正式に表明している国や機関はまだないが、世界保健機関(WHO)はアジア地域で抗ウイルス薬であるタミフルを備蓄しており、抗ウイルス薬が感染阻止に有効であることがシミュレーションで裏付けられれば、専門家会議を招集して具体計画を話し合うことになるという。

日経サイエンス 2005年6月 より

(05-05-10)


鳥インフルエンザ対策、北朝鮮が韓国に要請

 北朝鮮の国家獣医非常防疫委員会は今月8日、平壌の大規模養鶏場などで発生した鳥インフルエンザへの対策に必要な装備、薬品の支援要請を韓国にした。韓国側は要請に応じる方針だという。

 北朝鮮側は、鳥インフルエンザがさる2月25日に発生し、感染した鳥21万羽を地中に埋めて処分したと説明。さらに、2回にわたり遺伝子を分析した結果、ウイルスがH7型と確認され、渡り鳥が感染源だったと推定していることを明らかにした。

4月9日付 読売新聞、他

(05-04-11)


2 deaths from bird flu bring Asian toll to 50
鳥インフルエンザによる2人の死でアジア人犠牲者は50人に上った。

 鳥インフルエンザによるアジア人犠牲者数は50人になった。 H5N1ウイルス検査で陽性と出た10歳の少女は3月27日死亡し、ベトナムでは以前に死亡した患者が鳥インフルエンザによる死亡と最近確認された。しかしどこで亡くなったか等は明らかにされていない。 アジアの50人の死者: ベトナム36人、タイ12人、カンボジア2人

4月7日付 .International Herald Tribune

(05-04-09)


インフルエンザ流行防止への変異機序解明 着手
 Tracy Hampton, PhD

 米政府はインフルエンザウィルス株が変異する機序を理解し、有効なワクチンを開発する研究事業に着手した。
 このプロジェクトは鳥インフルエンザウィルスの完全なゲノム配列を解析するもので、米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)と米防疫センター(CDC)、st Jude 小児研究病院、米国立ゲノム研究所(TIGR)が参加する共同研究事業。
 12,000種以上の鳥インフルエンザウィルスを保管しているst Jude 小児研究病院が中心になり「このプロジェクトはまさにヒトゲノム計画のトリ版だ」という。鳥インフルエンザウィルスのゲノム配列情報がわかれば世界的流行に備えた対策も立てやすくなる。常に変異を繰り返しながら宿主の免疫反応をかわすというインフルエンザの特性は、研究者にとってはインフルエンザ対策で最大の課題の一つだ。
 2004年11月、米医学研究所(IOM)は「インフルエンザ大流行の脅威:あなたは備えができているか?」と題する報告書を出版した。NIAIDのMaria Giovauni は「我々の目標は、インフルエンザに対する新しいワクチンや治療法、診断法の開発における標的を探す研究者に役立つ基本情報を提供することだ」という。
 CDCによると、米国ではインフルエンザ関連で毎年20万人以上が入院し、36,000人が死亡しているという。世界保健機関(WHO)の発表では、世界中のインフルエンザ死亡者は毎年25〜50万に上る。

JAMA 日本語版(2005年3月)より

コメント:

 組織的な対策を立てること。具体的には自治体が分担してインフルエンザ感染状況を把握し大流行に備えなければ、大混乱が起こるのは必須。今年度は未だ完全とはいえないが、新型ウィルスによる大流行は幸運にも逃れたが、年末年始にかけての流行する 確率は間違いなく今期を上回るだろう。ワクチン、治療法の検討などしっかり立てておくことが肝要。

 慶友会

(05-03-30)


インフルエンザ・・・過去10年で3番目の高値

 今シーズンのインフルエンザの流行は、第9週(2月28日〜3月6日)に定点あたりの報告数が50人になりピークを迎えた。この値は、過去10年のピーク値と比較して3番目に多く、今シーズンは流行開始は例年よりも遅かったものの、結果的に大流行となった。
 当ページでの予測では今シーズンは小〜中流行としていたが、近年なかったB型のウイルスを中心とした流行となったため、予想外に大流行となったと考える。

慶友会

(05-03-28)


One more bird flu death and 6 suspected cases
鳥インフルエンザによるさらなる1死亡例と6例の感染の疑わしいケース

 28歳のカンボジアの男性が鳥インフルエンザの感染により死亡したと、健康当局が発表した。これにより、アジアの鳥インフルエンザによる死亡は48例となり、カンボジアでの死亡例は2例目となった。

3月25日付 International Herald Tribune

(05-03-26)


UN alerts Myanmar to bird flu possibility
国連は鳥インフルエンザ発生の可能性についてミャンマーに警告した

 国連の食物機関は軍事国家であるミャンマー当局に、鳥インフルエンザの発生の可能性を調査し報告するよう求めた。
 ミャンマーでは先週、数千羽の鶏が死んでいるという。

3月24日付 International Herald Tribune

(05-03-26)


 ドイツでインフルエンザ大流行対処プラン

 ロベルト・コッホ研究所(RKI)は、インフルエンザ大流行対処プラン(3部構成)を作成した。
 インフルエンザウィルスの全く新しいサブタイプが大流行した場合、どのような事態が生じるのかシュミレーションを試みた。
 治療も予防措置も行わなかったと前提で、罹息率が15%であれば8週間以内に4万8000人が死亡、18万人が入院、さらに600万人が受診。罹患率が30%であれば10万人が死亡、36万人が入院、さらに1300万人が受診するとの予測データが得られる。
 専門家の試算によると鶏卵を利用してワクチンを作製する場合、3ヶ月間は必要である。これに対して組織・培養法で製造すれば、その期間を8週間までに短縮できるという。
 しかし、全世界で9社あるワクチンメーカーのうち、組織・培養によるワクチン製造に対応できる体制を整えているのは2社のみである。
 ドイツで新型ワクチン開発プログラムを実行に移すには、十分な生産能力を備えた製造設備の建設・拡充などを含め、1億ユーロの先行投資が必要とある。しかもワクチン1用量当たりのコストを5ユーロとするとドイツ国民すべてに接種するには、さらに4億ユーロが必要と試算している。

月3日付 Medical Tribune より

コメント:

 単純に人口割から日本に当てはめると、罹息率15%では7万4000人が死亡し、28万人が入院、さらに900万人が受診する。罹息率30%では15万人が死亡、55万人が入院し、さらに2000万人が受診する試算となる。  ワクチン開発のための製造設備の建設・拡充には210億円。ワクチン1用量当たりのコストを690円とすると、国民すべてに接種するには2200億円が必要と試算される。

慶友会

(05-03-23)


Vaccine reserve sought
ワクチンの要求を求める

 鳥インフルエンザで最も多くの死者を出したベトナムでは、100万のワクチンを予約したいと考えている。テストでワクチンが完全に出来上がったら、製造を始めると科学研究者は報告した。だが、今はまだサルでのテスト段階であり、またこのテストがいつ終わるかわからないとしている。

3月17日付  International Herald Tribune

(05-03-22)


Bird flu: A less deadly disaster?
鳥インフルエンザ: それほど致命的でない病気か?

