’02〜’03シーズンの発信情報 |
鳥インフルエンザ A(H7N7)型 のヒトへの感染
強い病原性をもつ鳥類のインフルエンザA(H7N7)型の発生が、2003年2月以降オランダのいくつもの養鶏場から報告されており、最近ではベルギーからも報告がされている。
オランダでは同ウイルスによる人間への80例を超える感染と1例の死亡が発生し、これに伴いオランダ政府当局はこの鳥インフルエンザA(H7N7)型ウイルスは種の壁を超えて(鳥から人間へ)感染したものと発表した。
死亡した1例は、H7N7型インフルエンザが発生している養鶏場を訪れた57才の獣医で、4月17日に急性呼吸障害症候群で死亡した。この患者からはH7N7型インフルエンザが分離検出され、それ以外の呼吸器障害に関する病原体は検出されなかった。
2月の後半のオランダでのH7N7型インフルエンザの発生以後、83例の人間への感染が確認されている。これらのうちの大多数(79例)は結膜炎症状を呈している。また、それらのうちの13例はインフルエンザの軽い症状を呈した。
鳥インフルエンザが人間に感染した例は今回のH7N7型が一番新しいものであるが、最近では1997年に香港でH5N1型の鳥インフルエンザが人間に感染した例がある。このH5N1型は18例の感染と6例の死亡をもたらした。その後本年2月中旬にも香港でH5N1型の2例の人間への感染があり、うち1例は死亡している。
オランダおよびベルギーでは抗ウイルス薬であるオセルタミビル(商品名:タミフル)の、養鶏場労働者などを対象とした予防的投与が実施された。
WHOのグローバル・インフルエンザ・サーベイランス・ネットワークでは現在、H7N7型インフルエンザの検査キットの製作を行っている。また同ネットワークでは予防のためのワクチンの開発にも取り組んでいる。
WHO (World Health Organization) ホームページより
(03-04-25)
インフルエンザ終息に向かう
インフルエンザ定点当たり報告数 シーズン別比較およびその推移
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*上記グラフは、感染症発生動向調査週報(厚生労働省/国立感染症研究所)からのデータをもとに作成しております。
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インフルエンザ情報などで使用されている 「定点」および「定点報告」とは? 都道府県全体の感染症患者発生状況が把握するために、全国各地の保健所管内の人口の割合や医療機関の分布等を勘案して、無作為に選択された医療機関を定点(定点観測医療機関)といいます。ちなみにインフルエンザ発生状況を調査する定点は全国に約5000カ所あります。 |
(03-04-11)
3月15日情報でもまだ増え続けている
4月4日 CSR (Communicable Disease
Surveillance and Response) より
クロアチア、アイスランド、イタリア、ラトビア、デンマークは増え続けており、ドイツ、スイス、ウルカインは局地的な流行がみられる。
ウイルスのタイプはA(H3N2)とB。
(03-04-04)
インフルエンザの予防と治療について
昨年12月、HBC北海道放送「朝ビタTV」で吉田病院内科部長の平井克幸先生のインタビュー取材による、インフルエンザの予防と治療についての情報が放映されました。
その時に平井先生より話された内容を抜粋・要約して掲載します。


■インフルエンザの症状とは?
インフルエンザと普通の風邪との一番の違いは、38度〜39度の発熱が突然あるというのが大きな特徴です。その後、発熱に伴って全身の倦怠感、頭痛、関節痛、のどの痛み、咳などが出てきます。
高齢の方はインフルエンザ発症後に肺炎を起こし、死亡するケースもあります。また5才以下の乳幼児では発熱の後けいれんや意識障害などを起こし20〜30%の死亡率となるインフルエンザ脳症を発症することがあります。
■インフルエンザの予防
・ワクチン
一番大切なのはワクチンの接種です。年齢にもよりますが、インフルエンザを予防する効果は70〜80%位はあります。また、ワクチン接種は予防効果もありますが、それ以上に重症化を防ぐという効果が重要です。ワクチンの効果は接種後2〜4週間経ってから現れ、約5ヶ月間持続します。
・湿度
部屋の中が乾燥するとウイルスが生き残り易いことから、加湿器などを用いて部屋の湿度を一定に保つことが大切です。また人で言うと喉が乾燥した状態が続くとそこにウイルスがつきやすくなるので、外出した後などは「うがい」をすることが大切です。また風邪を予防するという意味から手洗いも重要です。
・なぜ感染するのか
インフルエンザウイルスは、罹った人が咳をした時の飛沫の中に存在して空気中に浮遊しています。その浮遊しているウイルスを鼻や口から吸い込んで感染します。咳をしたときの飛沫は10メートル位は飛びます。閉め切った室内ではウイルスが浮遊していますので、窓を開けて換気をしないとすぐにうつってしまいます。
・マスクの効果
マスクをしてもウイルスがマスクを通り越してしまうので、そういう意味での予防効果はほとんどありません。ただ、マスクをすることにより喉や鼻の湿度が保たれるということがあるので、ある程度の効果はないわけではないと言えます。
■インフルエンザの治療
最近になってインフルエンザ治療の専門薬が開発され、子供から大人、A型・B型ウイルスを問わず有効です。ただこの薬は発症してから48時間以内に投与しないと有効ではありません。突然の高熱(38〜39度)が出た場合なるべく早く最寄りの医療機関を受診してください。最近では「インフルエンザ迅速検査キット」を備えている医療機関が多くなり、15〜20分くらいでインフルエンザであることが判定できます。
(03-01-28)
Another Reason to Vaccinate
Children Against the Flu
インフルエンザワクチン接種のもう1つの理由
Clin Infect Dis 2002 Sep 1
Morishima T et al.
