’03〜’04シーズンの発信情報 |
鳥インフルエンザと中国
浅田農産船井農場(京都府丹波町)周辺で、死んだ2羽のハシブトガラスから鳥インフルエンザウイルスが検出された。ニワトリだけではなく、カラスのような身近の鳥が感染源となる可能性が示唆される。
鳥インフルエンザの発生に揺れる昨今ではあるが、昨年新型肺炎(SARS)が流行した中国から鳥インフルエンザの情報がほとんど入ってこない。これは中国が昨年と比べて衛生状態が非常によくなったということか・・・それとも情報が隠蔽あるいは統制されているのかもしれないと危惧される。もしそうなら、中国発の新型インフルエンザウイルスが出てくる可能性が大きい。
慶友会
(04-03-07)
インフルエンザワクチン接種の効果について
国立感染症研究所感染症情報センター 多屋馨子 内科 Vol.93 No.1 2004 Jan.より抜粋
インフルエンザワクチンの効果は重症化予防であり、罹らずにすむ効果が求められているわけではない。厚生科学研究によると、65歳以上の高齢者での検討では、死亡の約80%を阻止し、約45%の発病を抑制したと報告されている。一方、6歳未満の小児に対する効果では、1歳以上の小児において20〜40%の発熱予防効果があったと報告されている。
インフルエンザワクチンの効果は年齢によって異なるが、重症化予防、罹患予防には、100%ではないものの十分に認められると考えられる。
インフルエンザワクチンの効果を考える際、「接種したのに罹っていまった。イコール、効果がない」と判定されることが多いが、インフルエンザに罹った人の中で、もしインフルエンザワクチンを接種していたらどのくらいの人が罹らずにすんだか、あるいは重症化、死亡を抑制できたかを、常に考えなければならない。
(04-03-01)
家禽類へのワクチン接種

東南アジアの鳥インフルエンザ流行を抑えるには、家禽類のワクチン接種が必要と国連食料農業機関(FAO)が勧告している。
nature 12 Feb 2004 Vol.427
(04-03-01)
大分県での鳥インフルエンザ発生について
大分県九重町でペットとして飼われていたチャボが14日からの3日間に7羽が死んだ件で、農水省は17日、死んだチャボのうち2羽から高病原性鳥インフルエンザ・H5型の感染を確認した。
以前にもこのページで述べたが、アジアを中心に今季流行しているH5型鳥インフルエンザは、ヒトにとっての新型インフルエンザとして流行する前兆であることは間違いない。
国内でも、不自然に多くの鳥類が死んだりしたときは、まずはH5型鳥インフルエンザによるものと疑ってかかる必要がある。にもかかわらず、その基本ができていないと感じる。
慶友会
(04-02-18)
今季のインフルエンザ流行の拡がりについて
国内におけるインフルエンザの流行は、昨シーズン、一昨シーズンが主に九州地区を中心とした西日本での流行が顕著であったといえる。しかし今シーズンは栃木県、群馬県などを中心とした東日本での流行が顕著であり、昨シーズン、一昨シーズンとは違ったパターンを呈している。
|
’01〜’02年 シーズン |
’02〜’03年 シーズン |
|
今シーズン(’03〜’04年) |
|
*上記グラフは、感染症発生動向調査週報(厚生労働省/国立感染症研究所)からのデータをもとに作成しております。
(04-02-04)
鳥インフルエンザのニュースの見方
鳥インフルエンザに関しての情報を得た時のポイントについて
鳥インフルエンザが鳥からヒトへうつるのは既に報告されている。問題は鳥インフルエンザがヒトからヒトへうつった時に、1918年の「スペイン風邪」に匹敵する大流行になる可能性があるということ。
ポイントは鳥インフルエンザがヒトからヒトへうつったときである
慶友会
(04-01-24)
ベトナムでの高病原性鳥インフルエンザの集団発生
昨年10月以来、ベトナムのハノイ周辺から14例(小児13例、成人1例)の重症の呼吸器疾患の患者が出た。そのうちこれまでに、小児11例と成人1例が死亡している。このうち死亡した小児2例と成人1例はH5N1型の高病原性鳥インフルエンザの感染していたことが確定された。
