学校閉鎖、鉄道運休と流行前ワクチン接種で新型インフルエンザ感染の拡がりを1/3に

 三菱総研、千葉大学と国立感染症研究所は7月3日に新型インフルエンザの発生時に、「学校閉鎖」「鉄道運休」「流行前のワクチン接種」で、感染者数は何もしない場合の1/3になるという予測を出した。欧米では、概に人の移動などのデータからシュミレーションが行われていたが、この規模のものは、日本で初めて。3対策を組み合わせれば、被害を大幅に軽減できる可能性がある。

何も対策をしない場合(JR中央沿線をモデルに8800人を対象とした)  

・流行の第1波は6週間目にピークを迎え、その後終息に向かう。この間に34%が感染。

 

次の対策をした場合

①流行開始から4週間後に、学校を2週間閉鎖した場合。32%の感染者。
――感染の拡大は遅れ、ピーク時の感染者数が減ることで医療機関への負担集中が軽減。

②流行開始から4週間後に中央線の運休。運休を2週間続けると感染者は32%で、減少幅は2%。運休を流行開始から3日目までの早い時期にすると、流行のピークを1週間遅らせることができた。

③総人口の2割にあたる児童・学生に流行前に学校でワクチン接種、3割が免疫を獲得したとすると、感染者を20%まで減らすことができる。

 ①②③の組み合わせで実施すると、感染者は11%と、何もしない時の34%の1/3に抑えられる。これは、JR中央線の5都市をモデルにしたシュミレーションである。
 この手法を用いて、各都市でシュミレーションをして、いかに感染者数を減らせるかの検討が必要であろう。都市全体から、各地区に分けて、その時に各個人が具体的にどう対応すればいいのかを学び、訓練し実際に備えることが大切である。モデル記事は、日経7月4日を要約したものである。

 

7月4日 日経新聞より

(08-07-04)

インフルエンザパンデミックの備え-ワクチンの準備-

 従来の鶏卵によるワクチン(Egg-Baced Vaccine)と細胞培養によるワクチン(Cell-Baced Vaccine)産生の比較は、図にみるように鶏卵使用では22週間、細胞培養採用は12週で作られる。

 細胞培養法によるワクチンの効果については、細胞培養由来H5N1型全ウイルスワクチンの臨床試験H.J. Ehrlishの論文がNEJM6月号にある。要約すると、

1. ベロ細胞培養により作裂したH5N1型全ウイルスワクチン(A/vietnam/1203/2004,A/Indonesia/05/2005, A/Hong Kong/156/1997を使用)の効果と安全性を検討した。
2. 方法は6つのサブグループに分けて、第1相、第2相試験。ボランティア275人が21日間隔で2回の投与を受け、血清分析を0、21日目、42日目に行った。
3. 結果は、赤血球凝集抗原7.5μgまたは15μgを含むアジュバントなしで最大の応答が得られた。このワクチンが有用であることがわかった。
4. 副作用は、注射部位の軽度の疼痛と頭痛だった。

コメント:上のデザインで臨床試験が行われ、抗体価も1:20以上が45%~78%に見られ、ワクチンが有効であることが示唆されている。この方法だと、従来の半分の期間でワクチンが作製される。  慶友会   

6月12日NEJM P.F.Wrightより

(08-07-03)
 

備蓄する抗インフルエンザ薬の選び方

 新型ウイルスによるインフルエンザの最初の流行の拡大防止には抗ウイルス薬が必要不可欠と考えられ、大流行前の計画は薬剤の備蓄に大きく依存している。オセルタミビル(タミフル)耐性に、ザナミビル(リレンザ)に対しては感受性を保っているものがある。大流行に備えたタミフルの備蓄にザナミビルなど他の抗ウイルス薬を含めて拡大することが賢明である。

6月26日Nature P J Collinsら MRC国立医学研究所(英)より
 

(08-07-02)
 

H5N1鳥インフルエンザ情報

1996      H5N1 中国・香港でのアウトブレイク
1997         H5N1 中国・香港でのアウトブレイク 鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染 18名感染(6名死亡)
2003,2月  H5N1 鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染2名(1名死亡)中国で3番目の家族の急性呼吸疾患で死亡した

経過順に動物への感染とヒトへの感染が記載されている。途中省略し最後の記載をみると、

2008年5月13日 日本からの報告で、北海道で白鳥からH5N1
2008年5月20日 韓国でH5N1家禽のアウトブレイクが10地区
2008年5月28日 バングラディッシュで初めてのヒト感染。16ヶ月の男児
2008年6月01日 日本からの報告。青森県で白鳥からH5N1 
2008年6月03日 インドからH5N1 裏庭で鳥から検出
2008年6月06日 英国からの報告。市販の鶏から強毒性の鳥インフルエンザH7N7が検出
2008年6月11日 バングラディッシュから、市販の家禽からH5N1

  詳細をご覧になりたい方は、WHOのHP http://www.oie.int/wahid-prod/public.php?page=weekly_report_index&admin=0, まで

6月17日 WHOより 

(08-06-27)

鳥インフルエンザ-インドネシアにおける状況

 インドネシア保健省は、鳥インフルエンザがヒトに感染した症例を2つあげた。
 1つめは、16歳女子が5月7日に発症し、5月12日に入院、その後5月14日に死亡した。死因は、家禽との接触が指摘されている。2つめは、34歳女性が5月26日に発症し6月2日に入院、その翌日3日に死亡した。
 これまでインドネシアで発症が確認された135名中、110名が致命的である(致死率81%)。