 鳥インフルエンザの人への感染報告のうち、およそ90パーセントの方が死んだと示唆してきた。だが本当に怖い病気ならば、おそらく何百万人もの人々を殺すことができるので、鳥インフルエンザによる死亡率は、予測されたより低いと 考えられる。

3月16日付  International Herald Tribune

(05-03-18)


Vietnam confirms bird flu carriers.
 ベトナムは鳥インフルエンザキャリヤーを確認

 ベトナム厚生当局の報告によると、ベトナムの鳥インフルエンザで死亡した人々の二人の年配の親族から 、鳥インフルエンザのウイルスが検出されたという。尚、この二人は鳥インフルエンザ感染の兆候がまったく示されていなかったという。

3月10日付 International Herald Tribune

(05-03-11)


In Vietnam, 4 new cases of bird flu.
鳥インフルエンザの新しい4つの症例(ベトナム)

 世界保健機関によると、ベトナムで新たに4例の人への鳥インフルエンザの感染が確認されたという。その症例には21歳の男性と彼の14歳妹も含まれている。

3月9日付 International Herald Tribune

(05-03-11)


Tests in Tokyo reveal flaws in Vietnam's bird flu surveillance
ベトナムの鳥インフルエンザ調査で、患者が見逃されている恐れが

 ベトナムでは今まで考えられている以上にH5N1ウイルスが拡大感染している恐れがある。ヒトからヒトへの感染が潜在的に広地域流行しているかもしれない。
 東京の国立感染省研究所(NIID)は、今年のウイルスが昨年のウイルスとそれほど大きく変異していないことを明らかにしている。2004年12月では11人中10人が死亡しているが、もし感染者がもっと多ければ、死亡率はずっと低くなるはずである。
 ベトナムでH5N1陰性といわれた90例についてNIIDが検査すると、その1/3(30例)の内7例が陽性反応を示した。ベトナム人による検査は全ての症例に充分でないことがわかる。「もし多くの感染者が見逃されていたなら、ヒトからヒトへの感染が疑われる症例について再検査する必要がある」とWHOのメンバーは言っている。
 また、H5N1の症例と認知されているものも、ほんの「氷山の一角」と熱帯病病院のウイルス学者 Menno de Jong 博士は話している。博士らは、ベトナムの子供1600人について、それほど強い呼吸器症状を持たないものについてもH5N1の検査を1年間を通して行うことを決定した。
 WHOはこのウイルスが拡がるのをいかに監視するかを議論している一方、フィリピンではH5N1をテストする計画さえもないという状況である。

nature 24 Feb 2005

(05-03-02)


Assessment of the efficacy and effectiveness of influenza vaccines
in healthy children: systematic review
健康的な子供の効果の評価とインフルエンザワクチンの有効性体系的再検討(調査)

 弱毒生インフルエンザワクチンは79%の効果があり、2歳以上の子供に38%有効性があった。(偽薬と比較して) 不活生化ワクチンは弱毒生ワクチンに比べて65%の効果しかなく、2歳以下の子供では有効性は認められなかった。2歳以上の子供に対しては28%の有効性であった。ワクチンは長期休学期間を短くする効果はあったが、下気道症状、急性中耳炎、入院日数には有意義は認められなかった。

 Lancet (2005; 365: 773-780)

(05-03-02)


Health officials worried over province’s bird flu.
厚生省は鳥インフルエンザを非常に心配している

 ベトナムの厚生省は日曜日、タイビン州で69歳の男性が鳥インフルエンザで死亡したことを確認。月曜日に死亡が確認された州で警告が出された。
 彼は14番目の犠牲者。鳥インフルエンザに対する戦争は非常に難しい。

3月1日付 International Herald Tribune

(05-03-02)


Vietnamese man dies of bird flu

 今年になってベトナムの69才の男性が、14人目の鳥インフルエンザの死亡者として27日日曜日に確認された。州予防医療センターの Pham Van Diu 医師は、死亡した男性からA(H5N1)ウイルス陽性所見を得ており、これで昨年からベトナム、タイ、カンボジアで46人の死亡が出ている。

2月28日付 International Herald Tribune

(05-03-01)


Cost of fighting bird flu is said to rise
新型インフルエンザと戦う費用は上昇すると言われている

 鳥インフルエンザによるアジアの危機をコントロールする費用は、鳥インフルエンザを地方の家禽類に感染する風土病として見過ごしてきた政府の怠慢により急上昇していると、25日金曜日、ベトナムで行われた鳥インフルエンザ国際会議で専門家が述べた。

2月27日付 International Herald Tribune

(05-02-28)


Cambodia's bird flu ignorance
カンボジアの鳥インフルエンザは知られていない

Farmers in the dark despite international prevention efforts
国際的な予防努力にもかかわらず何も知らない農家の人々

←今でもカンボジアでは鳥を売るために強制的に食べさせて太らせている

 ベトナム国境に近いカンボジアの村に住むOi Ngoy's(47才)の24才の娘と14才の息子が1月末に死んでいる。WHO(世界保健機関)によれば東南アジアで42人が死んでいるインフルエンザA(H5N1)と考えている。しかし、この村では流行のことも知らされていない。

 Oi Ngoy'sも「何もわからない。家族のこと、これから先のことは心配だがどうしたらて良いか」と言う。
 この1月にOi Ngoy'sのところでは大量の鳥が死んだが家族は何も知らずにそれらを料理して食べている。「誰からも食べたらダメと教えられていない。」

 Oi Ngoy'sの隣に住んでいるKong Ngoi(35才)で飼われている数頭の豚が病気になったが知らずにベトナムに売り払っている。彼らは国から何も知らされていない。国が健康維持のために使っている金額があまりにも少なすぎる。

 76%が死ぬ鳥インフルエンザは治療よりも予防と教育が何よりも大切だとWHOは警告している。
 今、カンボジアではラジオ、テレビ、拡声器をもって村々に注意を促し始めている。

