■ インフルエンザ備蓄ワクチン株 厚労省、新型に備え変更

                                                                                                           …日経新聞 10月23日付より

 
厚生労働省は新型インフルエンザの発生に備えて製造・備蓄を進めているワクチンのもとになるウイルス(ワクチン株)の一部を「クレード2」に変更する方針だ。今年度中に約五百万人分を備蓄する。

国内のワクチンメーカーは九月から、「クレード1」系統のウイルスをもとにワクチンの製造を開始した。しかし、「クレード2」系統のほうが新型インフルエンザウイルスに変異する可能性が高いという。

(06-10-23)


■ 鳥インフルウイルス 遺伝子変化を複数発見

                                                                                                           …日経新聞 10月23日付より

世界保健機関(WHO)のチームは、鳥インフルエンザウイルスの中で人に感染しやすいタイプに遺伝子が変化したウイルスを新たに複数発見した。

 発見したのは高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)のうち、「クレード2」と呼ばれる系統のウイルスである。また、ウイルスが増殖するときに使う酵素の遺伝子が、鳥の体温に近い42℃よりも人の体温に近い37℃でよく働くような構造にもなっていた。

WHOインフルエンザ協力センター長を務める国立感染症研究所の田代真人ウイルス第三部長は、
「(人に感染しやすく変化したウイルスが)見つかる頻度が高まっている」と指摘する。

(06-10-23)


■ 鳥インフルエンザで54人目の死者

                                                                                                      …CNNニュース 10月16日付より

 
インドネシア鳥インフルエンザ情報センターは16日、H5N1型鳥インフルエンザに感染したバンドン在住の67歳の女性が15日に死亡したと発表した。高齢者の感染死は今回が初めて

鳥インフルエンザによる同国内の死者は、これで
54人目。53人目は11歳の少年で、14日夜に死亡した。

(06-10-17)


■ インフルワクチンで4人に後遺症

 
厚生労働省発表の「医薬品・医療機器等安全性情報第228号」によると、2005年度のインフルエンザワクチン接種による副作用報告は139件(102名)で、そのうち4人に感覚障害などの後遺症があったことが明らかになった。

 副作用のなかで報告が多かったのは肝機能障害(14件)、発疹(11件)、アナフィラキシー様症状(10件)、発熱(10件)など。

 また、後遺症が出た4名のうち、「接種との因果関係が認められる」としたのは1名(10歳未満少女、注射部位に傷跡が残る)のみであった。

(06-10-16)


■ インドネシアの女性に鳥インフルエンザの陽性反応

                                                                                                              …IHT 10月12日号より

インドネシア厚生省は今週水曜日、10月7日から入院中の女性に鳥インフルエンザ検査の陽性反応が出た、と発表した。

67歳になるこの女性は鶏と接触していた。

(06-10-13)


■ 1918年に大流行したインフルエンザの研究
The 1918 pandemic

                                                                                                            …nature;2006:443 578pより

 
1918〜1919年のインフルエンザの大流行により、世界中でおよそ5000万人が死亡した。1918年のヒトインフルエンザ症例の解剖検体を現代の組織病理学的手法によって解析したところ、広範におよぶ肺水腫、出血および気道上皮の急速な破壊をともなう急性限局性気管支炎、および肺胞炎による肺の重大な損傷が明らかになった。

 今回マウスを使った研究から、1918年のウイルス株に含まれる8つの遺伝子のすべてをもつウイルスは、そのうちのいくつかだけを含むウイルスより、はるかに大きな炎症応答と細胞死応答を引き起こすことがわかった。この強烈な免疫応答は1918年ウイルスの感染に特徴的な重症の免疫的病変の一要因である可能性がある。

(06-10-13)


■ 鳥インフルエンザの治療薬

                                                                                                  …Jamic Journal 2006年10月号より

 
Peregrine Pharmaceuticals社は、このほどH5N1鳥インフルエンザの治療薬・bavituximabの前臨床試験に成功したと報道した。
 鶏の卵で、H5N1鳥インフルエンザの増殖をbaviuximabが抑制した。
 同社は、来月からヒトを対象として、臨床試験に入るとしている。

(06-10-03)


■ インドネシアの鳥インフル感染死者52人に ヒト−ヒト感染の疑い

                                                                                                   …9月29日付 日経新聞(HP版)より

 
インドネシア保健省は28日、首都ジャカルタに近い西ジャワ州バンドンで鳥インフルエンザにより20歳の男性が死亡したと発表した。同国での感染死者は52人となった。同じ症状で男性の兄が24日に死亡、妹も重体のため、世界保健機関(WHO)は人から人に感染した可能性があるとして調査を始めた。

 同省によると、死亡した兄弟は死んだ鶏から感染したとみられるが、15歳の妹は鶏と接触しておらず、人同士で感染した疑いがあるという。WHOは同国発の新型インフルエンザの世界的な流行につながる危険性もあるとして調査に着手した。

(06-09-29)


■ 鳥インフルエンザ、タイで今年3人目の死者

                                               …9月26日付 newsclip.beより

 26日のテレビ報道によると、東北部ノーンブアラムプー県で先月死亡した農家の男性(59)の死因が鳥インフルエンザ・ウイルス(H5N1型)だったことが確認された。タイで鳥インフルエンザによる死者が確認されたのは今年に入り3人目、04年以降の累計は感染者25人、死者17人になった。

 男性は飼っていたニワトリが40羽が死亡した後、体調を崩し、7月14日に入院、8月10日に死亡した。


(06-09-28)


■ H5N1型インフルエンザ情報 − インドネシアの鳥インフルエンザ流行状況

                    …厚労省/国立感染症研究所IDWR感染症週報(9月4日〜9月10日)より


 2006年3月と5月の症例2例を確定した。

 1例目の患者は5歳男児で、2006年3月4日に発症し、6日に入院し、19日に死亡した。患者は自宅の近所で発病した家禽に曝露されていたことが判明した。

 2例目の患者は27歳男性であり、15歳の妹(2006年5月17日に発症)についての接触者調査の際にみつかった。5月28日に発病したが、症状は軽く数日で回復した。
 この男性は、発症前数日間は妹の看病のために大部分を病院内ですごしたため、発病したり死亡した鳥類との接触はなかったと報告した。調査により、男性は妹の入院中に曝露を受け、
感染原因としてヒト・ヒト伝播が除外できないと結論された。

 今回、さかのぼって症例が確定されたことにより、インドネシアでの合計患者数は65名となった。このうち、49名が死亡している。

(06-09-27)


■ H5N1型インフルエンザ用不活性化全粒子ワクチンの、安全性と免疫原性
Safety and immunogenicity of an inactivated adjuvanted whole-virion influenza A (H5N1) vaccine

                                             …The Lancet 2006;368:991pより


方法:18〜60歳の120人を、偽薬を投与する群(24人)とワクチンを投与する群にランダムに振り分け、さらにワクチンの赤血球凝集素含有量をそれぞれ1.25μg、2.5μg、5μg、10μg(各24人)とし、接種を0日目と28日目に2回行った。
 血清のサンプルを0日目・14日目・28日目・42日目・56日目にそれぞれ採取し、赤血球凝集抑制試験とウイルス中和試験を行った。

結果:ワクチンを投与した4つの群すべてで、初回投与後に抗体反応が起こった。また、2回目のワクチン投与後、免疫反応率が最も高かったのは10μgの群であり、78%が陽性反応を示した。

考察:全粒子ワクチンの使用は、インフルエンザ大流行の予防策としてWHO(世界保健機関)が推奨している、抗原を節約する方法により適しているといえるだろう。


日中友好病院(北京)
Jiangtao Lin、Nan Su、Zhenshan Zhang、Meng Yang、Ruihua Sun(医学博士)

Sinovac Biotech社(北京)
Jiansan Zhang、Zhenshan Zhang、Yuxuan Liu、Su Lin、Mei Ji (理学修士)、Jiangting Chen、Qiang Gao、Yan Liu、Xu Wang(理学士)、Weidong Lin(経営管理学修士)

国立感染症予防管理センター、省立感染症予防管理研究所(北京)
Xiaoping Dong博士

中国疾病予防管理センター(北京)
Zijian Feng理学修士、Yu Wang博士

中国薬品生物製品検定所(北京)
Hanhua Fang、Changgui Li理学修士

国立生物基準管理研究所(イングランド・ハートフォードシャー州 ポッターズバー)
John Wood博士

(06-09-26)


■ インドネシアの鳥インフルエンザ死者、50人に…CNNニュース、日経新聞 9月22日付

 
インドネシア保健当局は22日、同国東ジャワ州の11歳少年が高病原性の鳥インフルエンザで死亡した、と発表した。これで、同国の鳥インフルエンザ死者数は、世界最大の50人に達した。