                                                                                                6月19日 WHOより

(08-06-20)
 

インフルエンザウイルスは熱帯生まれ

 1300種のA型インフルエンザウイルスのゲノム配列解読から、このウイルスの進化には、遺伝子の頻繁な再集合と時折生じる強力な選択の組み合わせという特徴がみられることがわかった。
 疫学的に見ると、H3N2型とH1N1型の動態は、おそらく熱帯地方に存在する持続的なインフルエンザ供給源から定期的に抗原変異体が出現し、これが温帯地域の受容集合へと移行するという生態学モデルに従っている。

5月29日Nature453 A Rambaut エディンバラ大学(英)より

(08-06-03)

鳥インフルエンザ-バングラデシュにおける状況

 バングラデシュ保健省は、同国初のH5N1鳥インフルエンザのヒト感染症例を確認した。16ヶ月の男児が2008年1月27日に発症し、その後回復した。症例は、アメリカ合衆国の疾病制御予防センター(CDC)によってH5N1に感染していると確認された。感染原因は、家で生きた鶏を殺処分したこととみられている。
 世界では、2003年から2008年まで383名が鳥インフルエンザに感染し、そのうち241名が死亡、致死率63%である。

5月28日 WHOより

(08-06-02)

インフルエンザの移動

 インフルエンザの移動経路に関する知見が nature と science に発表された。

 新種のインフルエンザは東アジアと南西アジアで発生し、そこから6~9ヵ月後に欧州と北米へ、そして最後の南米へと伝播する。

  1. ペンシルバニア州立大学 Edward Holmes 教授は、12年かけてA型インフルエンザウイルス1302株の遺伝子配列を調べた結果、A型インフルエンザウイルスの起源は熱帯アジア地域であると。(nature 2008 : オンライン版)

  2. ケンブリッジ大学 Colin A. Russell 博士らは、5年かけてA型インフルエンザウイルス1万3000検体を調べた結果、ウイルスはアジアを起源として伝播するものの、アジアでは再流行しないという。
    東南アジアで始まるインフルエンザウイルスの変異は、人口密度の高さや雨季など、ウイルスが繁殖しやすい条件を挙げている。
    変異ウイルスの欧州や北米への伝播は、両地域への旅行に影響される。また変異ウイルスは最後に北米からの旅行者により南米へもたらされるという。(science 2008: 329: 340-346)

 

5月29日 Medical Tribune より

(08-05-23)

空港での検疫を厳重に

 韓国で毒性の強いH5N1発、鳥インフルエンザが拡大し、首都ソウルでも確認され市民に不安が広がっている。4月3日以降全国35カ所に上り、 鶏など650万羽が処分された。
保健当局は、ソウル医療機関に感染の疑いがある患者が見つかれば、すぐに連絡するよう求める非常警戒令を出した。広津区では4月28日、飼育中の鶏など5羽が死んだが、専門機関に検査を依頼したのが5月3日になってからとおくれている。行政や関係業者の認識の甘さや対応の遅れも指摘されている。また慶尚北道当局は大量死した鶏の感染を隠していた。全羅北道では、流通業者が感染区域内のアヒルなど600羽を20ヵ所以上の飲食店や農場に出荷されていたことも発覚している。

慶友会からのコメント

 主な鳥インフルエンザ発生地点(韓国)を示しているがほぼ全土にわたっている。(読売新聞5月9日記事から)
 韓国からの直通便が来ている空港では厳重な消毒体制。H5N1は渡り鳥(十和田湖、サロマ湖)から、また旅客の靴底について(山口県、宮崎県)感染された事実もある。この度の読売新聞でみるように、韓国でも感染を隠していたり、中国、インドネシアでも恐らく報道されていないH5N1の広がりがあることは容易に想像される。今の感染状況からすると、少なくとも東南アジアから入国する人は、空港、港湾でしっかりと防ぐ消毒体制が肝要である。
 旭川空港では、万全の消毒体制をとっておりますので、安心して旭山動物園や富良野・美瑛観光に空港をご利用ください

5月9日 読売新聞より

(08-05-09)

新型インフル用ワクチン製造販売承認を化血研が申請

 ワクチン製造の財団法人・科学及血清療法研究所は24日、新型インフルエンザの大流行に備えてプレパンデミック・ワクチンの製造・販売の承認を厚生労働省に申請したと発表した。政府は二千万人分を備蓄し、さらに増やす方向だ。

4月25日 日経新聞より

(08-04-25)

4月9日 WHO発 「H5N1鳥インフルエンザ経時的できごと」 4月3日発表

 2007年10月、11月のパキスタンの症例は家族内発症でヒトからヒトへの感染の可能性がある。これらの症例は、WHOでも血清学的に確かめられている。

4月9日 WHOより

(08-04-23)

新型インフル薬量産へ 富士フィルム子会社が新工場第一三共など年末に最終治験

 日本では「タミフル」、「リレンザ」の2種類のインフルエンザ薬を、「タミフル」2400万人分、「リレンザ」135万人分備蓄した。

4月23日 日経新聞より

(08-04-23)