 WHOのBob Dientzは「カンボジアの各地で大量のウイルスが拡がっている。そして人から人へも拡がっていくかもしれない。そうなったら、どうすることも出来ないだろう。」と言う。

 それにもかかわらず鶏を飼っているDoung Ohn(28才)は、今でも「そんなことはうわさだけだし、とても信じられない。そんな病気は今まではなかったし、今まで鳥インフルエンザで誰一人として死んでいないのだから。」と話している。

2月25日付 International Herald Tribune

コメント:

  24、25日の2日間にわたり、International Herald Tribuneの1面に写真入りで大きく鳥インフルエンザについて報道されている。今流行っている日本のインフルエンザとは全く違う新型のインフルエンザである。ベトナムや、カンボジアで流行の兆しを見せているという警戒を発していると受け止めるべきだ。

何日か前に「新型のウイルスが流行する十分な準備がされていない」というコメントがある日本の学者から出されていたがWHOの考え方はそれと違う方向に向いている。

慶友会

(05-02-26)


World bird-flu risk is 'gravest possible'.
Expert urges action in 'radical new ways'
世界の鳥インフルエンザリスクは死への可能性が大きい。 専門家は急いで新しい方向へ行動する事を主張

 アジア鳥インフルエンザは世界的流行病に変わってきている。ここ数カ月急激に増加し、非常に危険な状態と世界保健機関は警告する。

2月24日付 International Herald Tribune

(05-02-25)


World bird-flu risk is 'gravest possible,' UN official warns.
世界の鳥インフルエンザリスクは死への可能性が大きいと、国連が警告

水曜日にホーチミン市で行われた鳥インフルエンザ会議でメモを取る代表

2月24日付 International Herald Tribune

(05-02-25)


Bird-flu conference aims to take global view of Asian epidemic
鳥インフルエンザ会議は、アジアの流行の世界的な視野を取ることをめざす

 ベトナムは今週、鳥インフルエンザの国際会議を主催する。
 

2月22日付 International Herald Tribune

(05-02-25)


鳥インフルエンザの人への感染は昨年並み

 世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局の尾身茂事務局長の今月16日の発表によると、鳥インフルエンザの人への感染は今年も昨年の同時期と同じペースで報告されているとし、人から人へと感染する新型インフルエンザの流行の恐れが一段と強まっていることを警告している。 
 また、アヒルはH5N1型鳥インフルエンザに感染しても発病しないことが明らかになり、タイやベトナムの農村地域ではアヒルが鳥インフルエンザの伝播に深く関与し、ウイルスが土着化している疑いが状況的に強まっているという。

2月17日付 産経新聞より

(05-02-18)


下痢および昏睡を呈する致死的な鳥インフルエンザ

 2004年の2月、ベトナム南部で、4才の男児が重度の下痢を起こし、その後てんかん発作、昏睡を呈し死亡した。その2週間前に、男児の9才の 姉が同様の症候群で死亡していた。

 姉弟とも、臨床診断では急性脳炎とされたが、後日検査材料より鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスが分離されたことにより、鳥インフルエンザと確定した。

← これら2症例の胸部X線写真。
 9才姉(左上)2月1日、4才男児(右上)2月12日、(左下)2月15日には異常所見が認められないが、4才男児(右下)2月16日には異常が認められる。
 

N Engl J Med Feb 17, 2005

(05-02-17)


Change in flu vaccine
インフルエンザが変わる

 来シーズンのインフルエンザワクチンは、先月に最初にカリフォルニアで同定された新しいウイルス株で、広域に流行すると思われるものに対するワクチンになるはずとWHOが発表した。
 このウイルスは、来期の北半球で猛威をふるうものと想定される。
 昨年9月にA/カリフォルニア/7/2004(H3N2)として同定され、CDCでもこの1月に新しい株として認知された。このウイルス株は、東南アジアで大量の家禽や数人の人を死亡させたA(H5N1)とは無関係である。

 2月13日付 International Herald Tribune

コメント:

 通常インフルエンザワクチンには3種類の株に対して作られている。A(H1N1)、A(H3N2)とBに対するもので、この内のA(H3N2)について来期のウイルス株が決定したというニュース。

慶友会

(05-02-14)


Bird flu toll climbs to 10 in Vietnam
(ベトナムでは鳥インフルエンザの犠牲者が10人にのぼった。)

 また2件、鳥のインフルエンザがベトナムで確認された。 最近の犠牲者は32歳男性で、ハノイの病院で5日間を過ごした後に亡くなった

 1月30日付 International Herald Tribune

(05-02-01)


鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスの
ヒトからヒトへの伝播の可能性

 昨年、高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスによりアジア8ヵ国で鳥インフルエンザが発生し、ヒトでは少なくとも44例が感染
し、32例が死亡した。しかし、感染した殆どの例が家禽類と密接に接触しており、ヒトからヒトへの伝播の証拠が示された報告はなかった。そのような中、N Engl J Med Jan 27, 2005 に、タイで鳥インフルエンザに感染した家族を対象に、ヒトからヒトへの伝播の可能性についての調査結果が報告された。

 この家族の例では、発端となった患者が自宅で飼っている瀕死状態のニワトリに接触した後、鳥インフルエンザを発症し、その後その患者を無防護で看病した母親が肺炎で死亡し、同じく無防護で看病した伯母にも肺炎で死亡した。

 母親と伯母は家禽への接触が認められいない状況であったが、二人から採取した標本はともにインフルエンザA(H5N1)が陽性であり、ヒトからヒトへの感染伝播が起こったことが示唆されている。

(05-01-27)


Toll rising in bird flu outbreaks : Thailand declares high state of alert
鳥インフルエンザの急激な大流行。 タイでは非常に高い警戒を宣言。

 ベトナムで18歳の少女が鳥インフルエンザによって亡くなった。6日の木曜日からここでは被害が続出している。そして、タイでも今年初めてウイルスが確認された。2003年の終わり以来、ベトナムでは鳥インフルエンザのH5N1型の感染で死亡した人々の数は少なくとも26人いる。 検査がいくつかの疑いのある患者で実行されなかったので、実際の死者の数はもっと多いと考えられる。
 家禽からのウイルスはベトナムですでに全国的にあると報告されていた。9つの他のアジアの国では1億羽以上の鳥の屠殺を強制しているが、ベトナムとタイでは家禽から人間までウィルスがおよんでいる。 「エボラウイルスより高い死亡率がある」と、ハンス・トロードソンはベトナムの世界保健機関を代表して報告した。世界保健機関と他の保健専門家は、家禽による伝染病が次のグローバルな世界的流行に発展するかもしれないという関心を述べた。 人間から人間への伝染は起こりうる、また、保健機関は家禽を鳥インフルエンザによって汚染された場所から先月の津波に見舞われた領域に輸送しないように、非常食救援活動で食物連鎖を避けるよう、警告しました。
 しかし、クラウスシュテール(ジュネーブの組織のインフルエンザチーフ)は、災害によって影響された領域は鳥のインフルエンザの大流行が起こるかもしれない、そして、今回の津波地震の大被害ように、より危険の高いインフルエンザの世界的流行が起こる可能性が極めて高いと考えている。