当局によると少年は、インフルエンザ様の症状が出て数日後に入院したが、入院後数時間たった今月18日に死亡したという。検査の結果、鳥インフルエンザH5N1型ウイルスの感染が確認された。

(06-09-25)


■ 鳥インフルエンザ流行、最大で234兆円の経済損失に

 世界銀行は、鳥インフルエンザ(H5N1型)の世界的流行の発生による経済損失額が、最悪の場合
世界の国内総生産(GDP)の3%強に相当する2兆ドル(約234兆円)になるとの予想を発表した。
 世界銀行のジム・アダムス副総裁は、鳥インフルエンザウイルスが大流行すれば経済損失の1兆ドル突破は確実で、最悪の場合2兆ドルに達すると述べた。
 突然変異によって、人から人へ感染するウイルスが発生した場合、国連の試算によると最大で1億5000万人が死亡するとみられている。
 米国立衛生研究所のワクチンは生きているH5N1型ウイルスをワクチン開発に使用しているため、変異したウイルスにも効果が高いと指摘されており、期待を集めている。

(06-09-20)


■ インドネシアで鳥インフル死者49人に 世界最悪・・・産経新聞 9月15日付

 世界保健機関(WHO)は14日までに、インドネシアの首都ジャカルタ郊外で3月に死亡した男児(5)が高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染していたことを確認した。同国の累計死者は計49人となった。
 同国の死者は世界で最も多く、対策の遅れでさらに増え続けている。

(06-09-20)


■ H5N1鳥インフルエンザの新しい薬剤設計方針・・・Nature 9月7日号より
The structure of H5N1 avian influenza neuraminidase suggests new opportunities for drug design

 H5N1の型名は、ウイルス外被のタンパク質であるヘマグルチニン(H)とノイラミニダーゼ(N)をとって命名されている。
 どちらのタンパク質にも、いくつかの異なる型がある。
 ノイラミニダーゼは、ウイルスが感染した細胞から脱出して新たな細胞を攻撃するのを助けるタンパク質で抗インフルエンザ薬タミフルとリレンザの標的である。
 A型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼは遺伝学的に異なる2つのグループを構成する。
 グループ1にはトリH5N1ウイルスのN1ノイラミニダーゼが含まれ、グループ2には現在使われている薬剤(タミフル、リレンザ)の構造ベースの設計の際のN2およびN9の酵素が含まれている。
 今回、N1、N4、N8が決定された。
 先の2つ(N2、N9)と比較すると、これらには活性部位の隅にくぼみがあり、この部位を標的とする薬剤の開発は、新たな抗インフルエンザ薬として期待できる。

 MRC国立医学研究所(英) R J Russell et al.

 (06-09-13)


■ インフルエンザに対する勧告:早く、強くたたくこと・・・IHT 9月11日付より

 「『Hit Hard and hit early』というパラダイムは、H5N1型インフルエンザに関しては本当によくあてはまります」と、オクスフォード大学でウイルス学を研究しているMenno De Jong医学博士は言う。
また彼は、過剰な免疫反応を抑えるため、医師はタミフルのような抗ウィルス性治療薬とともに抗炎症剤を処方するようにすべきだと付け加えた。

 鳥インフルエンザで死んだ人のうち、特に13名が非常に高いレベルのウイルスに感染していたことが明らかになった。また彼らは免疫システムの炎症応答を引き起こす化学物質、サイトカインとケモカイン(※)の濃度が高かった。 

 サイトカインの過剰産生は致命的な肺炎を引き起こす。これは「サイトカイン・ストーム」と呼ばれ、健康な若者が1918年のスペイン風邪大流行で多数死亡したことを説明する主な理論となっている。
 ヤング・アダルト(男性でいう27〜35歳ぐらい)はより強い免疫システムを持っていることも知られている。このことは第一次世界大戦の軍事キャンプにおける、新兵のインフルエンザによる大量死によって説明されている。

 死亡した患者のうち、ほとんどはウイルスが肺だけでなく血液からも検出されている。肺からウイルスが血中に漏れ出したのではないか、とDe Jong 医学博士は説明する。

 De Jong博士はさらに、鳥インフルエンザウイルスは鼻の粘膜よりものどを検査したほうがウイルスを検出しやすく、ふつうの風邪と正反対であり検査をする医師にとって有用であること。また直腸検査によって明らかになったこととして、患者の下痢によってウイルスが拡散している可能性があることも述べた。

インフルエンザの専門家は、のどと鼻から多量のウイルスが検出されたことに驚いた。以前の研究では鳥インフルエンザは普通のインフルエンザと違って肺の奥にある細胞に結合するため、たやすく感染しないはずだったのである。

 De Jong博士は、これにはいくつかの解釈ができるとした。
 のどのウイルスは肺から痰として吐き出されたものかもしれない。
 また、立証はできないがウイルスに抵抗力のないままに生まれる人もいるかもしれないと考えられる。ウイルスの大流行が起こる際にはまず家族内で感染が起こることから、この説が提唱された。
 さらには、ベトナムで隔離されている鳥インフルエンザ数種において、ウィルス学者がかねてから危惧していた遺伝子の突然変異がはじまったとする研究結果もある。
 現在、インフルエンザの専門サイトで、生物の腸内より低い温度条件下において従来の20倍以上のスピードで繁殖したという、PB2遺伝子のE627K部分が変異したウイルスについて議論がさかんである。

※ケモカイン…白血球の遊走を誘導する、サイトカインの一種

(06-09-12)



■ H5N1型鳥インフルエンザのテスト所要時間が大幅に短縮 ・・・ 8月30日 IHT より

"Fluchip"を持つKathy Rowlen教授(コロラド大) アメリカ厚生省の発表によると、12時間未満で検査できる詳細な鳥インフルエンザのためのテストが開発された。これにより、H5N1型鳥インフルエンザの診断に必要な時間はすくなくとも1日から一週間、あるいはそれ以上短縮される。
 この新しいテストである"Fluchip"(鳥インフルエンザ用検査チップ)は、少量の遺伝子物質を増幅することができる研究所ならどこでも実行でき、さらにサンプルは冷凍しておく必要がない。
 CDC(米国疾病予防センター)インフルエンザ予防局のNancy Cox局長は、今週月曜日に「このチップによって、H5N1ウイルスに関する多くの情報がまもなく得られるだろう」と述べた。また、このテストの作成を発表したNIAID(国立アレルギー・感染症研究所)のAnthony Fauci理事は、国際的なインフルエンザ監視活動にとってまことに貴重な"めざましい進歩"となるかもしれない、とした。
 さらに、テスト開発チームを率いたコロラド大のKathy Rowlen教授によると、2年以内に研究用のより高度なバージョンができるかもしれないとのことである。またCox氏によると、インフルエンザの突然変異種において、新種ウイルスのRNA(リボ核酸)の範囲をも追加できるそうである。
 さらに、何十個ものチップを同時に検査することが可能なので、大規模なテストがさらに速くなる可能性がある。

 写真:"Fluchip"を持つKathy Rowlen教授(コロラド大)

(06-08-31)


■ 中国に鳥インフルエンザの情報開示を要請 川崎厚労相 ・・・ 8月28日付 産経新聞より 

 川崎二郎厚生労働相は27日、高強衛生相と会談し、中国での鳥インフルエンザ感染拡大を懸念する立場から「田舎で起きた例もオープンにしてほしい。日本もできることは協力したい」と述べ、情報開示の徹底を要請。「鳥インフルエンザ問題では連携すべきだ」(厚労相)との認識で一致した。

(06-08-29)


■ ワクチン接種をした家禽に広がる、H5N1の無症候性蔓延 - 鳥インフルエンザワクチンの問題点

・・・The nature;2006:442 757pより抜粋

 ベトナムなどの国々では、症状の出ない抗原変異株のインフルエンザH5N1亜型ウイルスに感染した家禽や野生鳥類の間で、H5N1型鳥インフルエンザの「症状のみられない蔓延」が起こっているらしい。
 このことから、H5N1ウイルスに対するワクチンを家禽に接種してもこれと同様の事態となり、集団発生が発見される前に集団間で感染が起こるリスクを高めてしまいかねないと懸念されている。
 数値モデル研究から、この心配がかなり的を得ていることが示唆された。ワクチンが個々の鳥には有効であっても、集団のレベルでは予防効果が不十分なため、ワクチン接種をした集団で「無症候性蔓延」が起こる可能性があるのである。

(06-08-29)