これまでの情報によると、ヒトからヒトへの感染の兆候はない。
H5N1型鳥インフルエンザのヒトへの感染は1997年香港で報告され、6人が死亡し100万羽以上のニワトリとアヒルが処分されている。
最近の鳥インフルエンザのヒトへの感染は、2003年2月に香港でH5N1型の感染が2例(うち1例は死亡)発生した。2003年4月にはオランダでH7N7型の感染があり、獣医師1人の死亡があったが他の感染者83例はいずれも軽症だった。また、香港ではH9N2型の感染例が1999年(2例)、および2003年12月(1例)あったが、いずれも軽症であった。
WHOホームページより 2004年1月13日
(04-01-15)
国内でのH5型鳥インフルエンザの発生について
H5型鳥インフルエンザは、昨年末韓国で発生しニワトリが大量処分されている。今回国内で発生したH5型鳥インフルエンザでは、山口県でニワトリ約3万4千羽のうち約6千羽が死亡するという異常事態である。にもかかわらず、厚労省や地元保健所の対応は遅い。もっと早く対応できなかったのだろうか?
感染源は渡り鳥といわれているが、はたして本当にそうなのだろうか?韓国からニワトリが入ってきたり、ニワトリと接触した人が入ってきていたのではないだろうか?そういう意味からも、感染源の特定は非常に大切である。もし渡り鳥が感染源であるならば、感染は山口県のみにとどまらないだろう。
今回国内で発生したH5型鳥インフルエンザが、1997年に香港で発生したのと同一であれば、鳥からヒトへの感染はあるが、ヒトからヒトへの感染はないのでとりあえず安心だが、この間にウイルスが変異していればヒトからヒトへの感染の可能性もある。そういう意味でも早急に調査が必要である。
H5型鳥インフルエンザの鶏肉、鶏卵からの感染報告は今のところまだない。しかし可能性が否定されたわけではない。このウイルスは熱に非常に弱いので、鶏肉、鶏卵を調理するときは加熱することが大切である。
報道については、マスメディアも正確な情報を分かりやすく誤解ないようにするべきで、それを受け取る側もむやみに恐れたりはせず、冷静に正確に受け取る必要がある。報道される情報源は厚労省や国立感染症研究所などからの情報に統一する必要があり、ニュースキャスターやコメンテイターが独自の適当な解説を加えるのは控えるべきである。
もしH5型鳥インフルエンザのヒトへの感染が拡大した場合、今までのインフルエンザワクチンは効果がない。但し、治療薬(シンメトレル、リレンザ、タミフル、etc)は38℃以上の発熱時に48時間以内に使用すると効果があると考えられる。
H5型鳥インフルエンザのヒトへの感染が拡大して、ヒトからヒトへ感染する新型インフルエンザだと断定されたとすると、日本中で約3千万人が感染し、3万〜9万の死者がでると予想されている。但しこれは1918年に流行したスペイン風邪を念頭においた数値で、現在はそのころからみたら医療水準など事情も大幅に違うこともあり、あくまでもこの数値は警戒の意味を込めたものである。
ヒトでのインフルエンザ感染は主に飛沫感染で、新型肺炎SARSよりも数倍強い感染力がある。H5型鳥インフルエンザがヒトからヒトへ感染するようになったら、非常に防ぎにくいため感染源の根絶が必要である。養鶏業者は、不自然な死に方をするニワトリが増えたら、保健所にすぐ報告することが大事である。
慶友会
(04-01-13)
韓国での鳥インフルエンザ拡大の恐れ
韓国の農林省は今月15日、約2万1000羽のニワトリが死んだ忠清南道の養鶏場を調査した結果、鳥のA型インフルエンザウイルス(H5N1)への感染を確認したことを明らかにした。
その後、同養鶏場近くで、新たな感染例が17日までに相次いで見つかっており、同省は近隣で飼育されるニワトリを大量処分するなどの対策を行っている。
20日になって、最初の発生地から約30キロ離れた忠清南道天安市のアヒル農場で感染が確認され、別の農場でも感染が疑われるなど、拡大の恐れが強まってきている。
今回確認されたH5N1型は、1997年に香港で流行し、人間にも感染して死者が出たのと同じウイルスである。ただ、現時点では、同ウイルスによるインフルエンザにかかった住民はいないもようである。