鳥インフルエンザ国際会議

 鳥インフルエンザ国際会議が21、22日に日本・中国・インドネシアなど20カ国が参加し、東京で開かれた。早期通報体制の整備や、各国で見つかったウイルス情報のデータベース化を柱とした「防疫強化プログラム」を推進していくことを決めた。感染経路解明のため、国を超えた専門家チームをつくることも確認した。


4月23日 読売新聞より

(08-04-23)

韓国産鶏肉搬入 鳥インフルエンザでの影響で北朝鮮が禁止

 北朝鮮は、22日韓国で病原性の強い鳥インフルエンザ(H5N1)の感染が拡大しているため、鶏肉や鶏卵の搬入を26日から禁止すると通告した。

 4月23日 日経新聞より

(08-04-23)

韓国兵士、鳥インフルエンザ感染か

 鳥インフルエンザウイルス(H5N1)の感染現場で、家禽の殺処分に従事した韓国軍兵士が高熱を出し、ウイルスの感染が疑われていると報じた。

4月22日 産経新聞より

(08-04-23)

韓国で鳥インフル拡大

 韓国政府は、4月16日、「警戒警報」を国内全域に適用すると発表した。 4段階の防疫措置のうち2番目に厳しい措置で養鶏場などへの消毒を強化する。 農林水産食品省は4月3日以降、20カ所の養鶏場で鳥インフルエンザH5N1を確認し疑いのある14ヶ所を検査している。

 韓国からの直行便が飛んでいる空港は全て「警戒警報」に準じて対策を採ること。検疫でチェックすることは、水際対策の基本中の基本。そういう空港は、滅菌マットなどできることから直ぐにやること。

(08-04-18)

鳥インフル対策国際会議

 農水省は、4月21日からアジアでの鳥インフルエンザ対策国際会議を東京で開く。韓国など20カ国から防疫の責任者ら70余人が参加する。

(08-04-18)

新型インフルの呼吸不全は免疫暴走が一因

 秋田大学やオーストラリア科学アカデミー研究所、香港大学などの国際チームは、新型インフルエンザが発生した際に、重症呼吸不全が起きる仕組みの一因を突きとめた。
 肺に感染すると、身体を守る免疫機構が暴走することを動物実験で確認した。新型インフルエンザに感染すると、多くの人が重症呼吸不全になり死亡する。H5N1ウイルスに感染した患者の肺は機能を失い炎症を引き起こす物質が大量にでていた。

4月18日 日経新聞より

(08-04-18)

舛添厚労相 新型インフルワクチン事前接種

 新型インフルエンザが出現した時のために備蓄しているワクチンの有用性を医療関係者らのボランティア6000万人を対象に臨床研究を実施して再確認する。このワクチンは「プレパンデミック(大流行前)ワクチン」で「新型」に変わる可能性を持つ鳥インフルエンザ(H5N1)ウイルスから作った。
 すでに政府は安全確認を経て2000万人分を備蓄している。ただこのワクチンが新型ウイルスの感染を予防できる保証はない。
 岡部信彦国立感染研究所情報センター長は、「丸腰で臨むよりはマシというつもりで打つことになる」といっている。 発生後に予防効果の高い新ワクチンを迅速に製造する技術は「欧米より5年遅れていて、実用化には10年は必要」という状況だという。

(08-04-18)

エジプト人口保健省

 2才男児、4月13日発症、翌14日入院、現在治療継続中。H5N1ウイルスは確認されている。病死の家禽との接触はあった。エジプトでは50人の感染者を22人(致死率44%)死亡。

4月17日 World Health Organizationより

(08-04-18)

エジプト人口保健省発

 30才女性が4月2日発症し、入院したが11日に死亡した。H5N1感染が公的機関で確認されている。この女性は、病死(域は感染した)家禽との接触があった。エジプトでは、2008年1月から49人の感染者と22人(致死率44.9%)の死亡率を出している。

4月15日 World Health Organizationより

(08-04-17)

WHO発表 2003年から2008年4月15日現在のH5N1ウイルスのヒト感染者(症例数)と死亡者数

2008年

'03~'08年合計

症例数 死亡数 症例数 死亡数
アゼルバイジャン
カンボジア
中国 30 20
ジブチ共和国
エジプト 49 22
インドネシア 15 12 132 107
イラク
ラオス
ミャンマー
ナイジェリア
パキスタン
タイ 25 17
トルコ 12
ベトナム 106 52
合計 29 23 380 240

 致死率 : 63.2%

 
この表から、インドネシア、ベトナムではH5N1ウイルスが定着したと考えていいだろう。2003年からの累計では、感染者380名、死亡者240名(致死率63.2%)

4月15日 World Health Organizationより

(08-04-17)

韓国 鳥インフル拡大 

  高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)が韓国西南部で広がっている。今月3日に金堤の養鶏場で初めて確認されたあと14日までに15農場が確認され、疑わしいのは32ヶ所に上る。
 韓国の鳥インフルエンザが日本に”飛び火”する可能性があることから、日本は警戒を強めている。昨年初めに宮崎県や岡山県で確認されたウイルスも韓国の野鳥から検出されたものと同じ系統だった。
 「朝鮮半島の野鳥は暖かくなると北上するため、日本にウイルスを運ぶ可能性は冬に比べて低いが警戒の必要がある」と京都産業大・鳥インフルエンザ研究センター長の大槻公一教授。
 今月3日にH5N1ウイルスが確認された後は、日本の空港や港などで、韓国からの乗客の靴やトラックのタイヤ消毒は徹底している。    