■ 鳥インフルエンザのデータを共有 ワクチン開発や感染 ・・・ 朝日新聞、Nature(電子版)8月24日付

 世界で感染拡大が続く鳥インフルエンザについて、欧米の研究者らが、世界中の研究者がデータを共有するための国際的枠組みづくりを呼びかけている。ノーベル賞受賞者6人を含むインフルエンザ研究者ら70人が計画に賛同しているという。

 この枠組みに参加する科学者は、自分が持っているデータを提供したり、共同で分析した結果を論文などで発表したりすることになる。

 今回の呼びかけの背景には国や研究者の思惑、知的所有権といった問題を乗り越えて、世界中の研究者に迅速なデータ提供をできるようにする狙いがある。

(06-08-25)


■ 鳥インフルエンザ致死率58% ワクチン開発急務 ・・・ Sankei Web 8月23日付

 鳥インフルエンザ(H5N1型)による人への感染が止まらない。 世界の累計死者数は141人、致死率は58.8%にのぼる。ウイルスが変異し、人から人への強い感染力を持つ新型インフルエンザが発生してもおかしくない状況だ。世界各国の医薬品メーカーや研究所は新型インフルエンザ発生に備え、ワクチン開発にしのぎを削っている。
 英医薬品大手グラクソ・スミスクラインは今年7月、H5N1型の人へのワクチンについて臨床試験の結果を発表した。同社独自の免疫増強剤を使った方法で作ったワクチンを400人に対して接種し、うち80%で有効な結果を得たという。同社は、今年中にワクチンの承認申請を行うとしている。
 日本では国立感染症研究所と国内4社のワクチンメーカーが共同で、グラクソ・スミスクラインとは別の免疫増強剤を使った方法で作ったワクチンを開発中だ。現在、初期の臨床試験の段階で、安全性と効果を確認できたという。今後、治験者を増やし、来年には承認申請する予定だ。
 現在、開発中のワクチンはすべて2004年、ベトナムの感染患者から分離したウイルス株をもとにしている。しかし、昨年後半から今年前半にかけ中国、欧州、アフリカに広がっているウイルスや、現在ハイペースで死者がでているインドネシアのウイルスは、ベトナムのものとは系統が違っている。世界保健機関(WHO)は今月18日、インドネシアを含め別の3種類のウイルス株について新たにワクチン開発する必要性を指摘した。
 国立感染症研究所の田代真人・ウイルス第3部長は「いつ、どのウイルスが新型インフルエンザになるか分からない。開発中のワクチンが新型に効果があるかどうかも不確定だ。しかし、実際に発生したときに即応できるよう、インドネシア株も含めあらかじめ可能性の高いワクチンを開発し、備蓄する必要性がある」と話している。

(06-08-23)


■ 高脂血症治療薬(スタチン)がインフルエンザに効果?  ・・・ Medical Tribune 8月17日付

 David Fedson博士(ヴァージニア大学)はClinical Infections Diseases(2006;43:199-205)に「スタチン系薬(スタチン)(※)はインフルエンザ大流行の規模を大きく変える可能性がある」と発表した。
 

 Fedson博士は米国感染症学会(IDSA)インフルエンザ大流行対策委員のメンバーの1人で、スタチンとインフルエンザについて

  1.  インフルエンザと急性冠動脈疾患には関連があり、インフルエンザウイルスはヒトの血清で有害な炎症作用を引き起こす。
     スタチンには心保護作用、抗炎症作用、有益な免疫調節作用があることから、インフルエンザ患者に有用である可能性がある。 
  2.  敗血症と急性肺障害など致死的な感染症を発症した患者に対して、スタチンが好ましい影響を与える可能性 を示すエビデンスが得られている。
      これらの疾患の感染症と炎症性の特徴の一部には、インフルエンザウイルスと共通のものがある。

 博士は、スタチンを服用しているインフルエンザ患者の入院率と死亡率を検討し、スタチンが効果があるかどうかの確認をすべきであるという。 もし低下が認められれば、予防のためにも治療にも使えるなら発展途上国でも入手可能であるコストの面からも有用であろうと。
 抗インフルエンザ薬のタミフルは5日間投与で60〜90ドル(6600円〜9900円)、スタチン(ジェネリック薬)の5日間投与は1.75ドル(193円)

※ スタチンは高脂血症治療薬で、通常よく使われているクスリ。メバロチン、ローコール、リピトール、リピリル、リポバスなどが知られている

コメント: スタチンがインフルエンザに有効かどうかは、疫学的な調査が必要であり、ここでは1つの報告として取り上げた。予防的に使用するなら、2ヶ月〜3ヶ月は投与していくことになる。スタチンが重篤な副作用のあるクスリではないので、高齢者に使用してみる価値はあるかも知れない。(慶友会)

(06-08-23)
 

■ 鳥インフルで46人目の死者 ・・・  8月21日 産経新聞

 ジャカルタからの報道によると、インドネシア保健省当局者は20日、17日に死亡した西ジャワ州の女性(35)が鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染していたことを確認、世界最多である同国の累計死者数は46人となった。今月上旬には女性の娘(9)が同じ症状で死亡していることから、保健省は「人から人への感染が起きた可能性がある」とみている。また、女性が住んでいた村では現在、10人以上が感染を疑われており、人間に容易に感染するようウイルスが変異した可能性も含め、同省で調べている。

コメント: 直接人から人への感染が起きたとすると、鳥インフルエンザの感染段階はPhase 3(人から人への感染が起こっていないか、または非常に少ない段階)からPhase 4(人から人への感染が増加傾向にあると認められる段階)へと移行しているのかもしれない。
(慶友会)

(06-08-22)


■ 中国湖南省で鳥インフルエンザ・家禽21万7000羽を一斉処分 ・・・ Nikkei Net、8月17日付より抜粋

 中国農業省は16日、湖南省長沙市内の農場で家禽への高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)感染が確認されたと発表した。
 同省によると、この農場では今月上旬、家禽約1800羽が相次いで死んだ。地元畜産当局が検査したところ、H5N1型ウイルスを検出した。
 湖南省当局は感染拡大防止のため、この農場の家禽約21万7000羽を一斉に処分したという。

(06-08-17)


■ 米で弱毒型の鳥インフルエンザウイルス検出 ・・・ 8月15日 産経新聞より

 米農務省は14日、ミシガン州の野生のコブハクチョウ2羽から、弱毒型とみられる鳥インフルエンザウイルスを検出し、確認検査を進めていると発表した。  米国にまだ上陸していない高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)の監視強化策の一環として実施されているサンプル採取で感染が判明。1次検査で、ウイルスがH5N1型である可能性が示された。
 しかし、ハクチョウに病気の症状がなく、北米では過去に弱毒のH5N1型ウイルスが野鳥から検出された例があることから、アジアなどで猛威を振るうH5N1型とは別物だと同省はみている。
 同省は今回、内務省、厚生省の当局者とともに緊急記者会見を開催。「騒ぎ過ぎ」との反応が出ることを意識したのか、当局者の一人は「円滑で効果的な連携が可能だと示すことができた。もっと懸念すべき事態が起きてもきっとうまくいくだろう」と話していた。

(06-08-16)


■ 新疆自治区で鳥インフルエンザ感染者を確認 ・・・ 8月15日 朝日新聞より

 中国衛生部は14日、新彊ウイグル自治区吉木薩爾(ジムサル)県で先月死亡した農民の男性(62)が高病原性鳥インフルエンザに感染していたことを明らかにした。男性は6月19日に発熱や肺炎などを発症。病状が急速に悪化し、7月12日に治療の甲斐なく死亡した。疫学調査によると、男性は発症前の1ヵ月間は外地へ出ておらず、鳥インフルエンザ感染者や、病死した家禽類との密接な接触もなかった。

 同自治区の疾病予防抑制センターが発症後14日目の男性の咽頭ぬぐい液とうがい液の検体を調べた結果、H5亜型ウイルス核酸が検出された。中国疾病予防抑制センターの再検査でも、H5N1型ウイルス核酸が検出された。慎重を期すため、同センターは7月16日に男性のうがい液の検体に第3世代H5N1型ウイルス分離を行ったが、これも陽性を示した。同センターは8月2日に、残りの標本に対し再度ウイルス分離を行ったが、これも咽頭ぬぐい液、うがい液の検体共に陽性を示した。

(06-08-16)