 1月21日付 International Herald Tribune

(05-01-24)


Vietnamese woman dies after contracting bird flu
鳥インフルエンザにかかった後、ベトナム人の女性死す。

 19日の水曜日、ベトナムの職員の発表によると、35歳の女性が南ベトナムで鳥インフルエンザウイルスによって死亡したとの報告があった。3週間で5人目の犠牲者。
 彼女はH5N1型鳥インフルエンザの検査で陽性と出た。 何種かの鳥を彼女の家族の人々は食べているが、彼女以外病気の兆候を示さなかったようである。
 各国の専門家らは、鳥インフルエンザが次のインフルエンザを変異して世界規模の流行を引き起こすかもしれないと恐れている。 これまでのところ、人間から人間に対する鳥インフルエンザの遺伝に関する具体的な証拠は全くない。 ほとんどの患者は鳥インフルエンザに感染した鳥との接触があったという。
 

1月20日付 International Herald Tribune

(05-01-24)


A fourth bird flu death is suspected in southern Vietnam
ベトナムで4番目の鳥インフルエンザの犠牲者 

 ベトナムではこの2週間で鳥インフルエンザによる死者が4人でた。今回亡くなった18歳の少女は殺された鳥と接触を持って1週間後に高熱と伝染病にかかったということを病院側が認めた。

 昨年の年末1230日に6歳の男の子が、14日には9歳の男の子が、18日には16歳の少女がそれぞれ鳥インフルエンザで死亡している。

 去年鳥インフルエンザで亡くなった方はベトナムで23人おり、またタイでも12人亡くなっている。

 ベトナムでは、10万羽の鳥の制御屠殺を促したことにより、鳥インフルエンザが家禽に蔓延した。

 火曜日(111日)ハノイ新聞によるとH5N1ウィルスがベトナムで発生しており、ホーチミン市の病院では検査でまた陽性患者が出たとの報告があった。

1月12日 International Herald Tribune

(05-01-14)


鳥インフルエンザの第3の犠牲者

 鳥インフルエンザと戦っていた16歳のベトナムの少女がこの前亡くなった。昨年から鳥インフエンザで亡くなった人は 23人に及ぶが、昨年の11月から新型の鳥インフルエンザが流行りだしている。鳥インフルエンザというのは冷たい気温の場所でも動き回る特徴があるという報告がでている。16歳の少女は死んでいる鶏と接触をした後に高熱、咳があったそうだ。

  先月上旬以来、ベトナム当局によって処分されたかあるいは新型の鳥インフルエンザによって死んだ数はおよそ58,000羽にのぼる。

1月11日 International Herald Tribune

(05-01-13)


The Genetic Archaeology of influenza
インフルエンザの遺伝考古学

 1918〜19年のスペイン風邪(インフルエンザ)の大流行では、赤血球凝集素蛋白がスペイン風邪に関連した出血性肺炎とそれに伴う高い死亡率の原因であったことが示唆されている。このことは将来の新型インフルエンザ大流行への対応に影響をもたらすものである。

 スペイン風邪の大流行では2000万人が死亡した。この時に残っているウイルスの遺伝情報を使って再構成したHA(赤血球凝集素)を、マウスに対する病原性をもたない最近のヒトインフルエンザウイルス株に組み込むと、この株がマウスに対する病原性を獲得した。しかもこの強毒性組換え
ウイルスは、当時の流行でみられた特徴的な症状である、肺全体に感染して炎症反応と出血を引き起こした。

Daniel F. Hoft and Robert B. Belshe
N Engl J Med Dec 9, 2004

(04-12-15)


WHOの警告を軽視するな
12月7日付 読売新聞社説より

 世界保健機構(WHO)が発した新型インフルエンザ大流行の警告について、読売新聞の社説で述べられていた。

 警告の理由について、新型インフルエンザに変異する可能性がある鳥インフルエンザが昨冬以降、養鶏地帯中心に猛威を振るっていること、新手のインフルエンザがここ30年以上世界的に絶えており、いつ出現しても不思議でないことなどを挙げている。

 また、限りある治療薬をだれに優先して使うか、感染者をどう早期発見するか、患者をどの病院に収容するかなど、現場で対応する都道府県の対策の指針となる、国の行動計画作りが遅れていると指摘している。

(04-12-07)


鳥インフルエンザと食の安全

医学のあゆみ Vol.211 No.8 「食の安全と疾病」  堀本 泰介 氏 執筆記事より要約

 鳥インフルエンザのヒトへの感染は、感染鳥と接触したヒトが高濃度のウイルスが付着した羽毛や粉末状になった糞便を吸い込んだり、糞便や内臓に触れた手を介して鼻から、あるいは目からウイルスが入るなど、ヒトの体内に大量のウイルスが入って しまった場合に、ごく稀に感染すると推測される。

 WHOの調査により汚染した鳥肉や鶏卵を食べて鳥インフルエンザがヒトに感染したという事例の報告がないことが確認されている。仮に汚染した生の鳥肉や鶏卵を摂取したとしても、ウイルスは胃酸の低PHによりかなりの量が不活化されるだろう。また、WHOは内部温度が70℃になるように食品の加熱を行うよう推奨している。
 インフルエンザウイルスは本来、物理的、化学的に弱いウイルスである。それでも不安に感じる人は、必ず摂取前に鳥肉・卵を加熱すれば危険性はなくなる。

 ただし、冷蔵庫や冷凍庫では汚染された肉のウイルス量や毒力は実質的には減少しないという点は注意すべきである。

WHOの統一見解

「鳥肉や鶏卵を食べることで、人が鳥インフルエンザに感染することはない」

(04-12-02)


WHO aide warns of avian flu pandemic
WHO補佐官は鳥インフルエンザの世界的流行を警告する

 A global pandemic of avian influenza is "very, very likely" and could kill tens of millions of people worldwide, a top World Health Organization official said Monday.