4月15日 産経新聞より

(08-04-16)

インフルエンザの伝播に対する学校閉鎖の効果

 インフルエンザH5N1の世界的大流行に備える必要に追われている。流行前のワクチン接種や抗ウイルス剤使用は、罹病率を有意に低下させられるが、多額の費用がかかるため多くの国にとって実際的な 対策ではない。
  薬剤によらない介入を基本とする代替的な抑制戦略が好ましい選択肢になり、学校閉鎖は最も頻繁に考慮される手段である。
 しかし、現在のところ学校閉鎖による定量的データがないことから、どのくらい有効化については分かっていない。

 ここでは、フランスにおける21年間にわたるインフルエンザ患者の日ごとの数の報告を、学校が休暇の年月日を比較する。
  監視データと休暇時期を同時解析することで、流行に対する学校の役割を定量化し、大流行時の学校閉鎖の効果を予測する。

 結果)

  1. 休暇によって児童へのインフルエンザの伝播率は、20~29%低下するが、成人の接触パターンに対しては、検出できるほどの影響は認められない。
  2. 休暇によって、季節性インフルエンザ患者は16~18%(小児では18~21%)減少する。
  3. 大流行期間中の学校閉鎖を延長することにより、累積患者が13~17%(小児では、18~23%)減少する。
  4. 最大発病率が最高39~45%(児童では47~52%)減少する可能性が明らかとなった。

 要約すると、インフルエンザ大流行時の学校閉鎖の効果は「効果あり」。児童へのインフルエンザ伝播率は20%低下する。また、世界的大流行の期間中に学校を閉鎖すれば、総患者数が15%減少すると予測される。

 効果は確かに認められる。そして医療システムにかかる負荷は低減されるのが、インフルエンザの感染拡大を直ちに止められるわけではない。


 インフルエンザ、パンデミック(大流行)は2ヶ月間続くが、その間の学校閉鎖も実際には難しいことではある。パンデミックにとるべき選択肢として参考になる論文であり、少し理屈っぽくなったが、ここに掲載した。
            

Schools out for influenza (Nature 4月10日 p750~ ロンドン大学インペリアカレッジ S.Cauchemez ら)

(08-04-16) 

鳥インフル 人同士感染 海外で相次ぐ

 世界保健機関(WHO)の集計によると、8日までに世界で鳥インフルエンザ「H5N1型」により379人が発症、239人が死亡したという。鳥から人への感染がほとんどだが、ここ数年は、人から人への感染が疑われるケースもある。    

4月13日 日本経済新聞より

(08-04-15)

パキスタンでも人から人に鳥インフルエンザの感染

 厚生労働省は8日、高病原性のH5N1型鳥インフルエンザが人から人に感染したと疑われる事例が、パキスタンでも確認されたと発表した。インドネシア、中国に次いで5例目。

 4月8日 北海道新聞より

(08-04-09) 

韓国でまたH5N1

 韓国農林水産食品省は7日、同国南西部の全羅北道井邑市のアヒル飼育場で死んだアヒルから見つかった鳥インフルエンザのウイルスが、高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)と確認されたと発表した。

4月8日 産経新聞 より

(08-04-09) 

WHO 4月8日発

 エジプト保健省発表、19才男性で3月30日発症し、翌31日入院。4月4日死亡。H5N1インフルエンザと診断されている。病死の家禽との接触はあったという。エジプトでは、48例の発症と21人の死亡(致死率43.8%)。

(08-04-09)    

中国でインフルエンザ大流行の兆し

 中国の中南部を中心に今春、通常のインフルエンザが大流行する可能性がある。また、懸念されている高病原性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1)が突然変異して新型インフルエンザが発生する危険が高まっていると指摘した。(広州呼吸疾病研究所 鐘南山所長)

慶友会からのコメント

 鐘南山所長は感染症の権威で、新型インフルエンザの鳥-ヒト、ヒト-ヒト感染の症例をつかんでいるのかも知れないと慶友会では想像する。それでなければ新型インフルエンザ発生の危険性を、これほどはっきりと中国から示されたことは過去にない


 その上で、中国の対応は極めて不十分で、早急に対策を講じる必要があると強調している。
 通常のインフルエンザは3月から6月にピークを迎える可能性があると。同時に広東省では鳥インフルエンザ(H5N1)のヒトへの感染例も確認されている。

 香港では猛威をふるうインフルエンザ。全ての幼稚園、小学校、中学校(生徒数55万人)では3月13日~28日まで臨時休校(香港衛生局)。今までに4人が死亡しているが、この流行は新型インフルエンザではない。

産経新聞、IHT 3月14日 より

 

(08-03-15)

共同通信 北京発

 中国農業省は10日、今年に入って中国国内の12ヶ所で家禽の鳥インフルエンザウイルス感染が報告されていることを明らかにした。ウイルスがH5N1型と確認された。

(08-03-14)                                                               慶友会

3月10日 INTERNATIONAL Herald Tribuneより カルカッタ発

 西ベンガル州で鳥インフルエンザが発生し、最悪の事態で400万羽の鳥を殺した。カルカッタから300kmにある村で、
H5N1が検出されている。
 西ベンガルでは、1月にも鳥インフルエンザの発生があった。人での発症は今のところみられていない。