■ 高用量インフルエンザワクチンが高齢者の免疫強化に有用 ・・・ 8月10日 Medical Tribuneより

 ベイラー医科大学(ヒューストン)のWendy A. Keitel博士らは、高用量のインフルエンザワクチンは重大な副反応を起こすことなく高齢者の免疫応答を強化させ、易感染者のインフルエンザに対する防御を増強させる可能性があるとArchives of Internal Medicine(2006;166:1121-1127)に発表した。
 平均で見ると、高用量のワクチン接種を受けた被験者の群ほど接種1ヵ月後の血清インフルエンザウイルス抗体価が高値であった。また、高用量の接種を受けた群の大部分は、ウイルスに曝露してもインフルエンザの発病を予防するに十分なだけの免疫応答を有すると判断された。
 3種類の用量はすべて安全かつ耐容性が高いことがわかった。60μg接種群は15μg群よりも接種部位の不快感、発赤、腫脹が一般的に見られたが、大部分は免疫賦与に対する反応が軽度であった。
 現在使用されているワクチンの感染予防効果は、若年成人に対しては十分であるが、高齢者及びインフルエンザによる入院と死亡リスクの高い集団に対しては一貫していない。

(06-08-14)


■   中国政府、最初の鳥インフルエンザ感染が報告よりも早い段階であったことを認める・・・ 8月8日 IHTよりChina admits first human bird flu case was earlier than reported

 中国政府は8日、国内最初の鳥インフルエンザ感染者は、最初の発表よりも2年早い2003年であることを認めた。このことは、2005年末ごろに最初の発表があったときよりも前から中国全土にH5N1ウイルスが流行していたかどうかについて議論を巻き起こしている。
 国内の8名の研究者は、今年7月New England Journal of Medicine誌に、03年11月より肺炎で入院(後に死亡)していた24歳の兵士がH5N1ウイルスに感染していたとの論文を発表した。

 中国側では、H5N1ウイルスであることは初期の段階でわかっていたが
 ・危険性がないと考えられていたこと
 ・2003年に大流行の兆候がまったくなかったこと
 などを報告しなかった理由だとしている。

 すでに中国本土にウイルスが上陸していると主張する香港の専門家もいるが、中国当局は否定している。
 2003年2月に中国南部の福建省で数名がH5N1ウイルスに罹患していた事実までもが隠蔽された。
 H5N1ウイルスは1997年後期に人へと感染することがはじめて明らかとなり、2003年後期にアジア南部で再び発生し、当時ベトナムで3名が死亡している。WHOによると去年までに中国で19人が鳥インフルエンザに感染し、12人が死亡している。

(06-08-14)


■ ON BORDER PATROL 「国境パトロール」 ・・・ nature 7月27日号より

 アメリカ合衆国は、トリインフルエンザに感染したまま飛来する鳥の、菌の経路の追跡に莫大な労力を費やすことを決定した。しかし、この監視はどこかほかの国に対し緊急を要するものなのか?

  2003年より、トリインフルエンザよりもさらに致死率の高いウイルスが、世界の他の地域で猛威を振るっていた。 2億匹以上の家畜が、トリインフルエンザや、2004年より流行したウイルス(人間にも感染し、132人が死亡)のために死亡した。今のところ、ウイルスは爆発的には流行していない。しかし厚生省によると、
もしパンデミック(爆発的大流行)が発生すると何百万人もの死者が出る恐れがあるとしている。

  アメリカ政府は、
渡り鳥の飛行経路がアラスカでH5N1ウイルス発症の地であるアジアと重なっているため、野鳥を警戒している(図を参照のこと)。これらの渡り鳥、または(金額にして)319億 円にものぼる養鶏のうち、どの個体がH5N1の保菌者となってアメリカに菌を持ち込むかは誰にもわからないのである。
  今年、アメリカの農務省と内務省は、アラスカをはじめとする地域の、野鳥のH5N1型などのインフルエンザウイルスを調査する予算として3190万円を投入することを決めた。

 Crossing continents 「大陸を横切って・・」

 だが、前述の計画に異論を唱える者もいる。 ニューヨークにある獣医の野生動物保護活動計画に携わるWilliam Kareshは、「発展途上国において病気がどのように広がっているかを調査するほうがもっとずっと重要ではないのでしょうか」と語る。

  2005年7月、インド・ミャンマーから中国に飛来した
6000羽の渡り鳥がH5N1のために青海(チンハイ)湖で死亡したとのニュースにより、H5N1の脅威は全世界に広がった。アゼルバイジャンではこれまでに4人が死亡した。
  では、渡り鳥はH5N1の感染にどのような役割を果たしているのだろうか? イングランド獣医研究機関のIan Brown氏は、
ヨーロッパで採取されたH5N1ウイルスと酷似したウイルスがモンゴル、シベリア、中国青海湖付近などでも発見されたと発表した。

 ヨーロッパでしか観測されない3つの遺伝子グループからなるウイルスのほとんどが、ヨーロッパ以外の他の大陸でも発見されていること、さらに、家畜のトリインフルエンザの大発生の起こっている地域が渡り鳥の経路に沿っていることも明らかとなった。 だが、これらの発表は渡り鳥がウイルスを媒介しているという決定的証拠とはならない。政府は渡り鳥に関してさらなる研究が必要だとの見解を示した。

 Out for the count 「計上されないもの」

 健康な野鳥からインフルエンザウイルスを採取するのはきわめて難しい。現在、家畜からH5N1が野鳥に感染しているのか、あるいはその逆なのか、また感染してから鳥はどのぐらい生きられ、ウイルスに感染するまでにどのぐらいかかるのかはわかっていない。そのため、野鳥がウイルスの媒介となっているかはどうかは疑わしい。
 ナイジェリアでは輸入家畜について厳密なチェックを行わなかったので、この家畜が大流行を引き起こしたとも考えられ得る。

 「データを見ると家畜とH5N1とはあまり関係なさそうに見えるのは、現在まで家畜よりも野鳥とH5N1との関係について重点的に研究が進められてきたためではないでしょうか」と国際湿地保全連合のWard Hagemeijer氏は解説する。

 Needle in a haystack 「干草の山の、一本の針」

 Hagemeijer氏はさらに、「野鳥はなんらかの役割を果たしているでしょうが、明白な証拠が見つからないのです」 と続けた。真の問題点は、野鳥が単純にウイルスを運ぶだけでなく永久に保菌し続けるかどうかである。

 このことは、ウイルスが人間に害を及ぼす亜種へと進化する危険性をもはらんでいる。「現在のウイルスと人間に有害なウイルスとの間にはそれほど差異がないでしょう。ただ、いつそのような進化が起こるかまではわかりません」と、ローマの自然保護クラブに所属するScott Newman氏は語る。

 生きている鳥からH5N1を採取しようとするアメリカの姿勢を疑問視する声もある。この大金を投じた研究でウイルスを除去できる可能性はとてつもなく低いからである。
 「まるで、わら束のなかにある針をさがすようなものです」と、アラスカで1977年より鳥類を研究し続けているネバダ大学リノ校の野生生物学者James Sedinger氏は述べた。
 また、ウイルスは世界各地に広まっているにもかかわらず国内だけにしか研究の重点を置かないアメリカの姿勢にも批判の声が上がっている。自然保護クラブの先導で、モンゴルのような自国に調査機構がない未開発地域の調査も行われる予定である。
 
  渡り鳥の基本的な研究のための交付金を得るのに普段から苦労している生物学者は、鳥インフルエンザに関する研究だけに巨額の予算が投じられることに不満を持っている。
 だがSedinger氏は、H5N1の拡散方法を調べるためには長期の研究が不可欠であると述べた。 たとえアラスカでウイルスを探し出せなかったとしても、過去に鳥のウイルスであったものが人類史上における2回のインフルエンザ大流行(スペイン風邪)にどうやってつながったか、との関連を調べることにつながるだろう。

[訳:慶友会 秘書室 上村]

コメント: 渡り鳥だけを犯人と決めつけるのは無理があるかもしれない。
死者が急増しているインドネシアや、モンゴルなどの東南アジア諸国に集中して資本投下を行い、チェックすることのほうが的を射るように思われる。(慶友会)

(06-08-12)


■ 鳥インフルエンザ死者、世界最多の44人に - インドネシア・・・8月11日CNNニュース、8月10日産経新聞より

 ジャカルタ──世界保健機関(WHO)は10日、インドネシアで今月に入ってから死亡した2人の、鳥インフルエンザH5N1型ウイルス感染を確認した、と発表した。インドネシアにおける高病原性鳥インフルエンザ死者はこれで、世界最多の44人になった。

  44人目の死者はジャカルタ北部出身の少女(17)で、8日に鳥インフルエンザウイルスに感染した疑いで死亡。調査の結果、少女の自宅では屋内でハトを飼っていたほか、近所では屋外で鶏を飼っていたという。

 同国で初めて死者が確認されたのは昨年7月。以後、わずか1年余りの間にジャワ島からスマトラ島などへ「世界最悪のペースで感染が拡大」(WHO)している。

コメント: これはパンデミックの前兆であることを示唆する、憂慮すべき事態かもしれない。(慶友会)