 鳥インフルエンザの世界的流行は「非常に高い確率で起こり得る」であり、世界中で何千万人もの人々が死ぬかもしれない、と世界保健機構の補佐官が月曜日に語った。

 11月30日 International Herald Tribune

(04-12-01)


インフルエンザワクチンの皮内接種による接種量の節約

 米国での若年成人を対象とした研究によると、インフルエンザワクチンの標準の筋肉内接種の1/5量を皮内接種することで、筋肉内接種と同程度あるいはそれ以上の免疫原性が引き出されることが判明した。
 この皮内接種法は、インフルエンザワクチンの供給を拡大するために利用できる可能性がある一方で、日常的に実施されるまでには、さらに詳細な研究が必要である。

N Engl J Med Nov 25, 2004

(04-11-30)


新型インフルエンザ大流行の恐れ

 世界保健機関(WHO)の尾身茂・西太平洋地域事務局長は26日、バンコクで記者会見し、「(鳥インフルエンザウイルスの変異で出現する可能性が高いとされる)新型インフルエンザが、大流行する可能性が近年になく高い」と警告した。
 その理由として、「処分された家禽は昨年末以来、1億2000万羽以上と空前の規模」、「ネコやトラなど感染動物の種類も増えている」などと鳥インフルエンザ感染拡大の現状を指摘、人に感染するウイルスへの変異が起きやすい環境になっていると説明した。
 さらに「(新型の流行は)20―30年周期」であり、「香港かぜ」(1968年)から30年以上も新型インフルエンザの流行がないことを踏まえ「国際機関や政府が一層、真剣に取り組むことが必要だ」と強調した。

11月27日 読売新聞より

  警告  : 今年、非常に高い確率で新型インフルエンザの大流行が起きる可能性大です!

 新型インフルエンザへの備え

  1. 既存のインフルエンザのワクチンは必ず接種しておくこと
  2. 65歳以の高齢者、喘息がある人などは肺炎球菌ワクチンを接種すること
  3. インフルエンザの症状(38℃以上の発熱、関節痛や筋肉痛)が出たら直ちに、タミフル(抗インフルエンザ薬)を最低3日間服用すること
     

慶友会

(04-11-30)


Flu will hit world hard, expert says
インフルエンザが世界を襲うとエキスパートは言う

 今年アジアの各地で猛威をふるった鳥インフルエンザウイルスが、世界の30%の人々を感染させることになる人間のインフルエンザ大流行の原因となるだろうと、国際的なエキスパートのトップが25日に語ったことが、11月 26日付の International Herald Tribune で報じられた。

(04-11-29)


インフルエンザワクチンの代用に降圧薬

 米国のGenoMed社(ミズーリ州セントルイス)は、米国国内でのインフルエンザワクチン不足の対策として、降圧薬の投与が考えられると発表した。
 同社はアンジオテンシンUを遮断する薬剤、つまり通常高血圧の治療に用いられるACE阻害薬などのマクロファージを介する作用が、インフルエンザの影響を制限、ないしは予防可能なことを見極める全米的な臨床試験を開始した。

Medical Tribune Vol.37 No.47

(04-11-25)


Test on family of bird flu victim reduce worries about a pandemic
鳥インフルエンザの犠牲となった家族の調査結果によると、大流行の恐れは減った。

 今年9月に鳥インフルエンザの感染により死亡したタイの少女の家族に対する調査の結果、鳥インフルエンザウイルスが人の間で感染が急速に拡大するほどウイルスが変異していないことが、WHO(世界保健機構)から発表された。

 11月1日  International Herald Tribune

(04-11-02)


抗インフルエンザ薬 1500万人分確保

 例年のインフルエンザの流行に加え、今シーズンは昨冬に引き続き新型のインフルエンザの流行が懸念されている。
 厚生労働省によると、今シーズンの国内のインフルエンザワクチン供給量は昨年と比較し40%増の2061万本になるとともに、タミフルなどの抗インフルエンザ薬も1500万人分確保される見通しである。

(04-10-29)


タイでさらにトラ7頭が鳥インフルエンザ死

 鳥インフルエンザによるトラ23頭の死んだタイのチョンブリ県のスリラチャ動物園で、さらにトラ7頭が鳥インフルエンザにより死んだ。
 タイ政府はこの動物園を閉鎖し、他に感染の疑いがあるトラ20頭以上を薬殺処分した。

10月21日 毎日新聞

(04-10-22)


Supplying flu vaccine
インフルエンザワクチンの供給

 今回の米国のインフルエンザワクチン供給不足問題について、10月21日付 International Herald Tribune の社説では、

 最も医学的な先進国が、たったひとつの製造メーカーによるインフルエンザワクチン供給停止により、国民が必要とする約半数のワクチンを確保できなくなっているという事は信じがたい事実であること、政府はワクチンの製造および供給を安定させる方法を見つける必要があると述べている。

(04-10-22)


インフルエンザ・肺炎球菌のワクチン併用

 長崎大学名誉教授である松本慶蔵氏によると、インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの併用接種が医療費削減につながる可能性があるという。
 同名誉教授によると、インフルエンザワクチンの単独接種で入院を52%、死亡を70%低下させるが、肺炎球菌ワクチンの併用接種だと入院を63%、死亡を80%に減少させるという。

(04-10-22)


Distribution of flu vaccine is faulted
米国厚生当局は、インフルエンザワクチンの供給を適切にしなかったことで非難されている。

 米国でのインフルエンザワクチン不足の問題が勃発してから、供給可能なワクチンを厚生当局が迅速かつ公平に分配していないという苦情がますます多くなっている。しかし、ある厚生当局トップの職員は、ワクチンを必要とする人すべてに供給が実現されるのは奇跡であると述べていることが、10月 20日付 International Herald Tribune で報じられている。

(04-10-21)


インフルエンザワクチン 幼児の定期接種提言

 日本小児科学会は、予防接種法に基づくインフルエンザワクチンの定期接種の対象に、幼児を加えるべきだとする見解をまとめ、近く厚生労働省へ提言する。
 小児科学会が対象拡大を提言するのは、ワクチンに幼児の発熱を防ぐ効果があるとする研究成果が出てきたことによる。厚労省の研究班が2000年度から3年間、8千人近い乳幼児を対象に、予防接種の有無と発熱の関係を調査。特に1才から6才未満の幼児では、39℃以上の高熱を発する危険性がワクチンによって最大33%減ることなどが分かった。

10月20日 日本経済新聞

(04-10-20)