(08-03-14)                                                               慶友会

WHO 3月11日発

 エジプト保健省によると、8才男児の新型鳥インフルエンザ(H5N1)発症を報告。3月3日入院、症状は安定している。男児は、病死した家禽との接触があった。

 エジプトでは47症例、20名(致死率42.6%)の死亡。

(08-03-12)                                                               慶友会

インフルエンザ流行の推移(2008年 第9週)

 今シーズン、全国的には第5週をピークにその後は報告数が減少しており終息の方向に向かっている。

 このグラフは、国立感染症研究所感染症情報センター及び北海道立衛生研究所から発表される情報を基に作成しております。

慶友会

(08-03-10)

WHO 3月5日発

  エジプト保健省は46例目の11才男児、H5N1鳥インフルエンザ発症を報告した。
2月26日に発症し入院、3月4日危篤状態にある。

(08-03-06)

WHO 3月4日発

 エジプト保健省は、25才女性の鳥インフルエンザウイルスH5N1感染者を報告した。彼女は2月24日に症状強くなり、
27日に入院、死亡した。

 この症例では、発症前に家禽との接触があったとみられている。
 エジプトでは、45例の発症と20名(致死率44.4%)の死亡。

(08-03-06)

WHO 2月28日発

  エジプトの保健省は、2月28日、4才女児のH5N1型インフルエンザ感染を発表した。2月21日に発症し24日に入院。現在は症状落着いているという。 彼女は発症の前の週に、感染死した家禽との接触があった。

 エジプトでは44例の感染者と、19名(致死率43.2%)の死亡者。

(08-03-03)

鳥インフルエンザで51人目の死

 ベトナム保健省によると、2月26日 H5N1に感染した女性23才が死亡したことを報告した。この症例は、死んだ鶏を食べた後発症した。

 ベトナムでは51人目の死亡で、今年に入って4人目の死亡。

(08-02-28)

WHO 2月26日発

 中国保健省は、H5N1鳥インフルエンザに感染した44才女性を報告した。この症例は、2月16日発症し22日入院、25日に死亡している。また、感染あるいは死亡した家禽との接触はあった。

 中国では30例の感染と20名(致死率66.7%)の死亡。

(08-02-27)

WHO 2月26日発

 ベトナムの保健省の発表によると、23才女性がH5N1鳥インフルエンザを2月14日発症、19日入院し25日死亡。 このケースでは感染したり、死亡した家禽との接触があった。

 ベトナムでは、105例の感染と51名(致死率48.6%)の死亡。

(08-02-27)

WHO発2月22日

 中国健康省の報告によると41才男性 2月12日発症し、2月20日死亡した。この症例では感染した家禽との接触はあったという。残りの家族に関しては、今は発症してはいない。

 中国では、29例の発症と19人(致死率65.5%)の死亡者。

(08-02-23)

WHO 2月21日発

 ベトナム健康省報告によると、27才男性2月3日発症、12日入院14日死亡した。この症例は、感染した家禽との接触があった。

 ベトナムでは、104例の感染者と50人が死亡。(致死率48%)

(08-02-22)

WHO 2月21日発

 インドネシア健康省の報告によると、16才男児2月3日発症、7日に入院10日死亡。感染した家禽との接触もあり、また食肉用に感染した鶏を殺していた。

 インドネシアでは129例感染し、105人死亡。(致死率81%)

(08-02-22)

中国衛生省発

 男性22才、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染し、1月24日死亡したと発表。 感染経路は不明。 中国では28例発症し、18例死亡。(致死率64%)

2008年2月19日 産経新聞より

(08-02-20)

鳥インフルエンザ、ベトナムで49人目の死亡

  ベトナム健康省から発信。40才男性、2月2日に発症し8日入院。2月13日に死亡。このケースでは、感染した家畜との接触があったという。ベトナムでは、103例の感染と49名の死亡。(致死率は47.6%)

 コメント:鳥からヒトへの感染が増えるうちに、鳥インフルエンザウイルスの変異のチャンスが多くなる。その意味でヒト感染者数、死亡者数が意味をもつ。今後特に注目すべきは 、ヒトからヒトへの感染が確認され、増え続けていくようなら警戒のフェーズ3から4への移行を考えていく。大流行のはっきりとした兆しととらえられる。

(08-02-18)

2月12日 インドネシア発

 インドネシア健康省の発表によると、2月2日15才少女がH5N1に感染、発症。8日に入院したが危篤状態である。 この少女は、1月23日に発症した38才女性の娘である。少女は1月27,28日病気の母親と一緒だった。また、家鶏や野禽が彼女たちの直ぐ傍らに居たことも確認されている。これらの鳥が、感染源か検査中である。
彼女の感染源について調査中。

 インドネシアでは127例発症し、103名死亡。(81%致死率)

WHOニュースより

(08-02-13)

2月5日 WHOニュースより

 最初の症例は29才女性で、1月22日に症状があり28日に入院、2月2日に死亡した。 次の症例は38才の女性で1月24日に発症し、26日に入院し治療し臨床経過をみている。 インドネシアでは、126例の発症中103名が死亡(81.7%)している。