(06-08-11)


■ インドネシア人の少年、鳥インフルエンザで死亡 ・・・ 8月8日 IHT、 8月9日CNNニュースより

 インドネシア保健当局の発表によると、16歳の少年が鳥インフルエンザ陽性と診断され、入院していたが7日に死亡した。 ジャカルタ東部郊外のBekasiに住んでいたRunizar Ruesin君(16)は保健省の鳥インフルエンザ情報センターの中枢部である、ジャカルタ市内のSulianti Saroso病院に5日より入院していた。 Ruesin君は、鳥インフルエンザに感染した鶏と自宅で接触していた模様。

 世界保健機関(WHO)がH5N1型ウイルスの感染を確認すれば、同国で43人目の死者となり、ベトナムの42人を抜いて世界最多となる。

(06-08-08)


■ 肺炎球菌ワクチン接種のすすめ

 高齢者の肺炎死亡はよく知られている。 また近々大流行が予測される新型インフルエンザ(H5N1)でも、肺炎で死亡する人が多いと予想している。

  Clinical Infectious Diseases (2006;42:1093-1101) プリンストン大学 David Fisman 博士らは、成人の肺炎球菌ワクチン接種者は、未接種者に比べて死亡するリスクと合併性発生リスクが低く、入院期間も短縮されたと報告している。 (Medical Tribune 7月27日号より)

  1999〜2003年、ペンシルバニア、テキサス、ニュージャージーの3州で肺炎のため入院した6万3000例を解析した。 ワクチン接種群では未接種群と比べて40〜70%死亡リスクが減少した。また呼吸不全や腎不全、心筋梗塞などの合併症発生リスクも低く、平均入院期間は2日間短縮された。

 米疾病管理センター(CDC)では、65歳以上の高齢者や特定の健康上の問題を抱えた若年者に対し、肺炎球菌ワクチンの接種を推奨している。

 CDCの「Healthy People 2010」計画では、2010年までに高齢者の90%に接種することを目指している。

 慶友会でも、新種インフルエンザのパンデミック対策の1つに、肺炎球菌ワクチン接種を是非加えるべきだと考えている。

(06-08-07)


■ 「インフルエンザ世界大流行を抑制する為の戦略」 ・・・ nature 7月27日号

Strategies for mitigating an influenza pandemic

 1つだけでインフルエンザの大流行を抑制できる「妙薬」はないが、いくつかの方策を組み合わせれば感染拡大を抑制し多くの生命を救える可能性がある。

@ 出入国制限は余り大きな効果はない。

A 国内旅行を制限しても、その国の中での流行拡大にはほとんど違いが出てこない。

B 英国内の例でみると、最初の患者発生から2〜3ヶ月以内にピークに達し、4ヶ月以内に終息すると予測される。

C ワクチンが感染率の低減に大きな効果をもたらすには、世界的大流行が始まってから2ヶ月以内にワクチンを接種できるようにしておく必要がある。
その為には、前もってワクチン備蓄をしておかなければならないということ。

N.M.Ferguson (ロンドン大、インペリアルカレッジ)

(06-08-05)


■ タイで鳥インフルエンザによる15人目の死亡が確認された

 15才の少年で、今年になってはじめての死亡。この少年はインフルエンザで死んだ鶏と接していたことが確認されている。タイでは、貧国のためか、鶏の死に慣れてしまったのか、危機意識が薄い。タイは鶏の最も大きな輸出国であり、管理を厳重にしなければこの国から世界中に流行が拡がる恐れもある。

慶友会

(06-07-28)


■ 新しいH5N1ワクチンが求められる

 グラクソ・スミスクライン社から、2007年に臨床テストで少量で効果が確認されたH5N1ワクチンを製造すると7月26日発表された。
 グラクソ社のジーンピエール社長も、"All being well"(全てうまくいっている)と自信をもっている。
 変異するH5N1に対しての効果までは何ともいえないが、今の時点ではかなりその有効性はあると思われる。

慶友会

(06-07-28)


■ インドネシアが「最警戒地域」に ・・・ 7月17日 産経新聞

 国連食料農業機関(FAO)アジア太平洋地域事務所は16日までに、鳥インフルエンザの感染者や死者が続出しているインドネシアについて、感染力の強いウイルスができる恐れがあり「最も警戒すべき地域」と警告した。
 実地調査の結果、インドネシアではほぼ全土にウイルスが拡大し、「感染を繰り返し、ウイルス変異が起きる可能性が高まる」状態にあることが分かった。

(06-07-19)


■ インフルエンザに警戒 ・・・ 7月14日 Japan Medicine より

 6月に旭川地区での季節はずれのインフルエンザを報告されたが、沖縄でも5月末から定点報告でみると、全国平均が0.99に対して、12.60(5月末)、16.84(6月上旬)、25.02(6月中旬)、24.73(6月下旬)と増えている。
 旭川地区の流行と同じように子供に集中し、B型のウイルスが主である。

 昨年7月に沖縄で流行したのはA型(H3)。同様に昨年7〜8月に奈良、名古屋でもA型(H3)の流行がみられている。
 Japan Medicine では、「新型ウイルスの出現が危ぶまれる中、インフルエンザの不穏な動きに対し全国的に警戒する必要がある」と結んでいる。

(06-07-18)


■ 鳥インフルエンザワクチンの投与優先順位 ・・・ 6月22日 Medical Tribuneより  

 鳥インフルエンザが大流行した場合のワクチン投与の優先順位について、米国立衛生研究所(NIH)臨床生命倫理学部門の Ezekiel J. Emanuel, Alan Wertheimer の両博士は、医療従事者やワクチン製造者の次に13〜40歳人口を優先すべきであると発表した。一方、ベイラー医科大学(米テキサス州)分子ウイルス学・微生物学科の Wendy A. Keitel 博士らは、高齢者の治療にはワクチンの高用量投与が必要であるとする発表をした。

 Emanuel博士らは、これまでワクチン投与優先順位の2番目に挙げられていた乳幼児、高齢者に関して、順位を繰り下げ、13歳〜40歳人口を優先すべきと主張。この理由について、1918年にスペイン風邪が大流行した際にこれらの年齢層の死亡率が最も高かったこをと指摘。さらに「ライフサイクルの原則」に基づき評価しているとした。

 一方、Kitel 博士は、現行のワクチンは若齢者の予防には適切だが、高齢者などインフルエンザによる入院・死亡リスクが高い人口では、一貫した成績が得られていないことを挙げ、これらの高リスク群の発症率と死亡率を低減するにはワクチンの改良が必要と指摘している。

(06-07-14)


■ インドネシアで39人目のインフルエンザ死者 ・・・ 6月21日 IHTより

 インドネシアでは、14歳の子供の鳥インフルエンザによる死亡が確認され、39人目の犠牲者となったことにより、世界で一番の鳥インフルエンザによる犠牲国になる道を進んでいる。
 インドネシアでは5月だけでも、平均2.5日に1人死んでおり、科学者らは感染者と病気の鳥を関連付ける事が出来ず、人から人へ感染したかも知れないと考えている。

(06-06-26)


■ インドネシアでインフルエンザ死者増加の懸念 ・・・ 6月17、18日 IHTより

 インドネシアの鳥インフルエンザによる38人目の死亡は、インドネシア国内の状況が悪化し続けていることを示した。インドネシアの鳥インフルエンザによる死者は、ベトナムについで世界で2番目に多い。さらにインドネシア当局は金曜日に、14才の男子が水曜日にジャカルタで鳥インフルエンザにより死亡したと発表した。

 現在、鳥インフルエンザによる死亡かどうか国際的な研究機関により確認試験が行われている最中だが、もし確認されれば、インドネシアで39人目の死亡となる。

(06-06-26)


■ 鳥インフルエンザ国際会議「人・人感染」にどう対応するか ・・・ 産経新聞6月7日、日経新聞6月8日からから

 2003年からの死者は全世界で128人で致死率は57%。 「新型インフルエンザH5N1」に備えるためにEUと米国の呼びかけでウィーンで2日間の日程で6月6日から事務レベル会議が始まった。

 インドネシアの農村地帯で人から人に移ったとみられる、集団に感染が起こった。 これまでも、タイやベトナムで人から人へ感染したとみられる例があるが、今回はその家族や近くの親族7人が感染。そのうち6人が相次いで死亡。 この例では「人・人感染」が複数回起こった可能性がある。

 昨年まで42人の死者を出したベトナムでは、今年になって1人の感染者も出していない。 タイも同様で、これは徹底した鶏の処分が行われるなどが効を奏したと考えられる。 インドネシアでは養鶏業者への損失補償が充分ではないために処分が進まず、感染に歯止めがかからないと考えられる。