タイでトラ23頭、鳥インフルエンザ死

 タイ政府当局者は19日、バンコクの東約80キロの動物園で、鳥インフルエンザにより計23頭のトラが死んだことを明らかにした。
トラには、えさとして鳥インフルエンザに感染した鶏の生肉が与えられており、14日から死に始めたという。

10月19日 共同通信

(04-10-20) 


U.S. feels sting of vaccine shortage
米国はワクチン不足に苦しんでいる

 米国でのインフルエンザワクチンの厳しい不足により、国内のいたるところでその影響がではじめている。

 1バイアル60ドルのインフルエンザワクチンには、800ドルもの値がつけられており、州ではハイリスクグループに属さない人へのワクチン接種を実施した医師や看護師を罰する旨の警告を発している。

 今回のインフルエンザワクチンの不足は米国国民の不意を襲ったかたちとなったが、専門家からは米国国内でのワクチン供給および分配のシステムが脆弱であることが数十年前より警告されていたことであり、Redlener 博士(コロンビア大学)は「本来は防ぐことが出来たはずの危機の最中に我々は今居る」と述べている。

 米国国内には現在、インフルエンザワクチンの製造メーカーはたった2社しかない。これに対し英国は5社のメーカーから供給される。米国の多くの製薬会社がワクチン製造をやめてしまったのは、ワクチンの価格が下がり製造コストが相対的に高くなってしまったからである。

 その結果、米国国内でのワクチンの生産、販売、分配はほとんど完全に製薬会社のコントロール下におかれている。

10月18日  International Herald Tribune

(04-10-19)


The sudden shortage of flu vaccine
インフルエンザ・ワクチンの予期せぬ不足

 英国健康当局は、国際的なインフルエンザワクチン製造メーカーであるカイロン社に対して、ワクチン製造過程での汚染が原因による製造一時停止命令を下した。これによりインフルエンザの本格的シーズンを目前にしてワクチン供給への不安がイギリスやアメリカに拡がっている。
 アメリカではこの措置によりカイロン社から受ける予定であった4600万〜4800万回分のワクチンの供給がすべて駄目になったことにより、国全体で見込んでいた1億回分のワクチンは確保はできなくなりそうである。同様にイギリスでもワクチン供給不足を解消すべく争奪がはじまっている。これらの状況は他の国にも波及するかもしれない。

10月7日  International Herald Tribune
記事、社説より

コメント:

 アメリカでは毎年インフルエンザにより3万6千人の死者および11万4千人の入院患者がでる。日本でも人口からいうとアメリカの半分くらいの被害が出ていることとなる。毎年冬に肺炎で亡くなるお年寄りのほとんどがインフルエンザから発症していると考えると納得いくだろう。
 日本国内でのインフルエンザワクチンの供給は問題ない。新型インフルエンザの流行が示唆される現在、従来型のインフルエンザの感染を防ぐ意味でのワクチン接種は非常に重要である。

慶友会

(04-10-08) 


 

鳥インフルエンザでタイの8歳少女死亡

 タイ保健省は4日、同国北部ペチャブン県の少女(8)が、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡したと発表した。 タイでの鳥インフルエンザによる犠牲者はこれで11人目となった。
 タイでは、いったん沈静化していた鳥インフルエンザが7月に再び流行している。昨年末の流行以来、H5N1型による死者はベトナムと合わせ31人にのぼっている。

10月5日 読売新聞

(04-10-06)


新型インフルエンザ、世界的大流行にむけて準備を

 タイで鳥インフルエンザが人から人へ感染した可能性が濃厚になり、世界中の公衆衛生システムは鳥インフルエンザの世界的大流行に対する準備を大慌てで実施しはじめていることが9月30日付けの  International Herald Tribune (IHT)で報じられた。

 鳥インフルエンザ(H5N1型)は昨年、東南アジアで42人の感染者を出し、うち30人を死亡させいる。また、何百万羽の鶏および野鳥を殺し、ブタや猫、動物園の虎などにも感染させている。最近(10月3日)の新聞報道によると、タイで“犬”からH5N1型ウイルスが検出されたという。
 このように猫や犬といった、人間にとって身近な動物が感染しているということは、それらの動物から人に感染するリスクが非常に高く、危険であることを意味する。

 IHTに書かれているように、タイの例は新型インフルエンザ流行が世界規模で拡がってゆくことの第一波なのかもしれない。

慶友会

(04-10-04)


インフルエンザ予防接種後8人死亡

 昨年度のインフルエンザワクチン接種後の副作用例は192件報告され、うち8件で患者が死亡していたことが厚生労働省のまとめでわかった。同省によると、死亡例のワクチン接種との因果関係は不明としている。

時事通信 9月30日 他

(04-10-01)


鳥インフルエンザ「人→人」感染濃厚に

 タイ保健省は9月28日、20日に死亡した女性が、鳥インフルエンザのH5N1ウイルスに感染していたことが確認され、「人から人へ感染した可能性がある」と発表した。タイ政府として「人→人感染」の可能性を認めたのは初めて。

 この女性は、先に死亡した娘をを看病している間に鳥インフルエンザに感染した疑いが持たれている。ただ、娘はすでに火葬されており十分な検査ができないため、タイ政府は人から人へ感染したという最終的な確認はできないとみている。

産経新聞 9月29日

(04-09-30)


インフルエンザ流行予測

今年(04’〜05’)は小〜中流行か?

インフルエンザ流行予測(2004年から2005年にかけて)

  1. 周期的にはここ6年間、中流行、中流行、小流行、中流行(小に近い)、中流行(大に近い)、中流行です。大流行は1997〜98年のシーズン以来ありません。ここ3年間は、小流行もなくある程度の規模の中流行が続いています。抗体のでき具合からも、大きな流行にはならないだろうと考えられます。

  2. ウィルスの型でいうと、2シーズン続いてA香港型(H3N2)を主流にB型が加わった形になりました。それ以前の3年間は、Aソ連型(H1N1)とA香港型(H3N2)が協調 し、それにB型が加わる(規模は小)状況でした。
    A香港型(H3N2)は、ここ15年間連続して出現しているので今年も続くと考えられます。Aソ連型(H1N1)は、昨年はほとんど出現しておりません。一昨年も出現せず、昨年がほんの僅かということで、今シーズンは2年ぶりに出ると仮定します。B型は、いつものように多くはなく出現すると考えます。 そうするとA香港型(H3N2)とAソ連型(H1N1)が協調し、それにB型が加わることになり、流行の規模が小さいときの組み合わせです。