148人のインフルエンザ脳症のうち、141人は5歳以下だった。原因はインフルエンザAウイルスで、47人(32%)が死亡、61人(41%)が後遺症を残した。
インフルエンザ脳症がどうして発症するかは未だ明らかではないが、これらの理由からもインフルエンザワクチン施行が望ましい。
(02-10-21)
インフルエンザ流行予測
今年(02’〜03’)は中〜大流行か?
インフルエンザ流行予測(2002年から2003年にかけて)
周期的にはここ4年間、中流行、中流行、小流行、中流行であり、短期的にみると周期性は崩れたようにも見えます。近年大流行はなく、昨年も小流行に近い中流行であったことから、抗体の出来具合からも続けて小流行は考えづらく中流行以上になると予測されます。
ウィルスの型でいうと、この3年間は、AH1N1型(Aソ連型)とAH3N2(A香港型)が協調し、それにB型が加わる(規模は小)状況でした。これらのことが、流行規模を穏やかなものにしていました。
AH3N2型(A香港型)は、ここ13年間連続して出現しており、今年も続くと考えられます。AH1N1型(Aソ連型)は、昨年まで3年連続して流行していますが、過去の例から連続して流行する傾向が低いことから、今シーズンは出てこないか、見られたとしても少ないと推測されます。 B型は、1年おきの周期が昨年崩れましたが、今季も出現してもやはり僅かと考えます。そうするとAH3N2型(A香港型)と僅かなB型の組み合わせになり、流行の規模が大きくなります。但し、AH1N1型(Aソ連型)が出現し、AH3N2型(A香港型)と協調すれば、この4年間のようにさほど大きな流行にはならないと考えられます。
今年の6月〜8月の天候をみますと、北日本では多雨・寡照・低温傾向、東日本は平 年並み降水量・多照・高温、西日本は小雨・多照・高温と地域により対照的でした。トータルで考えますと、全国的に多雨・日照不足・冷夏とはいえないでしょう。
周期、ウイルス、降水量の以上の点から、今年の冬は中〜大流行と予測します
但し、AH1N1型(Aソ連型)が協調した場合、大流行は避けられるでしょう。
また、世界的に心配されている感染力の強い新型ウィルスが近々現れてくるだろうと予想されています。この点は注意が必要です。

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インフルエンザへの備え 今年の冬のインフルエンザは中〜大流行と予測します。お年よりの方や小さなお子さん、受験生の方などは特にインフルエンザワクチンの接種で備えるのがよいでしょう。現在、インフルエンザワクチンの予防効果は決して100%ではありませんが、60%〜80%あると言われています。 |
慶友会
(02-10-18)
平成14年度インフルエンザワクチン株の選定経過
国内のインフルエンザワクチン製造株の決定過程は、厚生労働省健康局の依頼に応じて国立感染症研究所が検討し、これに基づいて厚生労働省が決定・通達している。国立感染症研究所では、前年度の11〜12月に次年度シーズンの予備的流行予測を行い、これに対するいくつかのワクチン候補株を選択する。一方、年が明けた1月下旬から数回にわたり所内外のインフルエンザ専門家を中心とする検討委員会が開催され、前シーズンの成績、及びその年のインフルエンザシーズンにおける最新の成績を検討して、次シーズンの流行予測を行う。更にWHOにより2月中旬に出される北半球次シーズンに対するワクチン推奨株とその選定過程、その他の外国における諸情報を総合的に検討して、3月下旬から4月上旬に次シーズンのワクチン株を選定する。感染研はこれを厚生労働省健康局長に報告し、それに基づいて厚生労働省医薬局長が決定して5〜6月に公布している。
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平成14年度(2002/03年シーズン)に向けたインフルエンザワクチン株 A/ニューカレドニア/20/99(H1N1) |
国立感染症研究所ウイルス第3部
WHOインフルエンザ協力センター
田代 眞人 氏
IDWR感染症週報:通巻第4巻第35号「速報」 より
(02-10-02)