(06-06-08)


■ 渡り鳥の群れは鳥インフルエンザを運んでこない ・・・ 5月11日 IHTより

 昨年アフリカから南下した渡り鳥の群は最近ヨーロッパに戻ったが、健康局が予測したH5N1ウイルスを運んでこなかったと、科学者たちは結論した。
 「それは、世紀が変わる時に何かが起こるといったY2Kのように、またどこでも何も起きなかった」と。

(06-05-12)


■ H5N1型インフルエンザ情報 ・・・ 厚労省/国立感染症研究所IDWR感染症週報(4月10−16日)から

中国
2006年4月1日に発症した21歳男性が4月21日死亡。 これで中国では17人が発祥(患者)し、12人が死亡。

インドネシア
2006年3月29日発症し、4月8日に死亡した24歳男性。 インドネシアでは患者32人中、24人が死亡。

エジプト
2006年4月5日に発症した18歳女性で、4月14日に死亡。 エジプトでは12人の患者の内、4人が死亡。
世界各地で、H5N1ウィルスによる患者、死亡が報告されています。 1918年の大流行の発症地アメリカからの報告は今のところ未だ1例もありません。

(06-05-12)


今シーズンはインフルエンザ患者 21万人

 厚労省が4月14日インフルエンザ発生報告によると、累計患者数(2005年11月6日〜2006年3月25日)は21万7903人。(昨年36万5147人) 新型インフルエンザのヒト―ヒト感染も、はっきりとしたものもなかった。

WHO/EPR 4月6日では

 カンボジアで4月5日に12歳の少年が死亡し、これでH5N1で死亡したのはことし2例目。総計6名で全員が死亡している。

 エジプトでは4月6日 18歳の女性が死亡し、これまでに11名のH5N1感染患者を確認し、その内3名が死亡している。 いずれもヒト―ヒトの感染はみられていない。

(06-04-21)


鳥インフルエンザH5N1型 指定感染症に ・・・ 4月15日 産経新聞

 鳥インフルエンザH5N1型が今年6月にも感染症法に基づく「指定感染症」に政令指定される。
 こうした背景には、平成十五年十二月以降、世界で百九十四人に上り、百九人の死亡が報告されていること、今年に入りアゼルバイジャン、エジプト、イラク、トルコで新たに発生し、この四カ国だけでも二十六人が発症、うち十三人が死亡したこと 、また、特にトルコの患者から検出されたウイルスは、鳥からヒトへ感染しやすくなっていることが判明したたことが挙げられる。

※指定感染症とは

 感染症法であらかじめ対象とされていない感染症で、さまざまな対策を講じなければ国民に重大な影響が及ぶ恐れがあると判断された場合に、国が政令で指定する。指定により、エボラ出血熱やコレラ、腸管出血性大腸菌感染症などの重い感染症と同様、入院や消毒などの措置を効果的に行うことができるようになる。指定の期間は一年以内。延長も可能。

(06-04-15)


■ ネコの友達か、隠れた敵か?・・・ 4月6日 natureより

 ネコが鳥インフルエンザH5N1の流行にどんな役割をはたしているか? またその答えを出していないが、もう予防策について考える時期にきている。

Is it safe to put the cat among the chickens?(ニワトリの中のネコ、鳥インフルエンザの中でネコは安全か?)

 2004年タイで鳥インフルエンザH5N1ウィルスで飼いネコが死んだと報告された。 それ以来、動物園で飼われていたトラ147頭がウィルスに感染したニワトリを餌として与えられたために死亡または安楽死させられた。
 A Osterhausらは、ネコがH5N1ウィルスに感染しやすいことについて述べ、このウィルスの世界的な広がりを阻止する作業にネコがもたらすリスクについて述べている。 ネコが野鳥を介してウィルスに感染しさらにそのネコの気道や消化管から排出されるウィルスには他のネコが感染する可能性を明らかにした。
 ネコでは、ウィルスに感染したニワトリを食べると、腸から直接感染が起こることがはじめてわかった。
 ネコのなかでウィルスが変異してさらに危険を作り出す。 可能性は無視できないし、また鳥インフルエンザウィルスがヒトに飛び火するのを防ぐための予防策をさらに増やすべきだと述べている。

コメント:
 ネコは人間に最も近くで飼われている動物です。ネコの中でウイルスの変異が起こって、ヒトからヒトへ感染するようになっては大変なことです。・・・・警戒の意味をこめて

慶友会

(06-04-12)


■ From the front lines(最前線からの報告) ・・・ 4月6日 natureより

 H5N1の拡がり

(06-04-12)


■ 鳥インフルエンザの死者24人(インドネシア) ・・・ 4月5日 産経新聞

 インドネシアでの鳥インフルエンザによる24人目の死者が、WHO(世界保健機構)の検査により発覚した。インドネシア保健省当局者によると、感染が確認されたのは昨年7月に死亡した8歳の少女。

(06-04-06)


■ 鳥インフルエンザがヒトの間で何故拡がらないか ・・・ 3月23日 natureより

 ウイスコンシン大学マディソン校(米国)のK.Shinya らは、H5N1型鳥インフルエンザウイルスがヒトからヒトへの感染が滅多に起こらない理由を突き止めた。

 ヒトのウイルスが選択的に結合する型の分子は気道上部の細胞に多いが、鳥のウイルスが標的とするのは肺の深い部分、肺胞とよばれる細胞に多い。
 これがH5N1型のヒトからヒトへの感染が増えない理由である。鳥インフルエンザウイルスは肺の奥深くの細胞へ入り込むので、感染者がくしゃみや咳によってウイルスをまき散らす可能性が低くなるからである。
 もし鳥インフルエンザが気道上部の細胞への感染力を得ると、ヒトでのH5N1の大流行になる恐れがあるという。

(06-03-30)


■ 鳥インフルエンザの論文

 鳥インフルエンザウイルスに関する、まとまった論文をみることができます。
 The New England Journal of Medicine 誌(2005; Vol.353: p.1374-1385)に掲載されたものです。日本語で翻訳されたものですので、興味のある方は是非見てください。

http://www.nankodo.co.jp/yosyo/user/353-13-Rip.pdf

(06-03-22)


■ エジプトで人に鳥インフルエンザ初感染 ・・・ 3月19日 北海道新聞より

 病死したエジプトの30代の女性が、鳥インフルエンザに感染していたことが明らかになった。この女性は、自宅の屋上で家禽を飼育していたが、二週間前に家禽が大量死した後に鳥インフルエンザの症状を示し病院に運ばれたという。鳥インフルエンザの人への感染・死亡例はアフリカ大陸では初めて。

(06-03-20)


■ 渡り鳥はアフリカからインフルエンザをもたらすかもしれない ・・・ 3月2日 IHTより

 フランスは、鳥インフルエンザA(H5N1)のアウトブレイクを経験するはじめての国。
 Joyeux 村には、春の渡り鳥がこのウイルスを運んできたのだろう。消防士は、Joyeux 村から出る車の汚染を除くためにタイヤを消毒している。このウイルスは、後に七面鳥ファームにも拡がった。

(06-03-03)


■ 今シーズンのインフルエンザ流行状況 ・・・ 第7週(2月13日〜19日)

 今シーズンのインフルエンザの流行状況は、昨年12月に入って定点あたりの患者報告数が過去5年間のシーズン平均の約2倍の規模で推移し 、今シーズンは例年より早い、第4週に流行のピークを迎えたもよう。
 一方、北海道における流行も第6週にはピークを向けた様子であるが、第7週時点で報告値は23.5と、全国平均よりも高い値となっている。

このグラフは、国立感染症研究所感染症情報センターから発表される情報を基に作成しております。

(06-02-28)


■ EU、家禽への予防接種承認 ・・・ 2月24日 日経新聞より

 欧州連合(EU)は22日、フランスとオランダが申請していた家禽へ鳥インフルエンザワクチン接種を承認した。予防策としてのワクチン接種はEUでは初めての試みという。

(06-02-24)


■ 鳥インフルエンザに感染した鶏と遊ぶ ・・・ 2月22日 IHTより

 最近になって、いろんな国での鳥インフルエンザに感染した野鳥、家禽がみられるが、最も心配なのはアフリカの諸国、特にナイジェリアだ。
 これらの国では、家禽やペットに対する健康管理システムが出来ていないこと、隔離したりする場所もないし、殺す費用も国から僅かしか出ないために、感染した一群を隠してしまうことになる。
 マレーシア、韓国、日本では、過去3年間をみても、鳥インフルエンザが発生してもしっかりと対処してきたが、ナイジェリアではそうした体制が整備されていないので、鳥からヒトへの感染などから遺伝子の突然変異が起こり、パンデミックを起こすことになる。
 貧しい国なので、かなりの家庭では裏庭で鶏を飼っている。感染した鶏の危険も知らず素足で歩いている子供たち。農業者のワクチン接種した家憲が、遂に農家から農家へ感染を拡大させ、と殺チームも弱体で頽廃している。
 今年1月の北京大会で集められた19億ドルの基金は、危機の今、早急に投資され、また先進国はナイジェリアやその近隣諸国に疾病のエキスパートの集団を送り込むべきである。