(08-02-07)

鳥インフルエンザ情報 WHO

① ベトナム 34才男性 H5N1鳥インフルエンザ 1月10日発症し、1月18日死亡。ベトナムでは102人感染者、 48人死亡(致死率47.1%)

② インドネシア 30才男性 H5N1鳥インフルエンザ 1月13日発症し、1月24日死亡。インドネシアでは120人感染者、 98人死亡(致死率81.7%)

(08-01-25)

日経新聞1月24日から

 1月23日「鳥インフルエンザ国際会議」がタイ、バンコクで開かれている。 欧米やアジアの研究者は、ヒトからヒトへの感染発生も警戒。H5N1が変異して、感染経路が拡大し、パンデミックの現実味が増していることが明らかになってきた。

 会議内容

  1. 異種間感染でウイルス変異 「H5N1が変異して大流行し、人間が大量死する可能性は否定できない」(米 ロバート・ウェブスター教授)
  2. ワクチン作成に3ヶ月以上 「ヒトからヒトへと感染する変異型ウイルスを確認した後、対応ワクチンをつくるには3~6ヶ月かかる」(オランダ  アルバート・オスターハウス教授)
  3. ウイルスの増殖を抑える薬剤 「H5N1ウイルスを培養し、一定値以上の薬剤を投与すると増殖を抑制できた」(中国 高福所長)

 国際会議は70カ国、730人が参加した。
米国が安全保障問題ととらえるほどに被害が深刻化している現状がある。
WHOによると1月20日までに世界で350人が感染し218人(致死率62.2%)が死亡した。
日本からの出席者は8人。

慶友会

(08-01-24)

鳥インフルエンザ情報 WHO

 インドネシアでH5N1鳥インフルエンザ感染118例目の16才少女が1月15日死亡。 次いで1月7日に発症した8才男児が1月18日死亡。インドネシアでは119例中97人が死亡。死亡率は81.5%

(08-01-22)

鳥インフル、人から人に 中国で初めて感染

【北京=福島香織】中国衛生省は10日の定例会見で、中国江蘇省南京市で昨年11月~12月に鳥インフルエンザ(H5N1)に感染した父子について、父親は死亡した息子から感染した、と発表した。中国で鳥インフルエンザの人から人への感染が確認されたのはこれが初めて。

産経新聞1月11日より

(08-01-11)

2003年からのH5N1鳥インフルエンザウイルスのヒトからヒトへの感染が疑われる症例(WHO報告より)

 初期の出来事として

 ヒトからヒトへの感染が疑われる症例

2004年 2月 1日

ベトナム:家族内感染があり、ヒトからヒトへの可能性は否定できない。ヒトからヒトへ可能性を 示唆する最初の報告
2004年 3月18日 ベトナム:10名の感染、2家族でヒトからヒトへの感染の可能性あり
2005年 1月27日 タ イ:母から娘へ感染が公式に説明された最初の報告
2005年 2月 2日 カンボジアで初めての人感染(死亡)
2006年 1月 5日 トルコで初めての人感染
2006年 1月30日 イラクで初めての人感染、15才少女
2006年 3月20日 エジプトで初めての人感染、30才女性
2006年 5月18日 インドネシア:大家族(4家族)からの発症 。日を変えて、それぞれ総勢7名発症。ヒトからヒトへ 感染の可能性が否定できない
2006年 9月14日 インドネシア:15才の妹から27才の兄に感染した可能性がある。ヒトからヒトへの感染 の可能性あり
2007年 3月20日 中 国:H9N2鳥インフルエンザに9才少女が感染、軽症
2007年 5月25日 英 国:4名が低病原性H7N2鳥インフルエンザに感染
2007年 8月15日 インドネシア:76%が家禽との接触があり 24%が感染源が固定できない
2007年12月14日 ミャンマーで初めての人感染、7才少女
2007年12月15日 パキスタンで初めての人感染、8名

 ※年月日で示したものは、ヒトからヒトへの感染の可能性を示唆する症例

慶友会

(08-01-08)

インフルエンザ感染状況

 WHO/EPR 2007年12月18日

 インドネシア保健省は、47才男性の鳥インフルエンザA/H5N1感染の死亡を報告した。インドネシアでは115名の感染者のうち、93名(80%の死亡率)が死亡している。

 1月2日(2008年)
エジプト健康人口省は、H5N1鳥インフルエンザヒト感染の2例を報告した。1例は25才女性で12月26日に発症し、入院したが12月30日死亡した。もう1例は36才女性で12月26日発症し入院。12月31日に死亡が確認された。この2例はそれぞれ感染した家畜との接触があった。エジプトではこれまで43名の感染者のうち18名(42%死亡率)が死亡している。

 1月3日
エジプト健康人口省は、50才女性のH5N1感染者を報告した。12月31日に死亡。43名(44名)の感染者のうち19名(44.2%死亡率)が死亡。

慶友会

(08-01-04)

年末もインフルエンザに注意が必要

 厚生労働省からの報告では、インフルエンザの定点当りの報告数は2007年第42週以降増加している。第49週は、3.98(報告数18868件)であった。都道府県別にみると、北海道、和歌山県、青森県、岡山県、兵庫県の順となっており、患者報告数の急増が続いている北海道をはじめより広範囲に患者発生数の増加が目立つ。年齢別でみると、5歳から9歳が約半数を示していることより、学校の冬期休暇が全国的に始まるまでは増加の拡大が予想される。