  3. 今年の6月〜8月の天候をみますと、台風の上陸は1951年以降第1位の数でした。しかし、降水量は南西諸島を除くと平年に比べて多くはありません。また、気温は平年を1度C以上上回った地域がほとんどで、全体的に暑い夏でした。夏季の多雨と低温のと きは、インフルエンザの流行規模が小さい傾向にありますが、今年はこれには該当しません。

 したがって天候は考慮に入れず、周期、ウイルスの点から考えますと、今年の冬のインフルエンザ流行の規模は大きくならず、Aソ連型(H1N1)が出現すれば小流行、Aソ連型(H1N1)が出現しなければ、中流行と予測します

 ただし、世界的に感染力の強い新型ウィルスが近々現れてくるだろうと心配されています。この場合は全く別になります。この点は要注意です。
 

SARSとの関連額縁

 なお、本冬も昨年に引き続きSARSが再流行する可能性があります。SARSとインフルエンザの初期症状は酷似するため、SARSとインフルエンザが流行した場合、診断・治療に混乱をきたすことがあります。そのため、本年もできるだけ多くの方がインフルエンザワクチンを接種するよう強くお勧めします。 接種は、インフルエンザ流行前の11月頃からがよいでしょう。

(04-09-21)


国内初、鶏用H5N1ワクチン開発

 東南アジアで再流行している鳥インフルエンザ(H5N1型)の鶏用ワクチン試作品を、喜田宏北海道大教授(獣医微生物学)らが13日までに、開発した。実験で効果を確かめており、3年後をめどに製造、備蓄を目指している。

9月13日 共同通信

コメント:

 当ページでは今年3月より繰り返し鶏への鳥インフルエンザワクチン接種の必要性を訴えてきた。ここにきて今回のワクチン開発により国内でもようやくその動きが出てきたことと評価される。ただし、3年後の国内製造を待つとしたらそれはナンセンスなことだ。

 海外ですでに使用されているワクチンを輸入するなどして、早急な対策をとるべきである。

慶友会

(04-09-14)


Thailand faces dilemma over bird flu vaccine

 タイ政府は、鶏への違法なインフルエンザワクチン接種の厳重な取り締まりを始めた。しかしその一方で、タイの養鶏業者らが闇で流通しているワクチンを使用し鶏に接種しており、ジレンマに直面していることが上記のタイトルで nature 2 Sep 2004 に掲載されている。

 

 

 

(04-09-07)


鳥インフルエンザ、猫にも感染

 鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が猫に感染することを、オランダのエラスムス医療センターによる実験で確認され、3日付の米科学誌サイエンスに発表された。

 研究チームは、感染した養鶏場から別の養鶏場や民家にウイルスを運んだり、ウイルスを人間に感染しやすく変化させたりする恐れがあると指摘している。

時事通信 9月3日 ほか

(04-09-06)


Bird flu data languish in Chinese journals

 鳥インフルエンザウイルス(H5N1)は、ブタに感染してヒトに大流行することが、中国の雑誌に今年1月に既に報告されていたことが、nature 26 Aug 2004 に掲載されている。

 H5N1型鳥インフルエンザは、トリからヒトへ、またヒトからヒトへは容易に感染しないが、香港大学のウイルス学者である Malik Peiris 氏は、H5N1がブタを介するとその限りではないことを示している。

 

 

 

(04-08-31)


ブタから鳥インフルエンザが検出される

 8月21−22日付けの International Herald Tribune や、国内の新聞各紙により、中国福建省の農場で昨年、豚から初めて人間への感染の恐れがある鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が発見されたことが、20日、中国国家鳥インフルエンザ参考実験室の陳化蘭主任により、北京市内で開かれたSARS(重症急性呼吸器症候群)と鳥インフルエンザに関する国際学術シンポジウムで明らかにされたことが報じられた。

 このウイルス(H5N1)は今年に入ってタイ、ベトナムで34人に感染し23人が死亡している。しかし現在のところヒトからヒトへの感染は確認されてはいない。
 ウイルスを封じ込めるために1億羽以上の鶏の殺処分が各地で行われたが、今夏、中国、ベトナム、タイ、マレーシアでヒトへの感染がみられ、最近ではベトナムで3人の鳥インフルエンザでの死亡が確認されている。

 問題のブタへの鳥インフルエンザ感染について、ブタは鳥とヒトの両方のインフルエンザウイルスに感染するため、毒性の強い鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が、豚の体内で鳥と人のウイルスの遺伝子が組み換えを起こし、新型ウイルスが生まれ人類を脅かす大流行を引き起こす可能性が考えられている。

 1918−19年のスペイン風邪、1957−58年のアジア風邪、1968−69年の香港風邪に次ぐ、鳥からヒトへ 、またヒトからヒトへ感染する新しいウイルスが活動しはじめている。

コメント:

 日本国内においても政府レベルで、新型インフルエンザ対策の検討が行われたり、国際的な研究・調査体制が整備されつつあるが、新型ウイルスによるインフルエンザの大流行は、今冬起こるかもしれない。それぐらい危機が目前に迫っているということを認識しなければならない。

慶友会

(04-08-24)


  鳥インフルエンザ ・・・ ベトナムで3人死亡

 ベトナム健康省は12日、ベトナムでインフルエンザ様の疾患により最近死亡した3人が鳥インフルエンザに感染していたとWHOに報告した。死亡した3人のうち2人は4才および11ヶ月の子供であったという。

 WHOでは、今回のヒトへの感染症例が確認されたことにより、感染家禽からヒトへのウイルスの感染伝播の危険性を浮き彫りにしており、この危険性は家禽で集団発生が起こっている限り継続するとしている。さらに、もっとも懸念される事項として、ウイルスのヒトへの感染伝播が継続することにより、インフルエンザの世界的流行を起こす可能性を秘めた新しいウイルスの出現を招く可能性を指摘している。

WHOホームページより

コメント:

 もともとヒトへは感染しない鳥インフルエンザが、鳥からヒトへ感染するようにウイルスが変異したわけである。さらなる変異を遂げてヒトからヒトへ感染する力を持った時は、スペイン風邪の再来となる可能性が高い。人類として危機感を持って臨む必要がある。

慶友会

(04-08-16)


鳥インフルエンザの脅威

 厚生労働省は7月30日、鳥インフルエンザなどが変異した新型インフルエンザが日本国内で流行した場合、適切な治療をしないと死者10万人、入院患者43万人に上るとの試算を明らかにした。この際、医師にかかる患者は最大で2500万人で、同省はこの人数分の治療薬を事前に確保する必要があるとしている。
 また、7月30日付けの International Herald Tribune の記事によると、国連の機関は今後鳥インフルエンザの脅威に対する策として、家禽類へのより広範囲なワクチン接種を強く促すべくガイドラインが出されると報じられた。