(06-02-24)


■ 成人のインフルエンザに対する抗ウイルス剤 : 総合的な面から ・・・ Lancet 2006;367:303-13 より

 アマンタジン、リマンタジンは、あまり有効ではなかった。
 ノイラミダーゼ阻害剤(タミフル)は、流行シーズンにみられるインフルエンザには使用すべきでない。公衆衛生学上からも、大きな局地的流行か世界的流行時にのみ使用すべきである。

(06-02-21)


■ イラクでの疑わしい6症例 ・・・ 2月14日 IHTより

 イラクでは、鳥インフルエンザが疑われる6つの症例(25才男性の死亡例を含む)を現在調査中である

(06-02-17)


■ タイにおける鳥インフルエンザ戦略 ・・・ 2月14日 IHTより

 タイでは、およそ75万人のボランティアを動員し、隣近所の人々に対して鳥インフルエンザ感染の予防やチェック、注意の喚起を実施している。

 

(06-02-17)


■ 鳥インフルエンザの拡がりが、世界的大流行のリスクを上げている
  アフリカの医療施設不足は、問題が気付かれずに拡がっているかもしれないことを意味している。

 ・・・ 2月13日 IHTより

 鳥インフルエンザの新たな発生が、ナイジェリア、アゼルバイジャン、イラクで確認された。科学者らは、鳥インフルエンザ感染の拡大の新たなパターンが、世界的なヒトへの大流行をより現実的にすると言いった。
 また、すでにエイズ、マラリアでかなりの負担をかけられているアフリカ(地球で最も貧困な大陸)に鳥インフルエンザが上陸したという事実はとても気がかりなことと専門家は言っている。
 今までは大部分の鳥インフルエンザのヒトへの感染例はアジアで起こっていた。インドネシアでは先週鳥インフルエンザにより2人の女性が死亡したとAP通信により報道された。
 鳥インフルエンザウイルスがバルカン諸国に、そして先週、西アフリカに、東部アジアからロシア迄着実に拡がりをみせている。EUの国々では何ヶ月も前から鳥インフルエンザの発生が予測されていた。専門家らは鳥インフルエンザが渡り鳥によって運ばれていると言っていたので、その鳥が経由する国々はその可能性があった。

(06-02-15)


■ インフルエンザウイルス検出情報 ・・・ MMWR 1月20日 より

 アマンタジン耐性インフルエンザウイルスの検出率が、2001-02シーズンでは1.8%だったのが、2003-04シーズンには12.3%。アメリカだけでみると、2003-04シーズンには1.9%だったのが、2004-05シーズンには11%に増加している。

 アマンタジン耐性と比較して、ノイラミニダーゼ阻害剤(タミフル)耐性のインフルエンザウイルスは、世界的に見ても増加していない。

 2005-06シーズンのインフルエンザウイルスの検出状況は、96.3%がA型で、3.7%がB型。A型のうち99.3%はH3N2型で、H1N1型はわずか0.7%。

(06-01-24)


■ 新しい発見が鳥インフルエンザの推定に挑戦する ・・・ 1月12日 IHTより

 4才と5才の兄弟が、トルコでH5N1に感染していることが確認された。この2人は今まで言われていたインフルエンザの症状が全くみられていない。
 医師は、確信はないが、もしかしたらヒト鳥インフルエンザウイルスの初期段階なのか、あるいはH5N1感染が必ずしも病気発症に結びつかないのではないかと考えている。
 この1週間でトルコでは15人のH5N1感染者、アジアでは5年間で140人の感染者があった。
 トルコでみられた5例のケースでは、4人は軽い症状あるいは無症状だった。この5人ともに鳥との接触はあったが、農家でも庭で鳥を飼ったこともないとロイター通信は報じている。

 No new patterns seen
 これらに対して、WHOは今まで経験したH5N1と異なったパターンを示す証拠はないとコメントしている。

(06-01-13)


■ タミフル予防薬として承認(1〜12才 ・・・ 12月28日 Japan Medicineより

 米国食品医薬品局(FDA)は、タミフルの1〜12才の小児に対するインフルエンザ予防薬として使用を承認した。(12月22日)
 タミフルは、13才以上に対してはインフルエンザの予防と治療の両方の適応をすでにFDAから得ている。
 これで1才以上の小児に対して予防薬、治療薬として使用ができるようになった。

 日本での13才以上の小児・成人に対しての予防薬としての投与は、

インフルエンザ患者の同居家族、または共同生活者で、
@高齢者(65才以上)
A慢性呼吸器疾患患者(慢性気管支炎、喘息など)、または慢性心疾患患者
B代謝性疾患患者(糖尿病など)
C腎機能障害患者(透析をうけているなど)   が対象となる。

(06-01-04)


■ 今季インフルエンザの初検出 ・・・ 当院において

 12月26日の当院外来患者から、当院では今シーズン初のA型インフルエンザ陽性者が出ました。いよいよ本格的なインフルエンザシーズンが到来した模様です。

(05-12-26)


■ "Up To Date"  から

 Pandemic(世界的流行)を起こすかもしれない鳥インフルエンザウイルスは、H5N1の他に、

 H9N2 : 1999年と2003年に香港で子供から検出された
 H7N7 : 2003年にオランダで検出されている
 H7N3 : カナダから報告されている

 ヒトからヒトへの感染は

 大部分が鳥からヒトへの感染で、これらについてはアジア、オランダ、ブリティッシュコロンビアで数年前から報告されていた。
 H5N1のヒトからヒトへの感染は、1家族3人の患者でみられたタイでの例がある。11歳の少女のH5N1のインフルエンザが、看病した母親に感染し、母親は死亡。その家族と接触のあったおばにも感染したが、タミフルで軽快したと報告されている。(N Engl J Med 2005; 352:333)
 また、H7N7もオランダの家庭内で感染した3人を報告している。(Lancet 2004; 363:587)

コメント:  ウイルスはH5N1ばかりでなく、H9N2、H7N7、H7N3にも注意を払っていくこと。また、ヒトからヒトへの感染は、はっきりと確認される例があること。さらに、中国、カンボジア、タイをはじめ東南アジアの国からの情報には、集中していきたい。(慶友会)

(05-12-26)


■ 中国で6人目の鳥インフルエンザ感染 ・・・ 12月17-18日 IHTより

 中国では2人の農業婦人と、9歳の子供、31歳の農夫、10歳の少女に次いで6人目の35歳男性が鳥インフルエンザウイルスに感染したと報告された。12月4日に熱発ではじまり肺炎症状があったが、現在は回復しているという。
 6番目の男性の住んでいる村では、1640羽のアヒルが死に、予防的処置で319,600羽が屠殺されたという。
 先週金曜日(12/16)には、インドネシアで39歳男性が鳥インフルエンザ(H5N1)で死亡が報告され、これで2003年からアジアでは71人のH5N1での死亡が確認されている。

コメント:  中国、インドネシアでは鳥(鶏、アヒルなど)と生活の場が一緒である地域が多く、実際には報告される数字の数倍〜数十倍だと推測される。
最近少し傾向が変わってきたのは、今までは鶏、アヒルと同じ場所に接触して住んでいた人の感染が多かったが、直接の接触が少ない人の感染がみられるようになってきた。
1918年タイプの鳥インフルエンザそのものが、少ない遺伝子の変化で感染能力が増しているのか、或いは、変異しはじめて感染性に変化をもたらしているのか。
いずれにしても、フェイズ4はアジアのどこかから、中国かインドネシアからの可能性が強いと思われる。少ない限られた情報のなかで、ヒトからヒトへの感染を早く発見するのが大流行を防ぐことに結びつく。(慶友会)

(05-12-19)


■ インフルエンザウイルス感染とクラリスロマイシン ・・・ 12月8日付 Medical Tribuneより

 徳島大学 木戸博教授、日本臨床内科医会インフルエンザ研究班 唐津伸夫先生、名古屋市立大学 鈴木悟講師らが、それぞれタミフルとクラリスロマイシン(マクロライド系薬)を投与して検討した。
 その結果、咳、鼻汁、喀痰の症状は、クラリスロマイシンの併用により改善に有効であることが臨床データで示された。
 インフルエンザの治療は、抗インフルエンザ薬の投与が基本であるが、クラリスロマイシンの併用で速やかに臨床症状が改善するケースもあるといえる。とがめ