慶友会

(07-12-27)

鳥インフルエンザ流行状況

(インドネシア)
インドネシア保健省から新たな鳥インフルエンザウイルスA/H5N1亜型感染患者2件の報告があった。1件目は、バンテン州タンゲラン市で装飾した草花を道路わきで販売して28歳男性が12月1日に発症、12月10日に鳥インフルエンザ委託病院で死亡した。患者の仕事場の近くに鳥かごがあり、感染源を調査中。2件目は、バンテン州タンゲラン市出身の47歳男性が、12月2日に発症し、12月9日に入院した。感染源については、調査中。 インドネシアでは、これまでに確定された患者115名中92名が死亡している。

(ミャンマー)
ミャンマー保健省は、同国で始めてトリインフルエンザウイルスA/H5N1亜型感染患者を確認した。この患者は、11月21日発症し、11月27日に入院し現在は回復している。発病の1週間前に患者の自宅付近で家畜の大量死が発生していたことが判明しているが、今までのところ、患者との接触者全員が健康状態に問題なく、現地での新たな患者は報告されていない。

(パキスタン)
パキスタン保健省は、WHOに対してPeshawar地区での8名の鳥インフルエンザウイルスA/H5N1亜型感染疑い患者発生を報告した。現在、1名は回復し、更なる疑い患者2名がその後死亡している。 パキスタンでは、2006年以降、家畜での鳥インフルエンザウイルスA/H5N1亜型感染事例が複数発生している。2007年には、野鳥での感染事例も報告されており今後も注意が必要である。

慶友会

(07-12-27)

H5N1型ウイルス続報

 今月に入ってパキスタン、ミャンマーで初めてのH5N1型ウイルスの人感染例が確認されたことは既に報告した。8人に感染し2人が死亡したが、世界保健機関(WHO)のデビッド・ヘイマン事務局長補は、「限定的な例だが、人から人に感染した可能性はある」という。
インドネシア、タイでも人から人に感染したとみられる例もあり、変異したH5N1の出現か。そうであれば一気に感染拡大しパンデミックになる可能性がある。注意深く、情報をチェックしていく必要がある。

慶友会

(07-12-22)

今年の年末のインフルエンザは大丈夫?

 厚生労働省からの報告によると、インフルエンザに感染した人は、2007年42週以降増加傾向にあり、第48週(11月26日~12月2日)には、10794件であった。例年よりも早い流行を示している。

インフルエンザの発生状況(2000年~2007年)

  都道府県別で見ると、北海道が最も多く、ついで岡山県、和歌山県、兵庫県、青森県、神奈川県、千葉県と続いており、北海道をはじめ、より広汎な地域での患者発生数が目立っている。更に、北海道に着目してみると、札幌市では現在も増加しているが、旭川市では第47週(11月19日~11月25日)を境に減少傾向。ただし、北海道全体でみると、まだ増加傾向にあるため、今後も注意深く見守る必要がある。

 インフルエンザのタイプとしては、38~48週までには、265件中247件がAH1亜型で全体の93.2%を占めている。AH3亜型については、16件と全体の6.0%、B型は、2件で全体のわずか0.8%という結果であった。つまり、現時点における国内インフルエンザ流行の原因ウイルスの大半はAH1亜型。このタイプに注目し、過去と比較しても、今年は例年よりも早い傾向になっている。ちなみに、去年は、B型が主たる感染ウイルスであった。

感染症発生動向調査 週報(IDWR) 2007年48週(第48号) より

(07-12-20)

中国からの鳥インフルエンザ流行状況

 中国衛生部によると、新たな鳥インフルエンザA1H5N1亜型の発生を報告した。患者は、江蘇省の24歳男性で、11月24日に発症し、11月27日に入院したが、12月2日に死亡。この患者の父親52歳も12月3日に発症し、直ちに治療のため病院に搬送された。
中国では、これまでに診断確定した患者27名中、17名が死亡したことになる。

感染症発生動向調査 週報(IDWR) 2007年48週(第48号) より

(07-12-19)

パキスタンとミャンマーでH5N1鳥インフルエンザがはじめてヒトに感染

 先月パキスタンで6人が感染し、少なくとも1人が死亡したと政府の発表があった。6人はH5N1の感染が確認されており、南アジアでは初めてのケースである。またミャンマーでは7才の少女が11月21日にH5N1に感染したが、入院し回復しているとWHOは報告している。

IHT12月17日(AP)ハノイ発
※IHT : International HeraldTribune

(07-12-19)

H5N1インフルエンザのヒト-ヒトへの感染?