 国内での感染の元を絶つために、

 1.家禽類へのワクチン接種は一刻も早く行うよう考えを改める必要がある。
 2.その上で、ヒトへの感染を防ぐ意味でのヒト用ワクチンを、遺伝子組み替え技術を用いて開発を急ぐ必要がある。

 ヒトへの感染予防のために、

 3.鳥インフルエンザが発生した地域には行かない、近づかないことが非常に重要である。

 もしヒトへの感染が拡がってしまった場合を想定して、

 4.タミフル等の抗インフルエンザ薬の製造・備蓄を充分なものとしておく必要がある。

*タミフルに関しては1才未満の乳幼児への投与に関しての安全性の問題が取りざたされているが、投与による副作用率の問題と鳥インフルエンザによる致死率のリスクのバランスを考慮したうえでの乳幼児に対する治療ガイドラインが制定されるべきである。 

 もしヒトへの大流行が起こった場合、その感染者数や死亡者数はガンのそれとは比べものにならないほどスケールが大きくなる。そのことは、現在ヒトへ感染するA香港型等のインフルエンザが流行した年には国民の平均寿命がその影響で下がってしまうことをみても明らかである。

 国、地方自治体、医療機関、個人のそれぞれが役割分担をし、将来を見据えた危機管理がしっかりなされないと、スペイン風邪の二の前になることは間違いないであろう。

慶友会

(04-08-02)


ベトナムの患者10例における鳥インフルエンザ

 2003年12月および2004年1月に、ベトナムのホーチミン市とハノイ市の病院を受診し、鳥インフルエンザA(H5N1型)と確認された症例10例についての臨床症状の詳細が N Engl J Med Mar 18, 2004 で報告された。

 報告によると、10例のうち、先行疾患を有していた者はなく、10例中9例には明らかに家禽類との直接接触歴があった。また、全例に発熱(体温38.5〜40.0℃)、呼吸器症状、臨床的に顕著なリンパ球減少が認められた。さらに、7例に下痢が認められ、全例で胸部X線写真に顕著な異常が認められた。
 これらの症例でヒトからヒトへの感染を示す確定的な証拠はなく、8例が死亡、1例が回復、1例が回復に向かっているという。

 報告者らは、鳥インフルエンザは遺伝子再集合を起こし、ヒトからヒトへ感染するようになる可能性があるとし、アジア全域で家禽類のインフルエンザA(H5N1型)を緊急に封じ込める必要があると訴えている。

(04-07-30)


鳥インフルエンザ再発

 今月6日、中国農業省は安徽省巣湖市居巣区の養鶏場でニワトリが死亡し、鳥インフルエンザ(H5N1型)が死因だったことを明らかにした。また、7日にはタイ農業・協同組合省が、バンコク近郊のアユタヤ、パトゥンタニ両県の養鶏場で死んだ鶏を検査した結果、鳥インフルエンザ感染が確認されたと発表した。

 その一方で、昨年末から今年初めにかけて東南アジアで猛威を振るった鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)は、中国南部に定着しており根絶は困難、とする研究を中国広東省のスワトー大や香港大などのグループがまとめ、8日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

 6日付の産経新聞の社説に書かれているとおり、日本国内では鳥インフルエンザによる人への感染がなかったこともあり、すでに過去の出来事になってしまっている印象が強いが、決してそうではないということ。

 日本での感染経路は韓国などからの渡り鳥によってウイルスが持ち込まれた可能性が強く疑われているが、そういった感染経路をしっかりと把握する必要がある。また、国内に持ち込まれたウイルスの感染拡大を防ぐ意味で、現在国内では実施されていない鶏へのワクチン接種を積極的に検討する必要があるだろう。

 ヒトへの感染対策としては、インフルエンザ治療薬である「タミフル」の予防投与が考えられる唯一の方法である。

慶友会

(04-07-08)


 インフルエンザ治療薬でウイルスが耐性化

 東大医科学研究所の河岡義裕教授らの調査によると、インフルエンザ治療薬であるリン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)を投与するとインフルエンザウイルスの約30%がこの治療薬に対す耐性を示すようになることが判明した。

 治療前のウイルスと比較して、治療後は約11万〜300万倍の治療薬に対する耐性を示し、ウイルスの塩基配列の分析ではこの薬が作用する部分の周辺で変異が起きていたという。

共同通信 4月6日 より

(04-04-09)


H5N1型鳥インフルエンザについて

 今季、国内での養鶏場を中心とした鳥インフルエンザの流行で、政府は依然として大量殺処分で封じ込めを図ろうとしているが、これはまともな感覚とはとても思えない。ワクチン接種を行ってはどうなのだろうか?農水省は、ワクチンについて「感染は防げないうえ、ワクチンの効果で発病を免れた鶏がさらに感染を広げる恐れも大きい」として接種を認めない方針とのことである。しかし人間がヒトインフルエンザの予防を目的として接種しているワクチンでそのような事態が生じているとでもいうのか?もはや世界的な流れで考えてもワクチン接種を解禁する以外に今後も起こるであろう危機的状況は乗り切れないだろう。

 では、その鳥インフルエンザがヒトからヒトへ感染するようになったらどうなのだろうか?H5型やH7型という新型インフルエンザによるヒトからヒトへの流行が始まってしまえば、ワクチンの開発を待っての予防は事実上困難である。ワクチンよりもむしろ、リレンザやタミフルなどの抗インフルエンザ薬の備蓄を今からしておくほうが望ましい 。

 鳥インフルエンザの変異による新型インフルエンザがヒトに流行した場合を想定して、スペイン風邪やアジア風邪などの過去の例を持ち出して不安を煽るような内容の報道等がなされているが、先に述べた抗インフルエンザ薬の備蓄等の対策をしておけば、驚かされる ほどの死者は出ないと考える。

 以前このページでも述べたが、鳥インフルエンザの発生に関する中国からの情報が極めて少なすぎると感じる。これからの季節、中国大陸から日本に飛来する黄砂からの感染も懸念される。

慶友会

(04-03-16)


’03〜’04シーズンに発信したインフルエンザ情報
’02〜’03シーズンに発信したインフルエンザ情報
’01〜’02シーズンに発信したインフルエンザ情報
’00〜’01シーズンに発信したインフルエンザ情報
’99〜’00シーズンに発信したインフルエンザ情報


  慶友会ホームページに戻る