(05-12-14)


■ 中国で4人目の鳥インフルエンザ感染 ・・・ 12月8日 IHTより

 北京発、中国で4人目の鳥インフルエンザが報告された。

 南部中国の10歳になるタンさん(少女)で、H5N1に感染し、11月23日に高熱と肺炎併発で救急治療を受けていると保健省から発表された。

(05-12-09)


■ 新型インフルエンザ流行規模予測

 新型インフルエンザの流行規模を、北海道・旭川市・上川中部について予測しました。これは厚生労働省より平成17年11月付けで発表されている「新型インフルエンザ対策行動計画」の中の「流行規模の想定」の記載(重度の場合)に基づき算出しています。行動計画では「新型インフルエンザワクチンや抗インフルエンザウイルス等による介入の影響(効果)、現在の我が国の衛生状況等について考慮されていない」としていますが、北海道・旭川市・上川中部の予測についても同様です。

 

全国(重度の場合)

北海道

旭川市

上川中部

人口

127,655,000

5,654,249

359,980

416,972

罹患数

32,000,000

人口の25%

1,413,562

89,995

104,243

外来受診者数

25,000,000

罹患数の約78%

1,104,346

70,309

81,440

入院者数

2,000,000

罹患数の約6%

88,348

5,625

6,515

死亡者数

640,000

罹患数の2%

28,271

1,800

2,085

1. 罹患数および死亡者数については、厚生労働省より発表されている「新型インフルエンザ対策行動計画」の数値
  (罹患数:人口の25%、死亡者数:罹患数の2%)を使用して算出した。
2. 外来受診者数および入院者数については、全国(重度の場合)の外来受診者数と入院者数の罹患数に対する比率を算出して用い計算した。

T.タミフル(抗インフルエンザ薬)使用で考えると

 1. これだけは是非必要な量と金額(外来患者の50%、入院患者の80%)

 

人数

金額

全国

1400万人分

508億円

北海道

62万人分

22億円

上川中部

4.6万人分

1億7千万円

旭川市

4万人分

1億5千万円

  1カプセル:363円、1人分は10カプセルとして計算

 2.これだけあれば充分(罹患者の80%)

 

人数

金額

全国

2560万人分

929億円

北海道

113万人分

41億円

上川中部

8.3万人分

3億円

旭川市 7.2万人分 2億6千万円

  1カプセル:363円、1人分は10カプセルとして計算

U.死亡する人

 新型インフルエンザで死亡する人

 

罹患者の2%

1%

0.5%

全国

64万人

32万人

16万人

北海道

28,271人

1.4万人

7000人

上川中部

2085人

1000人

500人

旭川市 1800人 900人 450人

 H16(一部H15)の死亡総数およびがんの死亡者数

   

死亡者数

がんによる死亡者数

全国

103万人

32万人

北海道

4.7万人

1.5万人

上川中部

3500人

1200人

旭川市

2900人

1000人

 新型インフルエンザで死亡する人の数を見ると、罹患者の1%が死亡すると仮定した場合の死亡者数が、1年間にがんで死亡する人数とほぼ一致します。このことから新型インフルエンザの被害が如何に大きいかが理解できます。しかし、抗インフルエンザ薬の効果等を考えると、死亡人数は罹患者の0.5%くらいになるのではないかと予想されます。

(05-12-07)


■ タミフルの副作用について ・・・ 日本医事新報 12月10日号 bS259から

 日本小児科学会は11月30日、米国FDAが日本におけるタミフル服用後の小児死亡例を発表した問題で、「現時点で、タミフルとこれらの死亡についての因果関係が明らかなものはなかった」との見解を発表した。

 これがタミフル副作用の正式な見解です。

(05-12-07)


■ クリミア半島に鳥インフルエンザ ・・・ 12月5日 IHT より

 ウクライナ共和国のクリミア半島でH5N1型の鳥インフルエンザが見つかったと報道された。クリミア半島は、地理的に黒海をはさんでトルコ、その隣国にイラクがる。
 ウクライナのビクトール・ユシチェンコ大統領は直ぐに非常事態宣言を出したが、地理的に近い地中海、カスピ海などで渡り鳥からの感染拡大は防ぎようがないかも知れない。
 治安に不安があるイラクに及んだ時の感染の拡がりが心配である。

(05-12-06)



■ 中国の鳥インフルエンザについて

 中国衛生省は、疑いがもたれて死亡した少女12歳と、後に感染が確認された弟について、当初否定していた鳥インフルエンザの感染を認めた。しかし、実際には中国では、鳥から人への感染が100倍(300人)以上居ると推測される。この中身は、フェーズ4(人から人の感染)が何人か含まれている可能性も否定できない。つまり鳥インフルエンザはフェーズ3からフェーズ4に入った可能性が強く示唆される。

(05-11-19)


■ 鳥インフルエンザ記事の見出し ・・・ 11月9〜11日 IHT より

(IHT 11月9日)
 Searching for clues to a killer flu virus.
鳥インフルエンザが殺人ウイルスに変異する手がかりを捜す

 Brid flu death reported in Vietnam.
ベトナムで報告された新たな鳥インフルエンザによる死者

(IHT 11月10日)
 Bird flu efforts could cost $1 billion.
鳥インフルエンザ対策は、10億ドルかかる

(IHT 11月11日)
 Bird flu cases reported in Middle East.
中東から報告された鳥インフルエンザ

 New flu cases in China.
中国での新たな鳥インフルエンザの検出

 Roche bends to pressure on flu drug demand.
ロッシュは、インフルエンザ薬需要の圧力に屈する

 Sanofi to provide France with bird flu vaccine.
サノフィ社は、フランスに鳥インフルエンザのワクチンを供給する

(05-11-15)



■ タミフル備蓄アジア急ぐ ・・・ 11月14日 日経新聞 より
 
主なアジアの国・地域のタミフル備蓄状況
  現時点での備蓄量 人 口
中国 未公表 13億人
香港特別行政区 34万人分 700万人
台湾 16万人分 2300万人
タイ 6.5万人分 6200万人
ベトナム 6万人分 8200万人
マレーシア 6万人分 2600万人
フィリピン ゼロ
(12月に1万1千人分調達予定)
8200万人
インドネシア 60万人分 2.2億人

 世界的に鳥インフルエンザ感染の拡大が懸念される中、ベトナムやタイなどアジア各国、地域が抗ウイルス薬のタミフルの備蓄拡大を進めている。
 タミフルの独占製造権を持つスイスの医薬品大手メーカー、ロッシュとのライセンス交渉により、自国生産を検討するところが多いが、一部では合意前に類似薬の生産に踏み切る動きもある。

コメント:  日本は、2000万人分の備蓄を予定しているが、実際には60万人分しか用意されていない。(慶友会)

(05-11-15)


■ 鳥インフルエンザ(H5N1)情報あれこれ

(IHT 11月3日から)
 専門家は、「家禽と一緒に生活する環境にあり、非衛生な東南アジアでbird‐killerからhuman‐killerのウィルスに変異するだろう」と注目している。

 Herbal tea and soup seem as flu weapons.
 漢方のお茶とスープはインフルエンザ退治の兵器になる

 香港の健康局は中国茶がインフルエンザに効果ありという。  その内容は、クワの葉・ミントや乾燥菊の花びらなど。

コメント:  サプリメント・漢方その他諸々が、これからも出てくるでしょう。ただし、効果のほどは保障されません。(慶友会)

 Bush’s pandemic plan
 米国大統領ブッシュは、「インフルエンザ総合対策戦略」で71億ドル(8023億円)の予算を議会に要請した。
 ワクチン増産など鳥インフルエンザ対策に。

(IHT 11月4日から)
 Bird flu fight impeded by isolated, illiterate populations.
 インフルエンザとの戦いは孤立した無学な人々によって妨げられる

 カンボジアでは電話もない、相談する医師もいない、家禽は自由に辺りを歩きまわり、死んだ鳥が居てもそのままになっていて病気は広がり放題だという。(FAOのKimoto氏)

 米国大統領ブッシュは予防・治療で71億ドルを出すよう議会に要請した。

 カンボジアの76才の農夫は「死んでいる鳥なら捨てるが、少し弱っている程度なら食べてしまう」という。
 Som Soreが死んだのも、インフルエンザではなく悪魔の仕業だとカンボジア・デイリーは最初報道していた。村ではただ恐れて立ちつくすだけ。

 Some blamed bird flu, but other resident said it was witchcraft.
 何人かは