 12月4日のIHTで中国人男性(24才)が、H5N1で12月2日に死亡したと報道され同時に、この男性の父親(52才)が感染していることが判明した。

 鳥インフルエンザのヒトからヒトへの感染症は昨年のインドネシアで疑われる事例があった。今年に入ってはこの事例では仲介のブタや鳥が関係していないことからヒトからヒトへの感染の可能性もあり。

 H5N1の変異があるかとその後の経過、感染の拡大を注意していたが、限局感染で終ってほっとしている。しかしこれからも注意深く、H5N1に限らず新型ウイルスの可能性あるものをチェックしていく。

慶友会

(07-12-17)

インフルエンザ、東から西へ流行拡大

 今季のインフルエンザ流行の立ち上がりは例年と比べて1ヶ月ほど早く、観測史上最速の流行到来となっている。

  インフルエンザの流行は、例年九州から流行が始まり、中部、関東と西から東に流行が広がるが、ここ3、4年は東から西に流行が広がる傾向があり、今季は北海道で46週(11/12~11/18)に全国の4割の患者数を占め、関東、近畿地方でも患者数が増加している。

Japan Medicine 12月3日 より

(07-12-03)

JAMA 2007:298:644-654

 Mankel Hらによると、インフルエンザ大流行時は非薬物的介入の実施も重要という。学校閉鎖と集会中止は、週間過剰死亡率(EDR)の低下と有意な関連を示した。また、死亡率がピークに達するまでの時間が延び、ピーク時の死亡率低下、全死亡率の低下が見られた。

 結 論

 1918~1919年のインフルエンザ大流行時、非薬物的介入(学校閉鎖、市民の集会中止、感染者の隔離)の早期実施、継続ならびに包括的適用は被害の軽減と深く関連していた。

 パンデミック対策として、有効なワクチンおよび予防・治療用医薬品の開発・製造とともに、非薬物的介入を検討すべきである。

コメント: 1918・19年(大正7年・8年)の旭川地域での流感(スペインかぜ)の新聞記事(北海タイムス)を分析して、混乱して取り乱している様が時系列でみると良くわかる。学校閉鎖や、集会中止、感染者の隔離の大切さを再認識した。 SARSで施行した湿地訓練をまた改めてやってみようと思う。 慶友会

(07-11-19)

新型インフルエンザ対策でワクチンを備蓄

日本医事新報 NO.4355 2007年10月13日号から

 新型インフルエンザ対策では、54億4600万円を要求。今年度の3400万円に比べ大幅増となった。そのほとんどがワクチン買上費で、プレパンデミックワクチンの製造・備蓄を行う。

(07-11-09)

糖尿病とインフルエンザワクチン

 Medical Tribune 11月1日号から 「糖尿病患者は免疫系に障害があり、重度なインフルエンザ合併症リスクが高いと考えられる。しかし米国では、多くの糖尿病患者がインフルエンザワクチン接種をうけていない。」と全米感染症財団のウィリアム・シャフナー副理事長はいう。 その上で、「糖尿病患者の治療に当たるすべての医療従事者は、全糖尿病患者がインフルエンザ予防を行うように努力する必要がある」と述べている。

 因に、糖尿病患者に対するインフルエンザワクチンの有効性は既に立証されており、18-64才の患者を対象とした研究では、ワクチン接種により合併症が72%減少した。(Diabetes Cane 2006;29:1771-1776)
別の研究では、小児・成人糖尿病患者の入院率が79%減少した。(Epidemiology and Infection 1997;119:335~341)

(07-11-05)

インフルエンザ流行予測 ・・・今シーズン('07~'08)は中流行か?

インフルエンザ流行予測(2007年から2008年にかけて)

  1. 昨シーズンの流行の規模は、中流行でした。周期的にはここ10年間、大、中、中、小、小、中、中、大、中、中流行と経過しています。ここ5年間は、小流行もなくほぼ中流行が続いています。抗体保有率が多いとも少ないとも言い難い状況で、今年も中流行規模以上にはなると考えます。
  2. ウィルスの型でみると、昨シーズンはA香港型(H3N2)とB型が主流で、Aソ連型(H1N1)が協調して中流行でした。 A香港型(H3N2)は、ここ18年間連続して出現しています。今年も続くと考えます。Aソ連型(H1N1)は、2年連続して出現しました。ただその前4年は出現していません。これは継続するかどうか難しいところです。B型は一年おきに流行する傾向がここ10年の統計としてあり、今年は出現しない年にあたります。 Aソ連型(H1N1)が出現しA香港型(H3N2)と協調、そしてB型も出現すれば流行規模は小さくなります。しかし、Aソ連型(H1N1)が出現せずA香港型(H3N2)とB型の組み合わせになると、流行規模が大きくなる傾向があります。B型が出現せずA香港型(H3N2)のみの場合、過去は中流行でした。
  3. 今年の6月~8月の降水量をみますと、北日本で少なく東日本と西日本日本海側で平年並み、南西諸島と西日本太平洋側では多かったですが、流行規模が小さくなる因子になる程の大雨ではありませんでした。

  したがって全体的に、今年の冬のインフルエンザ流行の規模は中流行以上で、A香港型(H3N2)とB型のときは大流行、A香港型(H3N2)のみで中流行、A香港型(H3N2)とAソ連型(H1N1)とB型の組み合わせでも中流行になると予測します。
  また、世界的に感染力の強い新型ウィルスが近々現れてくるだろうと心配されています。この場合は全く異なります。この点は要注意です。

インフルエンザへの備え

インフルエンザへの備えはワクチン接種が一番です。特に、お年よりの方や小さなお子さん、受験生の方などには強くお勧めします。現在、インフルエンザワクチンの予防効果は決して100%ではありませんが、60%~80%あると言われています。接種は、インフルエンザ流行前の11月頃からがよいでしょう。

慶友会

(07-10-22)