韓国は既に、安全が確認された一部加工食品を除いて日本への鶏肉輸出を中止している。
共同通信、時事通信、他 より
(03-12-24)
香港でのインフルエンザA(H9N2)
香港で、5歳の子供にインフルエンザA(H9N2)型ウイルス(鳥インフルエンザ)の感染があったことが、12月9日、香港衛生署よりWHOに報告された。この子供は入院治療後、すでに回復しているとのこと。
香港でのインフルエンザA(H9N2)型のヒトへの感染例は、1999年以来2度目である。
WHOホームページより 2003年12月10日
(03-12-11)
A香港型インフルエンザの流行は北半球で継続する
A香港型(H3N2)ウィルスに関連するインフルエンザの活動は、ヨーロッパ(フランス、ノルウェー、スペインおよびポルトガル)および北アメリカ(アメリカ)のいくつかの国々で著しく増加すると観察されている。
今シーズン、幼児のインフルエンザによる死亡は、A/福建/411/2002-類似のウィルスによるものと確認された英国の6例を含み、カナダ、英国およびアメリカで報告されている。しかしながら、英国の統計データによれば、今時点の幼児の死亡数は予期されたレベル内であるという。
今シーズンのほとんどのインフルエンザ発生は、A香港型(H3N2)ウィルスに起因する。抗原的にここまで特徴づけられたほとんどのインフルエンザウィルスは、A/福建/411/2002-類似のウイルスであることが確認されている。また、残りはA/パナマ/2007/99-類似の型である。A(H1)およびBの散発的なケースも世界のいくつかの国々で検出されている。
WHOホームページより 2003年12月4日
(03-12-08)
新インフルエンザを警戒 香港、大流行の恐れ
29日の香港各紙によると、香港衛生当局は28日、福建型と呼ばれる新種のA型インフルエンザウイルス(H3N2)が来年1−3月に大流行する恐れがあるとして、市民に警戒を呼び掛けた。
同ウイルスは今年2月に中国福建省で最初の感染が確認され、現在、欧米で感染が拡大中。ワクチンが開発されておらず、数千人が死亡したとされるスペイン風邪(1918−19年)以来の大流行を予測する専門家もいるという。
衛生当局は欧米からの観光客が集まるクリスマスシーズンを前に、人込みではマスクを着用することなどを勧めている。
共同通信 11月29日
(03-12-04)
インフルエンザワクチン
神経疾患との関連と安全性を検証
米国科学アカデミー(NAS)の一機関、米国医学研究所(IOM,ワシントンD.C.)の予防接種安全性再審査委員会は、インフルエンザ予防接種の安全性について検証し、神経疾患のなかでもギラン・バレー症候群(GBS)のみが唯一のワクチン禍で、1976年製造のブタインフルエンザワクチンと関連性があると報告した。多発性硬化症(MS)と神経炎に関しては、インフルエンザ予防接種との関連は証明できなかったとしている。
同委員会による結論
1976年製造のブタインフルエンザワクチンの接種を受けた成人の一部に発症したGBSと因果関係があると考えられる。
他の年に使用された他株のワクチンでは、このような関連性について十分なエビデンスが得られなかった。
インフルエンザワクチンの接種とMSとの因果関係は、エビデンスに基づいて否定できる。
視神経炎に関しては、疫学的調査が1件あったのみで、成人の視神経炎とインフルエンザワクチンとの関連性は肯定も否定もできない。
インフルエンザワクチンの小児に対する安全性に関しても検討したが、生後6〜23ヶ月の小児が予防接種を受けても、脱髄性疾患を発症する証拠はない。
同委員会は「インフルエンザワクチンに直接的な神経毒性があることを示す実験的エビデンスも臨床的エビデンスも見つかっておらず、ワクチンによる神経疾患発症の仮説はいずれも理論的なものにすぎない」としている。
Medical Tribune Vol.36 No.47
(03-11-27)
今冬の熱発は・・・
風邪?インフルエンザ?マイコプラズマ肺炎?SARS?
今冬は、発熱をみたら複数の病気を疑ってかからなければならない。
例年のように、風邪とインフルエンザだけでなく、オリンピックの年に流行っていたマイコプラズマ肺炎まで、どうやらこの冬に流行しそうだ。なりを潜めていたSARSも、そろそろ動き出す時期になってきた。
SARSもその実体がわからないときには、必要以上に恐れが先行した。未だ治療法は確立せず、ワクチンの開発も今冬は間に合わない。ただ、のどの拭い液を検体として30分で診断は可能になりました。(12月か来年1月には発売予定)
予防も、マスクと手洗の励行でかなりの効果はあります。SARSコロナウイルスと知恵比べですが、予防も含めて制圧する方法をホモ・サピエンスの英知は遠からず見つけ出すでしょう。
いずれにしても、インフルエンザワクチン接種は受けて下さい。38度以上の熱が出たら、近くの病院に行きましょう。
インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎は、直ぐに診断されます。治療も早ければ早いほど効果的です。
自分の判断が、病気の予後を大きく左右する時期になりました。
慶友会
(03-11-19)
インフルエンザ流行予測
今年(03’〜04’)は小流行か?
インフルエンザ流行予測(2003年から2004年にかけて)
周期的にはここ5年間、中流行、中流行、小流行、中流行(小に近い)、中流行(大に近い)であります。2年間中流行が続き抗体の出来具合からも、大きな流行はないだろうと考えます。
ウィルスの型でいうと、昨シーズンはA香港型(H3N2)を主流にB型が加わり ました。それ以前の3年間は、AH1N1型(Aソ連型)とAH3N2(A香港型)が協調し、それにB型が加わる(規模は小)状況でした。
AH3N2型(A香港型)は、ここ14年間連続して出現しているので今年も続くと考えられます。AH1N1型(Aソ連型)は、昨年は出現しておりません。最近の例から、今シーズンは出ると仮定します。B型は、いつものように僅かの出現と考えます。
そうするとAH3N2型(A香港型)とAH1N1型(Aソ連型)が協調し、それにB型が加わることになり、流行の規模が小さくなる組み合わせです。但し、AH1N1型(Aソ連型)が出現しなければ、規模は少しだけ大きくなると考えられます。
今年の6月〜8月の天候をみますと、南西諸島と北海道の日本海側、関東の北部、甲信の一部以外は、降水量が平年を上回りました。また、気温は南西諸島と九州南部で平年を上回ったほかは、全国で平年を下回り冷夏といえます。夏季の多雨と低温は、インフルエンザの流行規模が小さくなる可能性を持ちます。
周期、ウイルス、降水量の以上の点から、今年の冬は小流行と予測します。
また、世界的に心配されている感染力の強い新型ウィルスが近々現れてくるだろうと予想されています。この点は注意が必要です。

SARSとの関連
なお、本冬はSARSが再流行する可能性があります。SARSとインフルエンザの初期症状は酷似するため、SARSとインフルエンザが流行した場合、診断・治療に混乱をきたすことがあり得ます。そのため、本年はできるだけ多くの方にインフルエンザワクチンの接種を強くお勧めします。
接種は、インフルエンザ流行前の11月頃からがよいでしょう。
慶友会
(03-10-14)